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「昔は良かった、それに比べて今の若者は」という言い方は軽々にしないで戴きたいと、私自身にも言い聞かせ、そして教育者的立場にある方々にも折に触れお願いしております。年齢的に、30代、40代、50代の人々がこの様な言い方をする事にはかなりの違和感を覚えます。特に、医療系の大学に働く人々、即ち、一般教育の先生方、基礎・臨床の教職の方々のみならず、看護職、技術職、事務職、その他全ての職種にわたり、最近では委託業務職の方々も勿論含めて大学に職場を持つ人々は、せめてその様な「若者はけしからん」という言い方はしないで欲しいと願っています。
最近の若者、後進に期待しているからこそ、今ここに我らあり、大いに良い所があるからこそ、それを更に伸ばす為に私共はここに集っている筈だからです。
「最近の若者がこうなっているのは社会が悪い、政治が悪い、家庭が悪い、教育が悪い、何々が悪い」という言い方、少なくとも評論家的な言い方は、教育の最高学府の教育機関で働く当事者である我々はしない。少なくとも避けて、「我々よりも素晴らしい若者を1人でも多く、直接、そして間接的に育てる為に自分がここに在るのだ、我々自身の存在意義がそこに在るのだ」との思いを持ち続けて欲しいと願っています。特に大学人は、自らの持つ専門知識、技術を更に効率良く伝授し、それプラスα、その教育者個々の持つ感性、教養を若い人々に出来るだけ多く伝達して戴きたいと願っています。
更には、全ての局面に於いて、若者のモチベーションを受身 (パッシブ) から自発的 (アクティブ) なものへ展開させて行くよう行動することが、教育機関に働く人々の務めであると自戒しているところでもあります。
教育を通じて学ぶ、むしろ若者(現場) から多くを、医学部の場合は患者さんから多くを学ぶとの心得を持っていかねばと念じています。教えるという事は、最も効率の良い、自らを教育する方法である訳です。学生を、或いは若い人々を見下す様なシニアは、大学に於いては困ったものだと思っております。「若者が生意気だ」と言うよりはむしろ、自尊心を持たせるようにしてやりたいと思います。重要なのは自尊心を裏付けるだけのものを自ら積極的に習得することを知って貰い、それを人に応じて助け、伝えていく事だと思います。若者に「どうせ無駄だろう」「どうせダメだ」「どうやっても仕方が無い、為す術が無い」と思わせないように励まして行きたいと思います。
自らの座右の銘と言えるものは特にありませんが、好きな言葉は「夢」、そして「ロマンと挑戦」です。例え小さくても良いから夢を持ち、希望を持ち、「できない」などと決して諦めずにロマンを持ってその夢の実現に果敢にチャレンジしていく事を心掛け、若者にも伝えていますので、それが座右の銘と言えるかもしれません。
順天堂大学
小川秀興 オガワ ヒデオキ
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