学校法人順天堂 順天堂大学理事長・学長室

 
理事長・学長トピックス
トピックス一覧
2007年 1月4日 平成19年賀詞交歓会
第83回箱根駅伝総合優勝 理事長就任時の3つの公約
平成18年トピックス 平成19年から〜順天堂大学 今年のマニフェスト〜
3学部・6病院の近況
 医学部医学部附属6病院順天堂医院静岡病院順天堂浦安病院順天堂越谷病院
 順天堂東京江東高齢者医療センター練馬病院スポーツ健康科学部医療看護学部
3学部・6病院の近況

<医学部>

本郷キャンパス・順天堂医院
 医学部の入試は、昨年27.8倍と大変高い倍率になりました。大学院も80人の定員に対して1.3倍の倍率となりました。国公私立全医科大学の中でもこれほど倍率の高い大学院は少ないのです。医師国家試験は100回目でしたのでこれは木南英紀前医学部長、富野康日己医学部長と相談しまして、100%合格をめざして正々堂々と全員を卒業させてチャレンジしようという方針で臨みました。その結果、合格率97.9%でありました。この10年間、有名国公私立大学の後塵を拝したことはありません。
 国公立大学が独立行政法人化して、合格率が厳しく問われるようになり、真剣に国試対策に取り組むようになった中で、順天堂がこの順位にあることは本当に素晴らしいことだと、教育者諸氏に感謝申し上げます。
 学位については、平成17年度は甲論73名、乙論43名となっています。乙論は、ドクター課程では今後、社会人入学に変わっていくため無くなる方向です。今後、例えば静岡病院、浦安病院で働きながら、大学院で学ぶという社会人も増えてくるでしょう。
 臨床研修医のマッチングは143名で、新旧学部長、医学教育研究室の檀原 高教授が大変努力されまして、順天堂大学の臨床研修医はこうありたい、こういう方法で研修します、という方針を掲げて実施しています。全国第1位の臨床研修医を集めているのは148名の東京大学ですが、それに次ぐ第2位です。全国の大学病院から卒業生が市中の病院へ去っていく風潮の中で、卒業生を遥かに上回る数の研修医が応募してくる大学病院は極めて僅かで、全国でも5、6校しかありません。これは順天堂大学におられる臨床医の心映え、心技、知名度、そして医療レベルに対する期待の高さを反映しているものであり、今後とも心技共に優れた臨床医が育っていくよう十分な教育を行って戴きたいと願っています。

<医学部附属6病院>
 臨床研修医のマッチングにより、1年に143名の医師が集まってくるということは、浦安病院で働く有給のドクター(145名)とほぼ同じ数の人が本学に参入してくるということです<表2>。この状態が5年間続きますと、今度は医師の就職先を探さなければなりません。つまり産婦人科医が足りない、小児科医が足りないという病院に対して、しっかりとした病院であれば、医師を派遣するということになっていくということです。
 この表(平成18年6月1日現在)は梁井 皎院長が作成したものです。病床数を横軸に、医師数を縦軸にとって全国の公的病院と、順天堂の6病院を比較してみますと、順天堂では公的病院の平均をはるかに上回る医師が働いていることが判ります。これは高度な医療を保証するという点から極めて大切なことです。医療事故を少なくするためにも優秀な医師数の確保は看護師同様、或いはそれ以上に極めて重要なことであります。現在、本院は412名に増え、練馬病院も100名を超えています。東京江東高齢者医療センターもやや増えています。なお、この数字には臨床研修医、大学院生は含まれていません。臨床研修医も含めると、本院も更に増えますし、静岡病院、浦安病院も東京江東高齢者医療センター、越谷病院も更に増加します。浦安病院では現在、診療科を増やすことを考えています。高森建二院長ほか皆さんが綿密に、どのような科をどのような基準で増やすか、検討しています。15人程度の増員を考えて良いと申し上げておりますので、よく検討して戴きたいと思います。

