不妊(リプロ)外来

不妊(リプロ)外来
リプロダクション(reproduction)とは生殖(妊娠・出産)を意味しますが、リプロ外来では月経周期に合わせた様々な不妊症スクリーニングを行い、不妊症の原因を検索します。お子さまを望まれるカップル一組一組に対して、年齢や合併疾患などの不妊原因に応じて最適な治療法を提案させて頂きます。子宮筋腫や子宮内膜症を合併した患者さんには、適応に応じて内視鏡下手術(腹腔鏡下手術・子宮鏡下手術)と生殖補助医療(体外受精-胚移植・凍結融解胚移植など)を組み合わせた、安全かつ最先端の技術を用いた治療を行っています。また、内科系基礎疾患(持病)をお持ちの患者さんに対しては、当該診療科と連携しながら治療を行います。

2017年1月には、クリーンな採卵・胚移植室、培養室、採精室、リカバリールームを完備したリプロダクションセンターを開設しました。現在、年間約400周期の生殖補助医療を行っており、未受精卵凍結等のオプションもご用意しております。大学病院としても、様々な基礎・臨床研究をはじめ、学生教育や生殖専門医の育成、学会発表や論文発表を通じ知識の研鑽にも努めています。
詳しくはこちらをご覧ください。

お知らせ

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不妊治療の保険適用に関するお知らせ(2022.04.01)
2022年4月からの不妊治療保険適用開始に伴い、当院でも適用となる治療について保険診療を行います。新たに適用となるのは人工授精と生殖補助医療(体外受精、顕微授精、凍結融解胚移植含む)です。生殖補助医療(Assisted Reproductive Technology、以下ART)の場合、一度保険診療で治療を開始した場合には、その治療で得られた胚をすべて移植し終えるまでの期間において、一連の全ての診療を保険診療で行う必要があります。診療のごく一部でも保険適応外となる診療を行う場合には、混合診療となり、すべての治療費を自費料金にてお支払いいただくこととなるため、行える治療や検査の内容に一定の制約が生じることをご了解ください。年齢や胚移植の回数に応じて下記のような制限がございますのでご参照ください。

年齢・回数制限(ARTのみ)

年齢制限

ARTのみ治療計画の作成日時点で43歳未満の方。
タイミング法、人工授精に年齢制限はありません。

回数制限(ARTのみ)

40歳未満では胚移植6回まで
40歳以上43歳未満では胚移植3回まで
(2022年3月31日までに行った胚移植の回数は含まれません。また採卵に回数制限はありません。)
 
ARTを保険診療で行うに際し、年齢制限および過去の治療歴(回数)に応じた制限が設けられます。2022年4月以降に行なった不妊治療に関して、他院での治療も含めてご申告頂く必要があります。診療情報提供書の依頼などをさせて頂く場合もございます。なお保険診療における治療については、移植回数上限に達していないことの確認と治療内容への同意を頂いたうえで進めます。

婚姻関係の確認(すべての不妊治療)

不妊治療(タイミング法、人工授精、ART)を保険診療で行うためには、治療開始時に治療計画書を作成し、その計画に基づいて行う必要があります。
保険診療で行う初回治療周期については、治療開始の診察時に配偶者の同席が原則として必要となりますので、ご都合をつけてご夫婦で来院してください。どうしても難しい場合には、当日来院日に医師にご相談ください。

戸籍の確認書類

不妊治療は、婚姻関係のあるご夫婦(含む事実婚)の患者さんを対象としています。患者さんの婚姻確認手段として以下の書類をご提示いただきます。厚生労働省からの指導もあり控えをお取りしたうえで治療開始となりますので、ご用意をお願い致します。
 
戸籍謄本:法律上の婚姻関係を結ばれている方
戸籍抄本:事実婚の方(重婚でないことの証明として)
 
当院を受診される日から前後1ヶ月に発行された原本をご持参ください。コピーは無効となりますのでご注意ください。
 
不妊治療の保険診療化に伴い、患者さんへのご説明や会計にお時間をいただく可能性がございます。予めご了承いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 
2022年4月1日  
順天堂医院 産婦人科 リプロダクションセンター
北出 真理
河村 和弘
当院で胚(受精卵)、卵子、精子凍結を行っている方へ
当院では、胚(受精卵)、卵子、精子凍結を行った場合、同意書と料金(1年間の管理料)が必要になります。
凍結保存期間は1年とし、これを超える場合は更新の手続きと管理料が必要になります。保存期間を過ぎても更新の手続きをされていない場合は廃棄となりますので予めご了承ください。
更新を希望される場合は、保存期間内に一度来院してください。
日本産科婦人科学会の見解により胚・卵子の凍結保存期間は、ご夫婦の婚姻関係が継続し、かつ母体が生殖年齢を超えない期間(50歳になった場合)としております。

以下の場合には、凍結物は廃棄となります。
  • 患者さんご本人が亡くなられた場合
  • 天災や容器の破損など、予期せぬ事態により、胚もしくは精子・卵子が破損した場合
  • 保存期間を過ぎても更新の手続きをされていない場合
  • 母体が生殖年齢を超えた場合(50歳になった場合)(胚・卵子凍結時)
  • 当該夫婦の両方または一方の死亡、離婚・行方不明などの事態が生じた場合 (胚凍結時)

更新に際し、当院に過失がある場合を除き、一切の責任を負いかねます。
更新手続きに関してはプライバシーに関わるため、当院からの個別の連絡は差し控えさせていただきますが、治療中、連絡先や婚姻関係の変更などがあった場合は速やかにご連絡ください。
また、凍結胚の移送は、移送に伴うダメージなどの理由から、応じられません。
人工授精・体外受精を含む生殖補助医療の料金が変更になります
リプロダクションセンターの開設に伴い、平成29年4月より体外受精の料金が変更になります。人工授精が約2万円、採卵費用が約22万円、胚移植費用が約8万円、採卵時の麻酔費用が約3万円です。

不妊(リプロ)外来の受診

不妊外来は月~土曜日の午前中に行っております。以下の予約受付窓口で予約を入れてください。予約無しの方も原則受診可能ですが、受診までの待機時間が非常に長くなる場合がございますのでご了承ください。当院受診歴がない方や、最終受診から半年以上経過している場合は紹介状をご持参ください。

また妊娠や不妊、不妊治療は理解が困難なこともたくさんあります。当院では不妊患者さんに動画を用いてご説明を行っております。詳細は当院不妊外来を受診していただき、医師もしくは看護師に直接ご相談ください。
予約受付窓口
TEL:03-3813-3111(大代表)
産婦人科外来 内線 5460、5461
受付時間:平日9時~11時