ご挨拶

当科は、平成19年8月に清水俊明が教授に就任し、その後も順調に発展しており、代々一貫して小児科学全般にわたり臨床および研究を行ってきた結果、現在では広範な小児科学のほぼ全ての分野の診療および研究体制が確立されております。
当院は、高度医療、先進医療を提供する病院として、他の医療機関と相互連携を図り、診療を行う厚生労働省に認定された「特定機能病院」です。
受診にあたっては、紹介状(診療情報提供書)が必要です。
(前回の受診日から6ヶ月以上経過した方を含む)

患者さんの紹介

順天堂医院 小児科・思春期科に是非患者さんをご紹介ください。
外来診療では全ての領域に対応できるスタッフが親身な診療を行います。
 
消化器        
心臓        
神経              
アレルギー                  
血液              
腎臓                  
肝臓                    
内分泌                
  • 極力患者さんをお待たせしないよう初診ブースを設け対応しています。
  • 常に逆紹介を心掛けています。
  • 満床を理由に患者さんの受診をお断りすることはございません。
  • 小児病棟および特室を含む他病棟に入院しても個室料金はかかりません。
  • 他の病院では検査や治療を行うことができない患者さんの診療も行っています。

消化器グループ  肝臓グループ  腎臓グループ  循環器グループ  発達グループ  神経グループ

消化器グループ

炎症性腸疾患(IBD)(潰瘍性大腸炎、クローン病)

炎症性腸疾患(IBD)は潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)からなる原因不明の慢性疾患であり、小児でも最近のその患者数が増えています。しかしこのIBDを内視鏡をしっかり行い、成長障害などの治療の副作用を考慮したうえで治療・管理できる施設は小児科ではほとんどありません。
専門でない小児科医あるいは小児科以外の診療科でフォローされているという方で、

  • 再燃を繰り返す
  • ステロイド薬やレミケードなどの生物学的製剤を良く使う
  • 背が伸びない

などが認められる場合は、是非、当科の消化器専門外来へご連絡下さい。
(代表:03-3813-3111 小児科外来:内線5480-83)

ヘリコバクター感染症(胃炎、胃・十二指腸潰瘍)

ヘリコバクターピロリ菌は、ヒトの胃粘膜に生息して胃炎、十二指腸潰瘍、胃癌などの原因になります。
小児でも10~20人ひとりは感染しており、貧血や慢性の腹痛の原因となることが知られていますが、ピロリ菌の感染を正確に診断し、治療が行える施設は小児科ではほとんどありません。
 
  • 家族に胃・十二指腸潰瘍や胃癌の人がいる
  • 慢性の腹痛や顔色不良などの貧血症状がある
  • 検査でピロリ菌陽性と診断された

などを認める場合は、是非、当科の消化器専門外来へご連絡下さい。
(代表:03-3813-3111 小児科外来:内線5480-83)

慢性便秘

子どもに認められる便秘は多くが成人期まで移行し、一生便秘に悩まされると言っても過言ではありません。 便秘が食欲不振や体重増加不良、さらには大腸がんの原因になることも分かっています。
 
  • 3日以上排便がないことが続く
  • 便が硬くよく出血する
  • 食欲不振やお腹の張り、腹部膨満を伴う

などを認める場合は、是非、清水教授の便秘外来を受診してください(月曜午後又は木曜午前)。
(代表:03-3813-3111 小児科外来:内線5480-83)

肝臓グループ

C型肝炎

C型肝炎は子どものうちに治療できます。当院では、小児に対するインターフェロン治療を積極的に行っています。

家族性膵炎・遺伝性膵炎

医療関係者の方へ
家族性膵炎の遺伝子変異検索が可能です。原因不明の膵炎をくり返す場合は、家族歴がなくてもこの検索が有用な場合があります。
詳細は小児科研究室までお問い合わせ下さい。