<表2>病床数と医師数の傾向

〜順天堂医院〜
 順天堂医院は大きく変容を遂げつつありますが、最大の特色は専門家集団に分化した専門医の高度な職域集団であり、乳腺センター・ハートセンター・母子医育センターなどのセンター化が進められていることです。
 乳腺センターは、乳腺外科、乳腺内科、腫瘍内科、放射線科、薬剤部、看護師等々が横に連携して開設された大学病院としては初のセンターです。このセンターでは乳腺癌の外科治療、近年急速な進歩を見せた化学療法のみならず、放射線治療、病院病理、将来は分子生物等々を組み合わせて、総合的に乳腺疾患の治療・診断・予防を行っていく予定です。
 ハートセンターでは、循環器の心臓手術をする心臓血管外科と、循環器内科が協力して術前術後の管理を協力して担当しています。細分化した内科と外科が一部合体化しつつ、心臓疾患を総合的に診察・治療する試みとして、内科・外科にとってはパイロットケースになると思います。
 母子医育センターでは、木下勝之前教授、武内裕之助教授がコアとなって本院の産婦人科の再構築を行ってきた実績があり、全国の数多ある小児科、産婦人科の中でも際立った数の専門医を抱えています。新たに埼玉医科大学から就任して戴いた竹田 省教授が加わりまして、全国的にも垂涎の的と言えるほど多数の専門医が揃いました。
 山城雄一郎教授率いる小児科には多数の専門医、或いは学位を持った優秀な臨床・研究者がおります。そして日本で初めて立ち上がった小児外科であり、宮野 武前教授が営々と築いて来られた小児外科にも国際的リーダーとも云える山高篤行教授を初め精鋭が揃っています。大学病院では小児科と産婦人科は仲があまり良くないケースが多いのですが、順天堂では極めて仲が良く、その輪の中に小児外科も加わっています。この3つがコアとなって母子医育センターを立ち上げ、低侵襲手術などの小児最先端外科、産婦人科医療により、数少ない子供を大切に育てていこうとしています。ガン治療の集学化・センター化も進められています。
 順天堂医院ではDPCへの対応が、国の定めた方針に従い、正しく理想的に、しっかりと運用されながら、質の高い医療を展開しています。宮野 武前院長、梁井 皎院長に極めて綿密な計算をして戴いた成果です。セカンドオピニオン外来も充実しつつあります。
 また、健康スポーツ室の充実を進めていくことも今年の大きな課題です。さくらキャンパスではスポーツ健康医科学研究所基礎部門が立ち上がりました。基礎的な研究は、さくらキャンパスで行うことが出来ます。動物を使った研究や、プロスポーツ選手、健常者を対象とした研究が行われます。この本郷の地に健康スポーツ室、予防医学的な色彩も入れて有病者のためのスポーツ、リハビリテーションのような機能を更に充実させていくことがこれからの課題です。そして願わくはこの本郷の地に、スポーツ健康医科学研究所の臨床部門をパワーアップしたような施設が出来ることを祈念しております。

静岡医院外観写真
静岡医院
〜静岡病院〜
 静岡病院ではG棟が完成してヘリポート、化学療法室、脳卒中センター、無菌室、予防医学センターが整備されました。病床数が512床から552床に増え、富士・箱根・伊豆半島地域の基幹的病院として順調に運営されているのですが、一つだけウィークポイントがあります。それは静岡県自体が、看護師の過疎地域だということです。これをどう解決するか、現在、前田 稔院長、久保田喜温事務部長が、考えているところです。看護師養成の大学、専門学校を順天堂が引き受けるか、新たに立ち上げるか、両案を視野に入れて検討しています。即ち、独自に看護師を養成していく方向です。

順天堂浦安医院外観写真
順天堂浦安医院
〜順天堂浦安病院〜
 浦安病院はDPCと7対1看護体制が見事にハーモニーして、浦安病院開設以来の医療効率向上が達成されています。高森建二院長以下、丸山俊秀・田中 稔両副院長、神山洋一郎院長補佐といったシニアの医師、看護部長の努力が見事に実り、人の和を得て活動しています。オーダリングシステム、救急救命センター、環境医学研究所の研究論文も日に日に増え、共同研究も進んでいます。

