ワルデンシュトレームマクログロブリン血症に関する多施設共同後方視的調査研究

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(2014年12月22日)第12の1(2)イの規定により、研究者等は、被験者からインフォームド・コンセント(説明と同意)を受けることを必ずしも要しないと定められております。そのため今回の研究では患者さんから同意取得はせず、その代りに対象となる患者さんへ向けホームページで情報を公開いたします。以下に研究の概要を記載しておりますので、本研究の対象となる患者さんで、ご自身の情報は利用しないでほしい等のご要望がございましたら、大変お手数ですが下記のお問い合わせ先までご連絡ください。

研究課題名

ワルデンシュトレームマクログロブリン血症に関する多施設共同後方視的調査研究

研究実施責任者血液内科 築根 豊
研究分担者血液内科 佐々木 純、小松 則夫

研究の意義と目的

ワルデンシュトレ-ムマクログロブリン血症(Waldenström macroglobulinemia: WM)は、IgM型M蛋白と骨髄浸潤を特徴とする比較的まれなリンパ増殖性疾患です。 臨床症状は多彩であり、主に腫瘍細胞の増殖に伴う症状(貧血・血小板減少、リンパ節腫大、肝脾腫など)、IgM型M蛋白による症状(過粘稠度症候群による出血傾向や神経症状、寒冷凝集素症、クリオグロブリン血症、アミロイドーシスなど)に大別されます。
標準的治療は定まっておらず、初期治療としてアルキル化剤、プリン誘導体、副腎皮質ステロイド、リツキシマブなどが単剤あるいは多剤併用療法として用いられていますが治癒を得られることは困難であり、近年欧米ではボルテゾミブや免疫調節剤(サリドマイド、レナリドミド)、ベンダムスチンなどを用いた臨床試験が行われています。
一般的に経過は緩徐であり生存期間中央値は約5~10年とされていますが、症例間で予後に差があることが指摘されています。欧米よりさまざまな予後因子が報告されていますが、我が国ではこれまでに多数例での解析が行われておらず、人種差による病態や欧米との治療法および予後の違いも不明です。これらを明らかにすることで、予後の改善につながる治療戦略の確立を目指していく必要があると考え、本研究を計画しました。

観察研究の方法と対象

本研究の対象となる患者さんは、西暦2008年4月1日から西暦2015年12月31日の間に当院血液内科でワルデンシュトレームマクログロブリン血症と診断された18歳以上の方です。利用させていただくカルテ情報は下記です。

  1. 診断時の臨床所見・検査所見:年齢、性別、血液腫瘍の家族歴、診断名、Performance status (ECOG) 、腫瘍関連症状の有無、診断日、骨髄中腫瘍細胞割合、リンパ節または腫瘤生検の有無、免疫形質(フローサイトメトリーおよび免疫染色)、染色体検査所見、末梢血白血球数、好中球数、リンパ球数、ヘモグロビン値、血小板数、血清アルブミン値、血清LDH値、血清クレアチニン値、CRP値、可溶性IL-2R値、血清β2ミクログロブリン値、血清IgG値、血清IgA値、血清IgM値、血清M蛋白の型・量、尿中ベンスジョーンズ蛋白の有無、HCV抗体、骨髄中腫瘍細胞割合、診断時病変部位
  2. 治療経過:診断後無治療経過観察の有無、プラズマフェレーシスの有無、治療内容、治療開始日・終了日、治療効果および効果判定日、再発・増悪の有無、再発・増悪日、造血幹細胞移植の有無や種類、形質転換の有無、二次性悪性腫瘍発生の有無
  3. 転帰:生死、最終生存確認日(死亡日)、最終生存確認日での寛解状態、死亡した場合は死因

研究実施期間

西暦2016年9月23日 ~ 西暦2018年3月31日

被験者の保護

本研究に関係するすべての研究者は、ヘルシンキ宣言(2013年10月 WMAフォルタレザ総会[ブラジル]で修正版)及び人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(2014年12月22日)に従って本研究を実施します。

個人情報の保護

患者さんの情報は、個人を特定できる情報とは切り離した上で使用します。
また、研究成果を学会や学術雑誌で発表されますが、患者さん個人を特定できる個人情報は含みません。

利益相反について

本研究は、自己資金によって実施しておりますので、外部の企業等からの資金提供は受けておらず、研究者が企業等から独立して計画し実施するものです。従いまして、研究結果および解析等に影響を及ぼすことはありません。実施にあたっては、事前に本学の利益相反委員会にて審査を受け、承認を得ているほか、学会発表や論文公表に際しては、資金に関して公表し、透明化を図ることとしています。

お問い合わせ先

順天堂大学医学部附属順天堂医院 血液内科
電話:03-3813-3111 (内線)3386
研究担当者:築根 豊(つくね ゆたか)