臨床について
当科における内視鏡手術の歴史
当科では、消化器内科の荒巻長門先生のご指導のもとで1958年から腹腔鏡検査が導入されました。以後、1992年まで産婦人科における腹腔鏡の役割は診断が中心でした。1980年代の後半に内視鏡にCCDが導入され、さらに消化器外科で腹腔鏡下胆嚢摘出術が施行されるようになったのを契機に、産婦人科における腹腔鏡の役割は診断から治療へと大きく変遷しました。腹腔鏡周辺機器の開発、手術技術の進歩とあいまって、産婦人科良性疾患の全てが腹腔鏡手術の適応となりました。1993年には卵管鏡システムを1999年には子宮鏡下手術を導入し、産婦人科における内視鏡手術の全てのラインナップが整備されました。
低侵襲手術の具体例と対象疾患
産婦人科で行っている低侵襲手術は腹腔鏡手術を始めとする内視鏡・カテーテル手術です。具体的には、腹腔鏡手術、細径腹腔鏡手術(検査)、子宮鏡手術、卵管鏡手術、子宮動脈塞栓術などがあります。これら低侵襲手術の対象疾患と具体的な方法につきお示し致します。
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腹腔鏡下手術:お腹に数カ所小さな穴をあけ、炭酸ガスを入れてスペースを作り、そこからスコープや器具をいれて手術を行う方法です。創部が小さく美容的であること、短期間の入院、職場復帰が早いなど多くのメリットがあります。
一方、腹腔鏡下手術は難易度も高く、高度な技術が要求されます。
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細径腹腔鏡:直径が2〜5mmの細い腹腔鏡(スコープ)と器具を用いて行う検査(手術)です。腹腔鏡下手術と同様の方法で行いますが、主に不妊症などの検査や短時間で行える簡単な手術を行う方法です。全身麻酔で行いますが、1泊2日で退院できます。
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子宮鏡手術:子宮の中にウロマチックという液体を入れて子宮を膨らまして、スペースを作り、内膜ポリープや子宮筋腫の摘出を行う方法です。手術は全身麻酔で行い、入院期間は2泊3日です。
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卵管鏡:両側の卵管の根元で閉塞のある不妊症に対して行う方法で、子宮口・卵管口を経由して細い卵管鏡(スコープ)を挿入し、閉塞した卵管を押し広げる方法です。卵管鏡の先端が光るため、腹腔鏡でカテーテル先端の位置を確認しながら安全に手術を行うことができます。
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動脈塞栓術:太ももの付け根を5mm程度切開して血管カテーテルを挿入し、塞栓物質を使用して、子宮動脈を塞ぎます。これにより、子宮筋腫に向かう血液を減らし、筋腫を縮小することができます。今のところは、保険適応ではありません。
内視鏡手術の年次推移
1993年にはわずか83件であった内視鏡手術(子宮動脈塞栓術を除く)が2006年には1002件と10倍以上に増加しました。2006年には産婦人科良性疾患の約85%が内視鏡下に施行されました。
腹腔鏡手術の内訳は、子宮に対する手術が最も多く、次いで卵巣、卵管の順でした。
子宮筋腫に対する筋腫核出術の増加が著しく、次いで子宮内膜症や良性卵巣嚢腫の手術が増加しております。最近の傾向としては、大きな筋腫や多発性筋腫、ダグラス窩深部内膜症や腸管内膜症などの難易度の高い手術症例が増加してきております。
2006年に読売新聞が行った調査では、当科の腹腔鏡手術件数が本邦で最多でした。
婦人科内視鏡チームのスタッフと週間業務
現在、婦人科内視鏡チームは14人のスタッフ(常勤:7名、非常勤:3名、大学院生:4名)から構成されており、常勤スタッフが担当する腹腔鏡関連の外来は1週間に14回あります。また、1週間に約20〜24件の内視鏡手術を施行しております。外来・病棟の業務はクリティカルパスに則って標準化と効率化が図られています。
【腹腔鏡関連の常勤スタッフ】
【腹腔鏡関連の外来担当医表】
※武内医師は全て予約制です。 ※北出医師は、金曜日(AM)のみ予約制です。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 診察室 | | | 5 | 3 | | | | | 5 | | 5 |
| 午前 | ― | ― | 武内 | 子宮鏡 | ― | ― | ― | 菊地 | 北出 | ― | 武内 |
| 診察室 | 5 | 7 | 2 | | 5 | 2 | 3 | | 5 |
2 | |
| 午後 | 北出 |
腹腔鏡 | 腹鏡鏡 術後 | ― | 武内 | 腹鏡鏡 | 腹鏡鏡 | 腹鏡鏡 RCT | 島貫 | 腹鏡鏡 | ― |
【週間手術予定と術者】
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1 | 武内 | 菊池 | 小林 | 武内 | 武内 | 北出 | 黒田 | 武内 |
2 | 武内 | 菊池 | 島貫 | − | 島貫 | 北出 | 武内 | 黒田 |
3 | 武内 | 菊池 | 北出 | − | 熊切 | 北出 | 武内 | 熊切 |
4 | 武内 | − | − | − | − | − | 武内 | − |
【クリティカルパス】
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