順天堂越谷病院外観写真
順天堂越谷病院
〜順天堂越谷病院〜
 越谷病院は、外来診療の充実とメンタルクリニックのクリニカルパスの導入、医療効率が論理的に講じられ始め、効果が上がりつつあります。新しい医療機器の導入も進みつつあります。神経内科的部門も充実が図られています。なかなか困難な場所で、困難な課題との戦いですが、メンタルクリニックとして全国的に特徴のある先端的な研究と教育が出来る病院に出来ればと思っています。

順天堂東京江東高齢者医療センター外観写真
順天堂東京江東高齢者医療センター
〜順天堂東京江東高齢者医療センター〜
 東京江東高齢者医療センターは外来診療実績が徐々に上がってきています。そしてPET-CTをドネーションで導入しようと、佐藤 潔院長はじめ皆さんが頑張っております。寄附講座により、認知症をコアとする疾患の予防と、治療に向けた「攻め」の医学研究のための最先端の機器を導入したいという意欲が高まり、大いに士気が上がっています。アメリカの大学での研究はドネーション、寄附講座がコアになっていますが、日本でも10年後にはそのような文化が浸透していくと確信しています。東京江東高齢者医療センターだけではなく、6病院全体が、ドネーションをしたいと思われるような医療機関であり続けたいと思っております。7対1看護体制も達成しております。

練馬病院外観写真
練馬病院
〜練馬病院〜
 練馬病院はCOE(院内感染対策)を取って見事に運用しています。日本でも最も優れた免震構造を誇る病院です。耐震偽装問題を予見したわけではありませんが、私は順天堂が関東大震災で大きな被害を受けている写真を夢にまで見まして、練馬病院は絶対に燃えてはいけない、倒れてはいけない、そうした時に順天堂を支えるような病院にしたいと考え、震災対策だけは最強のものを行って欲しい、全国から皆さんが見学に来るような模範的な病院を作って欲しいとお願いして建設して貰いました。
 本当に良い病院が出来たと確信しています。7対1看護体制も達成しています。今後の課題は平成20年からの臨床研修医の管理型病院、DPC導入に向けて準備を進めていくことです。

さくらキャンパス外観写真
さくらキャンパス
<スポーツ健康科学部>
 スポーツ健康科学部はもう箱根駅伝の話だけで十分だと思いますので、多くは語りません。特記すべきことは、第75回日本学生陸上競技対校選手権大会で25回目の総合優勝を果たしたことです。これまで53回出場して25回優勝してきましたが、これは大変な記録です。羨望と嫉妬を超えて評価されるような出来事です。昨年12月の第15回アジア競技大会(カタール・ドーハ)でも、選手の皆さんは大変頑張りました。卒業生の冨田洋之君も金メダルを獲りました。
 昨年のスポーツ健康科学部の入試倍率は、スポーツ科学科9.1倍、スポーツマネジメント学科6.7倍、健康学科10.5倍でした。更に特筆すべきことは教員採用試験の結果です。教員採用試験は、一時は諦めかけたような冬の時代もありましたが、絶対に諦めてはいけない、むしろ強化しなければいけないと前向きに取り組んで来ました。その結果、本年、過去十数年で最高の101名の合格者(現役15名、既卒者86名)を出すことが出来ました。
 大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程の設置、昨年12月に竣工したスポーツ健康医科学研究所におけるオーダーメイド型運動プログラム作成のための客観マーカー開発が課題です。そして、その臨床を引き受けるコア・センターが近い将来、本郷の地に誕生することを祈念しています。

浦安キャンパス外観写真
浦安キャンパス
<医療看護学部>
 医療看護学部の入試は心配しましたが、5.5倍で目標を達成しました。国家試験の合格率は第95回看護師が97.9%、第92回保健師が86.7%、第89回助産師が100%でした。今年度は募集定員を100名から200名に増やし、そのための校舎の増築工事が3月に完了する予定です。更に平成19年度は大学院医療看護学研究科が設置されます。
 日本最古ともいえる110年の歴史のある順天堂の看護師教育を伝承し、国際的にも通用する優秀な看護師を世に送り出すべく、大学全体として支援していきたいと思います。

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