腎臓グループ

急性血液浄化療法

救急・集中治療医学の進歩に伴い、腎不全のみならず、その他の急性疾患や重症病態(敗血症性ショック・多臓器不全・代謝救急疾患等)に対しても積極的に行われるようになり、救命率の向上に寄与しています。当科でも、小児病院等でトレーニングを積んだ専門医師が新生児を含む小児に施行できる体制を敷いており、近年、徐々に施行例は増加しております。

腎生検

各種腎炎・難治性ネフローゼの組織診断のため、必要な患者さんに施行しており、治療方針の決定に生かしております。

各種画像検査(膀胱造影・シンチグラフィー・MRU等)

小児泌尿生殖器外科と連携し、各種腎泌尿器疾患に対する画像検査を積極的に行っております。

循環器グループ

心臓カテーテル検査・治療

手術適応決定や心肺機能精密検査の目的で行っております。新生児から施行可能で、先天性心疾患(複雑心奇形も可能)や川崎病の冠動脈病変などに対して行っております。
年間約100例施行しています。また、カテーテル治療も積極的に行っています。

心臓超音波検査

先天性心疾患(複雑心奇形も含む)、川崎病、心筋症等に対して行っております。通常の超音波以外に、最先端の機器を用いて立体的な画像を得る三次元超音波や、特殊な心機能検査も行っております。

発達グループ

様々な方法を用いた発達検査

乳児期からの発達を医師が詳細に多角的に評価することで、疾病の早期発見、早期治療及びその原因究明を目指しています。我が国ではほとんど行われていない最もグローバルスタンダードなベイリー発達検査も行っています。

神経グループ

新生児脳波

新生児脳波はリアルタイムの大脳の機能を反映するため、検体検査や画像検査より鋭敏に中枢神経に関する情報を得ることができます。新生児脳波の判読には一定の経験が必要ですが、当院では経験豊かな医師が新生児脳波を積極的に施行し、ハイリスク新生児の予後改善に努めています。

新生児発作

新生児発作は臨床症状と脳波所見との乖離(electro-clinical dissociation)が特徴であり、発作時脳波を施行しないと客観的な診断や治療効果判定ができません。当院では、新生児発作を疑った場合には脳波やaEEGを施行し、客観的な評価を行っています。また、これまでの知見をもとに、新生児発作の症状型分類(案)を作成しました。参考にしてください。

Amplitude-integrated EEG(aEEG)

aEEGは簡易な脳波モニタリングのためのデバイスで、新生児の脳機能モニタリングに普及しつつあります。当院ではいち早くaEEGを導入し、新生児の脳機能モニタリングや発作の診断・モニタリングに利用しています。また、aEEGは年長児の脳炎・脳症やてんかんのモニタリングにも有用です。aEEGを年長児にも適用し、客観的な脳機能モニタリングを取り入れた管理を行っています。

発作時ビデオ脳波同時記録

当院では、発作時ビデオ脳波同時記録を積極的に行い、てんかんを客観的に見て治療しています。発作時ビデオ脳波同時記録を行うと、発作型が予想と異なっていたり、発作と思っていたものが偽発作であると判明したりすることが、しばしばあります。こうした知見を重ねることで、適正なてんかん診療が可能になると考えています。

先進的MRI解析

放射線科と協力して、拡散テンソル画像、MRスペクトロスコピーのような先進的なMRI解析を行っています。
これらの画像解析の結果と疾患の病態や予後との関連を研究しながら、臨床への応用を検討しています。

診療体制について

全て開く
栄養
乳幼児における栄養障害は、体重増加不良や低身長の原因となり、また神経発達の面でも悪影響を及ぼすことから、その評価、消化吸収試験や小腸粘膜生検による原因診断、および治療を積極的に行っています。未熟児の栄養障害では、さらに後の脳・神経発達に及ぼす影響は強く、DHAやEPAなどのn-3系多価不飽和脂肪酸(n-3PUFA)、スフィンゴミエリン、鉄などの強化と神経発達の関係を視覚誘発電位図(VEP)検査やBayley発達検査などにより検討し、臨床応用しています。
最近では食品による抗炎症作用も注目されており、私達の動物実験の結果をもとに炎症性腸疾患などの慢性炎症性疾患に対し、抗炎症効果を期待してn-3PUFAを製剤としてあるいは半消化態に強化して投与しています。肥満の合併症として種々の生活習慣病関連の問題が挙げられており、肥満児に対し食事、運動、生活習慣、心理的サポートおよび合併症対策などの点からトータルケアを行っています。
スタッフ
清水医師東海林医師菅沼医師池田医師(留学中)
消化器
近年、小児領域でも消化管内視鏡検査がさかんに行われるようになり、小児慢性消化管疾患の診断や治療がトピックになっています。
当科では上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査、小腸カプセル内視鏡検査、小腸ダブルバルーン内視鏡検査を実施しており、全腸管について検査することができます。
また、消化管内視鏡検査では確認できない腹腔内の詳細検査に、超音波検査を併用することで、より詳細な評価と診断を心がけています。
 
さらに、嘔吐の原因として頻度の高い胃食道逆流症の診断を消化管造影検査や24時間pH・インピーダンスモニター検査により実施し、慢性下痢については消化吸収試験や小腸粘膜生検を行うことで適確な診断を行い、それぞれ良好な治療成績をあげています。胃十二指腸潰瘍、慢性胃炎や胃癌の原因として知られるヘリコバクター・ピロリ感染の診断を家族内感染も含めて便や呼気の検査および内視鏡検査にて積極的に行い、陽性の場合は薬剤感受性検査を実施し適切な抗菌薬を用いた除菌治療を行っています。本邦でも増加している潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患については、学会のワーキンググループでの治療指針の作成に携わり、最新の免疫学的および栄養学的知識を加えて常に最先端の診断および治療を行っており、その治療症例数は他施設と比較し群を抜いております。また、小児適用のない治療薬に対する治験も複数実施しています。
 
新生児乳児消化管アレルギーや好酸球性消化管疾患についても適切な検査、診断のもとに治療を行っています。最近注目されている過敏性腸症候群については、診断や病状把握のための臨床研究を積極的に行い、心理的アプローチも併用することで多職種にて治療に反映させることができています。
 
順天堂医院や成育医療研究センター消化器科にて小児消化器疾患の臨床を学び、昭和伊南総合病院消化器病センター、茨城県立こども病院超音波診断室、自治医科大学消化器内科にて検査スキルを身に付けています。また、多くのグループ員が大学院にも進んでおり小児慢性消化管疾患の病態解明を目指し研究を進めています。
スタッフ
清水医師大塚医師工藤医師神保医師
幾瀨医師宮田医師(練馬)新井(喜)医師徳島医師
永田医師
戸田医師


肝胆膵・代謝
新生児や乳児期早期の胆汁うっ滞性肝疾患(胆道閉鎖症、アラジール症候群、シトリン欠損症、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症など)、幼児期~学童期の肝疾患(ウイルス性肝炎、ウイルソン病、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎、肥満および脂肪性肝炎など)、膵疾患(急性・慢性膵炎、遺伝性膵炎など)の患者さまの診療を担当しています。肝硬変症の患者さまには、小児外科医や移植外科医と連携を取りながら生体肝移植までの橋渡しをしています。膵炎を反復する患者さまに対しては消化器内科医と協力しながら内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)や内視鏡治療を行っています。
<C型肝炎の内服治療ついて>
対象:3歳以上のお子さん
内容:子どものC型慢性肝炎も飲み薬で治せるようになりました。C型肝炎の大部分が母子感染であることを鑑みると、小児期に治療を行うことは次世代への感染を防ぐための有効な手段とも考えられます。3~12歳までのお子さんは粉薬を、12歳以上では錠剤を8週間内服することで完治可能です。
<子どもの膵炎の遺伝子解析>
対象:膵炎発作を繰り返しているお子さん
内容:子どもの膵炎の中には、原因が分からないまま膵炎発作を繰り返し、日常生活に支障をきたす患者さまもいます。生まれつきの膵管や胆管の形態異常を調べるために、核磁気共鳴膵管胆管造影(MRCP)やERCPを行ったり、膵炎になりやすいかどうかの体質を明らかにするために膵炎関連遺伝子解析(※)を行い、その情報をもとに生活・食事指導や投薬管理に役立てています。
(※)医療関係者の方へ:
2023年5月現在、PRSS1およびSPINK1遺伝子解析は当該施設で検索可能です。お申し込みはスタッフ(鈴木光幸:msuzuki@juntendo.ac.jp)までご連絡ください。なお、事前相談のみも受け付けております。
スタッフ
鈴木(光)医師箕輪医師中野医師

新生児
当院は地域周産期母子医療センターとしてNICU6床を含む28床の新生児病床を備え、早産児や疾患を持つ新生児の先進管理を行っております。当科では早産児の栄養管理に重点をおき、胎児発育に近似した成長の維持と発達予後の向上を目的として、生後早期より経腸栄養と経静脈栄養を併用するearly aggressive nutritionを導入しております。当科と小児外科、産婦人科とは常に連携をとっており、合同カンファレンス(毎週開催)では今後出生する症例の管理・治療方針の検討を、周産期カンファレンス(毎月開催)では重症症例についてのケースプレゼンテーションやミニレクチャーを行っております。また、栄養管理や感染制御、発達予後に関する臨床研究を継続して行っております。
 
当院および順天堂大学附属静岡病院、浦安病院は日本周産期・新生児医学会新生児専門医の研修施設です。
スタッフ
清水医師寒竹医師(練馬病院)東海林医師久田医師
池野医師西﨑医師(浦安病院)菅沼医師大川医師(静岡病院)
幾瀨医師岩崎医師(練馬病院)池田医師(留学中)
血液・腫瘍
小児の血液疾患や小児がんの診断・治療を行っています。小児がんは造血器腫瘍である白血病やリンパ腫、固形腫瘍である神経芽腫、ウイルムス腫瘍、肝芽腫、骨軟部腫瘍、胚細胞腫瘍、脳腫瘍など様々な疾患がありますが、小児外科、脳神経外科、整形外科、放射線科などと連携をとり、最善の医療を提供しています。また、自家移植や同種移植などの移植治療も行っています。小児がんの治療にあたっては、トータルケアの概念のもと、児童精神科医、臨床心理士、チャイルドライフ・スペシャリスト、子ども療養支援士など多職種が連携し、ご本人だけでなく、ごきょうだいやご両親を含めた包括的なケアを実践しています。さらに、小児がん経験者を長期に渡ってフォローするため、全国に先駆けて小児がん長期フォローアップ外来を開設し、成人診療科医と連携したフォローを行ってきました。血液疾患では、貧血(鉄欠乏性貧血、再生不良性貧血や溶血性貧血など)、好中球減少症、出血性疾患(血小板減少性紫斑病など)、血液凝固異常(血友病など)に対する診断と治療を行っています。何かお困りのことがございましたら、いつでも我々にご相談ください。
スタッフ
藤村医師高田医師寺尾医師栗本医師
富田医師石橋医師谷口医師藤原医師
齋藤(正)医師


腎臓
腎炎・ネフローゼ症候群をはじめとする小児腎臓病に加え、先天性水腎症・膀胱尿管逆流症などの泌尿器科的疾患についても本学の小児泌尿器外科と協力し積極的に診療を行っています。また学校検尿で血尿や蛋白尿といった異常を指摘されたお子さんの診断・治療も数多く行っています。近年は腎不全に対する透析療法のみならず、各種血液浄化療法も積極的に行い、腎疾患の枠を超えて小児の重症疾患の救命向上に寄与できる体制を整えました。
 
一方、医学研究活動にも精力的に取り組み、国内外の学会・研究会等で基礎研究(ネフローゼの病因など)や臨床研究(泌尿器疾患の診断法・治療法)の成果を発表しております。
 
さらに、近年は継続的に埼玉県立小児医療センター腎臓科にも医師を派遣し、より専門性の高い小児腎臓病の診療並びに研究を緊密な相互協力のもとで行っています。
スタッフ
仲川医師遠藤医師大友医師(練馬病院)宮野医師(練馬病院)
西崎(直)医師(浦安病院)齊藤(真)医師(浦安病院)権田医師(浦安病院)松田(明)医師(静岡病院)
藤永医師(埼玉県立小児医療センター)櫻谷医師(埼玉県立小児医療センター)村野医師(東京都立豊島病院)草場医師(東京都立東部地域病院)
森下医師(大学院生)


内分泌・代謝
当科では、成長ホルモン系(成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長症、先端巨大症など)、甲状腺系(甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、甲状腺機能低下症(先天性甲状腺機能低下症、慢性甲状腺炎など)、副甲状腺系(偽性副甲状腺機能低下症など)、副腎系(Cushing症候群、副腎腫瘍など)、性腺系(性腺機能低下症、性早熟症など)、また下垂体後葉の抗利尿ホルモンの異常(中枢性尿崩症、腎性尿崩症など)、骨代謝系(ビタミンD欠乏性くる病、軟骨無形成症など)の内分泌疾患のほか、糖代謝系(糖尿病、高インスリン血性低血糖症、膵島過形成など)や先天性代謝系(尿素サイクル異常、アミノ酸代謝異常、有機酸代謝異常、脂肪酸代謝異常など)、脂質代謝系(肥満症、脂質異常症など)の代謝疾患を対象に診療を行っています。

小児科以外の診療科に関しては、例えば頭蓋咽頭腫など脳腫瘍術後の汎下垂体機能低下症(中枢性尿崩症、中枢性副腎機能低下症、中枢性甲状腺機能低下症、成長ホルモン分泌不全、性腺機能低下症など)の子どもに対しては、脳神経外科と連携しながら各種ホルモン補充療法を行っています。陰核肥大、陰唇癒合、重症尿道下裂や矮小陰茎などのあいまいな外性器を有する性分化疾患(Differences of sex development)については、小児外科と連携したうえで各種負荷試験や遺伝子解析などの精密検査および治療を積極的に行っています。

これらの疾患に対して入院精査や治療が必要な場合には、1号館10階小児医療センターに入院していただき、指導医の指導のもと小児科医師、看護師、小児医療スタッフがチームで診療に当たります。特に入院して成長ホルモン分泌刺激試験をはじめ、いわゆる負荷試験を行う際には、子どもの不安や恐怖をできるだけ取り除くために、子ども療養支援士が積極的に関わり、それぞれの子どもが理解できるようにプレパレーション(子どもに検査の説明をして心の準備をする機会を作り、頑張る力を引き出すこと)を行っています。

当科では、日本内分泌学会ならびに、日本糖尿病学会の専門医・指導医が在籍し、小児内分泌代謝疾患ならびに、小児糖尿病疾患の専門的な検査や治療を行っています。内分泌および代謝領域につきまして、ご心配なことがございましたら是非ご相談ください。
スタッフ
田久保医師春名医師(非常勤)庄野医師椿原医師
福嶋医師山口医師(山王病院)清水(ゆ)医師石川医師(浦安病院)
西崎(淑)医師(済生会川口総合病院)川野医師(山王病院)深江医師(神奈川県立こども病院)滝口医師(大学院生)
三森医師(非常勤)西村医師(大学院生)志村医師(東京臨海病院)
神経
神経グループでは幅広い小児神経疾患に対応しています。
 
てんかんは、小児神経疾患の代表的な疾患群です。発作型の同定や非てんかん性発作との鑑別などのため、長時間ビデオ脳波モニタリングによるより専門性の高い評価を行っています。治療に関しては、日常生活に支障がでない最小の薬剤で発作抑制を得られるよう努めています。当院にはてんかんセンターがあり、内科治療で難渋する場合は脳神経外科てんかん診療チームと連携して診療を行っています。
 
急性脳症では、ベッドサイドで持続脳波モニタリングを行い、客観的な治療方針の決定を行います。また、拡散テンソル画像やMRスペクトロスコピーなどの先進的な画像解析技術や脳血流シンチグラムなどの機能画像検査を取り入れ、予後判定や病態解明に取り組んでいます。
 
新生児脳障害については、出生後まもなくから脳波を経時的に記録して脳障害の評価を行っています。近年はamplitude-integrated EEGを導入し、ハイリスク新生児の脳機能モニタリングを積極的に行っています。脳形成障害や水頭症などに対しては、産婦人科・小児外科・脳神経外科などと連携し、胎児期からの診断および管理を行い、予後の改善に努めています。
 
脳性麻痺や発達遅滞については、リハビリテーション科と定期的にカンファレンスをしており、在宅での療育の援助を行っています。また、画像診断による障害の予測や評価も行っています。特にアテトーゼ型脳性麻痺のリハビリテーションや画像診断に力を入れており、適切な支援を行えるよう努めています。
 
近年、遺伝子解析の技術と知識の進歩は目覚ましく、稀少難病を含め先天性疾患の診断や病態解明には遺伝子検査が必要になることが少なくありません。当グループの臨床遺伝専門医を中心に臨床遺伝学のスタッフ、難病の診断と治療研究センターなどと連携して診療しています。
 
研究分野では、マルチモダリティーMR画像解析を用いた結節性硬化症の重症度予測について、複数科と共同研究を行うなどしています。
 
相談しやすい雰囲気を重視していますので、お子様が神経疾患ではないかと心配な場合はお気軽にご相談下さい。なお、当院は小児神経専門医研修認定施設、および日本てんかん学会認定研修施設です。
スタッフ
安部医師池野医師北村医師(臨床遺伝学講座)嶋医師(浦安病院)
吉田医師(練馬病院)島田医師(非常勤)中澤(友)医師(東京都立豊島病院)有井医師(済生会川口総合病院)
五十嵐(鮎)医師(東京臨海病院)中澤(美)医師(賛育会病院)坂本医師乃木田医師
武田医師松田医師秋庭医師
循環器
先天性心疾患、後天性心疾患(川崎病性冠動脈瘤や心臓弁膜症、心筋疾患など)、不整脈・起立性調節障害などを有する小児および一部の成人患者さんが対象となりますが、当院では全ての先天性心疾患に対応しています。
 
小児循環器専門外来では、胸部X線、心電図、心臓超音波検査、心臓CT・MRI検査や核医学検査を行って診断と治療にあたります。
 
心臓カテーテル処置(心筋生検を含む検査と治療)は年間180件程度実施され、様々な疾患に対するカテーテル治療を積極的に実施しています。また小児不整脈に対する心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)や心臓ペースメーカ治療、植込み型除細動器治療も積極的に実施しています。
 
心臓血管外科、循環器内科、産科など関連診療科とは定期的に症例検討会を開いて、最良の治療方針を決定し、患児とご家族がご理解・納得いただけるまで、丁寧な説明を常に心掛けています。
+C22
当院は日本小児循環器学会専門医修練施設、日本先天性心疾患インターベンション学会(JCIC)認定施設であり、小児循環器専門医も複数在籍しています。
スタッフ(*女性医師)
稀代医師福永医師松井医師*田中(登)医師
井福医師*
秋谷医師*
加護医師
佐藤(恵)医師
佐藤(浩)医師
秋元医師(非常勤)*
髙橋医師(浦安病院)
古川医師(非常勤)
原田医師(非常勤)*
重光医師(非常勤)*


免疫・アレルギー・膠原病
戦前は珍しかったアレルギーの患者さんが、現代では4人に1人から3人に1人といわれています。私たちの専門とする対象疾患は、喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、花粉症などのアレルギーのほかに、膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス等)や免疫疾患(遺伝性血管性浮腫等)など多岐にわたりますが、そのほとんどの病気についてまだまだわからないことが沢山あります。
 
