8年間、順天堂大学学長として、この4年間は順天堂理事長兼学長として高い見識と卓越したリーダーシップで順天堂大学の発展にご尽力されてこられた小川秀興理事長の学長任期満了に伴い、その後任としてこの度学長を拝命いたしました。
本学は今年で開学170年になりますが、江戸時代から今日に至るまで社会や時代の要請に自律的に適切に対応しながら医学史の節目ごとに大きな役割を果たしてきました。この十数年は小川理事長・学長がリーディングされた学長室委員会を中心に教職員が知恵を出し合って効果的に内部改革を進め、財政の改善と平行して教育研究設備の整備と増設が行われてきました。その結果、現在3学部、3大学院そして6医学部附属病院(ベッド数3,199床)からなる健康総合大学・大学院大学の姿が整いました。
21世紀は知識・情報・技術の更新・革新が絶え間なく起こる社会であり、旧来のパラダイムの転換を伴うことが多く、深い専門性に加えて柔軟な思考力や幅広い知識に基づく判断力をもつ人材が必要とされております。このような社会・時代の要請に公的な高等教育を等しく担う国公私立大学がどう応えるのかが問われております。学ぶ者の立場に立って、各々の大学が個性・特色を明確に打ち出し、現代社会に対応した大学像を示す必要があります。本学は、学是「仁」と理念「不断前進」の下で、1)高度なプロフェッショナルの養成、2)世界的な研究・教育拠点、3)特定の専門分野(本学は体育)の教育・研究、4)生涯教育機会の拠点、5)社会貢献機能(産学官連携、国際交流など)といった機能を併有する健康総合大学(複合機能大学)であり、高等教育の中核を担う大学を目指すということになります。
本学では、学部における教養教育、専門基礎教育の充実と共に高度な専門教育・研究機能を担う大学院、大学病院の教育研究機能の整備を多くの教員が知恵を結集し、事務職員との共同作業で進めてきました。昨年、本学からの申請が文部科学省の選定事業「大学院教育改革支援プログラム」並びに「がんプロフェッショナル養成プラン」に採択され、国からの心強い後押しを受けることができました。今年、体系的で実践的な本学独自のカリキュラムをシラバスとしてまとめ、院生・教員に配布いたしました。今後、大学キャンパス・ホスピタル再編事業の実施に合わせ、本学を構成する学部、大学院、大学附属病院群が独立して、また有機的に連携して卒前・卒後の一貫した、かつ多様なキャリアパスを支援できる教育・研修・研究プログラムと教育研究システムの再構築を目指すことになります。
順天堂大学が高い専門性、柔軟な思考力、そして国際的通用性のある人材を送り出す大学として発展するよう皆様方の温かいご支援とご協力をお願いし、就任にあたってのご挨拶といたします。
平成20年4月1日 順天堂大学 学長 木南 英紀
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