|
産婦人科における腹腔鏡の歴史は古く、当科における最初の腹腔鏡検査は1958年に行われました。以後、1990年ごろまで、産婦人科では専ら検査を目的とした腹腔鏡検査が行われてきました。腹腔鏡周辺機器の発達により、1990年代から腹腔鏡による手術が行われるようになり、2000年までのわずか10年間に、産婦人科領域の良性疾患のほとんどが腹腔鏡で治療できるようになりました。
当科では、1992年以来、積極的に腹腔鏡手術を施行して参りました。この間、新しい内視鏡手術も順次導入し、1993年には卵管鏡下卵管開口術のシステムを、1999年には子宮鏡手術を開始し、低侵襲手術である婦人科内視鏡手術のラインナップがすべてそろっております。
1993年には、年間100件に過ぎなかった内視鏡手術の施行件数は年々増加し、2006年には1000例を超え、日本で最多の手術件数を誇るようになりました。
患者さんにとっては術後の痛みが少なく、術後の回復が早いといった大きなメリットを有する内視鏡手術ですが、開腹手術と異なる内視鏡手術に特有の合併症が発生するリスクがあったり、手術を行えるまでにかかる時間が開腹手術よりも長かったりというデメリットもあります。当科では、当初から内視鏡手術の専門のチームを編成して手術を行っております。この婦人科内視鏡チームの中で、専門的な教育と指導を行い、これまで11名の産婦人科内視鏡技術認定医を育成しております。当科では、これらの内視鏡技術認定医の執刀や指導の下に安全な手術が行われております。
現在、多数の患者さんが当科を受診してくださり、手術の待ち時間が若干長くなっております。病院当局の協力や手術の効率化などにより、週間の手術件数を現行の22件から26件程度に増加する努力をしております。今後とも、高度な内視鏡手術を安全に提供していくことができるよう、婦人科内視鏡チームの育成に力を入れて参ります。
リプロダクション・婦人科内視鏡チームでは、実際の臨床を通して、内視鏡技術認定医の取得と大学院生の研究(学位の取得)を同時に並行して行うことが可能です。
なお、当科の内視鏡手術の詳細は、婦人科内視鏡チームHPに掲載されておりますので、ご参照ください。
|