外来にいらっしゃる患者さんのよくある御質問として:「ずっと咳が治らないけど何故?」「アレルゲンの摂取制限が今のままで良いかわからない・・・」「アトピー性皮膚炎で食事療法をしているけどなぜ治らない・・・」等々、私たちはそのような疑問点について一緒に考え、答えを出していきたいと思います。どの疾患に対してもすべて鮮やかな答えを出せるとは限りませんが、共に考え歩んでゆけるような診療を心掛けていきたいと思いますので宜しくお願いいたします。
 
なお、多くの患者さんからご相談がある食物アレルギーについては、入院と外来の食物経口負荷試験を積極的に行っています。気管支喘息の生物学的製剤による管理、小児アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法も行っています。子どもの遺伝性血管性浮腫については複数家系のお子さんを管理しており、豊富な経験があります。長引く発熱などで小児膠原病を疑った場合、火曜日午前の山崎医師の外来を受診いただければ幸いです。
スタッフ
大塚医師工藤医師馬場医師(静岡病院)稲毛医師
山﨑医師(練馬病院)
山田医師
田中(裕)医師
米山医師(浦安病院)
心の発達
心の発達グループでは、乳幼児期から思春期(中学3年生までのお子様の心の発達や行動に関する問題を取り扱っています。「言葉が遅い」、「友達と上手く関われない」、「集団行動がとれない」、「落ち着きがない」、「学習の遅れがある」、「登校を嫌がる」、「不安やこだわりが強い」などの問題について、お子様の発達状況を踏まえて適切な治療や支援を児童精神・発達心理の研修を受けた医師が診療しています。長期入院中のお子様の不安や寂しさにも心理師、チャイルドライフスペシャリスト、子ども療養支援士、保育士といった多くの専門職と共に関わることで、安心で適切な医療支援の提供をサポートしています。
 
研究領域では、各種心理検査を用いて小児の心理・認知発達の特性把握や、早期診断、介入について検討をしています。(例:早産児における栄養と発達、発達障害の認知と社会性の発達について、小児心身症の心理社会的側面について)また、国内ではほとんど行われていないグローバルスタンダードな検査であるベイリー乳幼児発達検査法も行っています。
 
発達外来は、完全予約制になります。受診を希望される際は、発達外来宛の診療情報提供書をご持参いただき、小児科初診外来を受診の上予約をお取りください。
スタッフ
岩崎医師(練馬病院)
寺尾医師
細澤医師
及川医師
三友医師
池尻医師
井上医師
岩丸医師
八田医師
中村医師
中道医師
小川医師
井神医師
田中医師(非常勤:国立成育医療研究センターこころの診療部)
吉川医師(非常勤)
飯島医師(非常勤)
藤田医師(非常勤)
黒澤心理師
小嶋心理師
中田心理師
木崎心理師
早川心理師
川端保育士
渡邉子ども療養支援士
杉山子ども療養支援士
野田保育士


感染症
細菌・真菌・ウイルス性疾患など、小児の感染性疾患全般の診断および治療を行っています。小児の感染症は、一般的な急性感染症だけではなく、基礎疾患や各臓器に関連して様々な病態を呈する分野です。特に、当施設は、基礎疾患を有する子供達や早産児・新生児が、外来や入院にて治療を行うことから、併発する多種多様な感染症に対しても対応する必要があります。我々は、各主治医からのコンサルトを受け、診療科を問わず連携を取って治療に当たっております。また、近年では、病院関連感染症や耐性菌感染症にも対応が必要となっており、感染予防対策室と連携して、安全な病院環境の整備、国際標準に基づいた感染制御・適正治療を推進しております。予防医学の観点からは、後遺症なき生存を目指した新生児管理、プロバイオティクスの臨床応用、遺伝子診断法を用いた感染症診断、次世代シーケンサーを用いた感染制御学などの臨床研究を進めています。
スタッフ
久田医師大日方医師新妻医師
小松医師
坂口(慶)医師
辻脇医師
田中(沙)医師
遠山医師
笠井医師