診療科概要

当科は、昭和43年(1968年)に開設され、当初は肺縦隔疾患を主体とした手術が行われていましたが、 昭和59年(1984年)の細田泰之教授就任後は心臓血管外科手術が幅広く行われるようになりました。平成14年(2002年)にオフポンプ冠動脈バイパス手術のパイオニアであった天野篤教授が就任し、日本をリードする心臓血管外科チームになりました。そして今回、令和3年(2021年)12月に低侵襲心臓手術のパイオニアである田端実教授が就任され、これまで注力していたオフポンプ冠動脈バイパス術に加えて、内視鏡を用いた心臓手術 (MICS) や経皮的大動脈弁置換術(TAVI)などのカテーテル手術にも重点的に取り組み、さらに多くの患者さんのニーズに応えられるようになりました。

当科で扱う主な疾患群は、心臓弁膜症、虚血性心疾患、大動脈疾患、末梢血管疾患、先天性心疾患です。身体への負担が小さな低侵襲治療だけでなく、複雑な心臓血管疾患に対する高難度手術を重点的に行っています。

2020年の心臓血管外科手術症例数は660例と、新型コロナウイルス感染症の影響で2019年の831例から減少しましたが、依然国内では症例数の豊富な施設であります。低侵襲心臓治療と高難度手術への重点的な取り組みにより、今後症例数の増加が見込まれ、より多くの患者さんをお待たせすることなく治療できるよう診療体制の増強を行っています。

当科で扱う主な疾患と治療

  • 僧帽弁閉鎖不全症-僧帽弁形成術(MICSの対象)、僧帽弁置換術(MICSの対象)、マイトラクリップ
  • 僧帽弁狭窄症-僧帽弁置換術(MICSの対象)
  • 大動脈弁狭窄症-大動脈弁置換術(MICSの対象)、TAVI
  • 大動脈弁閉鎖不全症-大動脈弁置換術(MICSの対象)、大動脈弁形成術
  • 三尖弁閉鎖不全症-三尖弁形成術(MICSの対象)、三尖弁置換術(MICSの対象)
  • 三尖弁狭窄症-僧帽弁置換術(MICSの対象)
  • 心房細動-メイズ手術(MICSの対象)、左心耳閉鎖術(MICSの対象)
  • 狭心症-冠動脈バイパス術、心拍動下冠動脈バイパス術(MICSの対象)
  • 胸部大動脈瘤-人工血管置換術、大動脈基部置換術、自己弁温存大動脈基部置換術、ステントグラフト手術(TEVAR)
  • 腹部大動脈瘤-人工血管置換術、ステントグラフト手術(EVAR)
  • 先天性心疾患(新生児~成人まで)-根治手術(一部がMICSの対象)、姑息手術、複雑心奇形手術
  • その他の疾患:大動脈解離、感染性心内膜炎、肥大型心筋症、心臓腫瘍、心筋梗塞後の合併症、肺塞栓症、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤など