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三宅幸子 免疫学講座教授挨拶

三宅幸子平成25年6月1日付にて、大学院医学研究科免疫学講座に着任いたしました。私は医学部を卒業し、臨床研修を経て膠原病内科に入局するとともに免疫学の研究を開始し、米国ハーバード大学留学を契機に研究に専念しています。留学時代は、シグナル伝達の研究を行い、Cblという分子がユビキチン化を促進することを明らかにしました。ハーバード大学の所属部署であるリウマチ・アレルギー・免疫部門のトップであったMicheal Brenner先生の研究に対する誠実さと深い洞察力に憧れ、自らのラボを主催するにあたっては旺盛な好奇心と研究への真摯な姿勢を大切にしたいと思っています。

帰国後は自己免疫の病態解明と新規治療法の開発に取り組んでいます。帰国後の仕事として、Natural killer T (NKT) 細胞という特殊なリンパ球を刺激することによって自己免疫モデルの病態を抑制する糖脂質を発見し、トランスレーショナルリサーチの醍醐味を知ることができました。また、NKT細胞から発展して自然リンパ球という新たなリンパ球の研究領域に入りました。自然リンパ球は、自然免疫と獲得免疫の橋渡しとなる細胞と位置づけられ、新たな細胞が次々と同定されて、粘膜免疫・腸内細菌の研究の盛り上がりと相まって、現在活気のある研究領域です。免疫担当細胞は、感染や自己免疫のみならず、様々な疾患の背景にある炎症というプロセスに密接に関連しています。その理解と制御は多くの疾患の病態理解とその制御に結びつくことがわかり、免疫学と他の分野との交流は今後ますます盛んになると思われます。

免疫学の研究の進歩は、治療薬の開発に直結しています。私たちは基礎研究と臨床とを結ぶトランスレーショナルな研究をめざしています。免疫を志す学生の方、研究者の方、臨床医の方が集って、素晴らしい発見ができることを目指したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


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