鼠径ヘルニア

一般的に「脱腸」と呼ばれる病気です。鼠径部(股の付け根)が膨らんできます。鼠径部はもともとお腹の壁が薄い場所で、この部分が非常に弱くなると腹圧に負けて腸などの内臓が飛び出て膨らんできます。

症状

鼠径部が膨らんできます。ひどくなると違和感が強くなったり、腸がはまり込むと腸閉塞の状態になり、嘔吐、腹痛などの症状が出ます。

治療

鼠径ヘルニアは薬では治りません。治療法は手術のみです。手術は弱くなったお腹の壁の部分にメッシュと呼ばれるシートを当てがい、お腹の壁を補強します。
以前は鼠径部の皮膚を4cm程度切開する前方アプローチという方法が行われてきました。最近はおへそとその左右の計3カ所に1cm程度の穴をあけて行う腹腔鏡下ヘルニア修復術が多く行われるようになってきており、当科ではほぼ全例腹腔鏡で手術を行っています。腹腔鏡下ヘルニア修復術は全身麻酔が必要になりますが、傷跡が小さく痛みが少ないため早期に職場などに社会復帰できる、ヘルニアをお腹の中から観察できるので小さなヘルニアを見落としにくい、左右両側にヘルニアがあっても傷を増やすことなく手術できるなどの利点があります。