《法人章は、明治時代から順天堂醫院の薬袋に使用されていたもので「仁」の文字を図案化したものである。》 順天堂大学医学部附属順天堂医院
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順天堂医院ニュースNO.34 目次 順天堂医院ニュース一覧へ

院長ご挨拶
院長 新井 一

診療科トピックス
多剤耐性菌と当院の対策状況について
 感染対策室

「アスベスト・中皮腫外来」- 開設5周年 -
 病理・腫瘍学

PWV/ABI検査による閉塞性動脈硬化症の早期診断  循環器内科
分子標的療法  血液内科

診療支援部門ニュース
院内製剤
チーム医療における看護師の役割
ミネラル「リン」のはなし
社会福祉に関する制度についてのリーフレットがあります

順天堂医院の今昔


診療科トピックス
「多剤耐性菌と当院の対策状況について」感染対策室長 堀 賢
感染対策室長 堀 賢
感染対策室長
堀 賢
 昨年9月以降、多剤耐性菌の問題が話題になっております。「多剤耐性菌とは何か?」、また「当院での発生状況や対策はどうなのか?」というお問い合わせをいただくことも増えてまいりましたのでご説明させていただきます。
Q1. 多剤耐性菌とは何ですか?
A1. さまざまな抗生物質(正しくは抗菌薬といいます)、特に治療の切り札として処方する3系統(カルバペネム系、フルオロキノロン系、アミノ配糖体系)の抗菌薬に対して効かなくなった細菌のことをいいます。このような耐性菌は、一朝一夕に出現するものでなく、ひとつひとつ体制を獲得していった結果、多種類の抗菌薬に耐性化するのです。多剤耐性菌は15種類ぐらいの菌種で出現が報告されております。
Q2. 耐性菌が出る病院は、問題が多いのでしょうか?
A2. 抗菌薬を治療で使用すれば突然変異を起こして耐性菌が出現するのは、細菌が生き残るための自然現象としてめずらしくはありません。ですから抗菌薬で感染症を治療する限り、「多剤耐性菌の出現自体があってはならないこと」という考えは誤りです。世界中のどの病院でも起きうることです。これまでのように、「あってはならないこと」という誤った考えを強調しすぎると、問題に真正面から取り組む機会を奪い、問題の解決を遅らせることになりますので、正しい情報を発信しあいながら、医療を受ける側、医療を行う側の双方が協力して取り組んでいくべきと考えております。
Q3. 順天堂医院の多剤耐性菌対策は大丈夫でしょうか?
A3. さて、抗菌薬を使用する限りは出現する耐性菌ですが、二つの方法でその出現を抑えることができます。

(1)適切な抗菌薬を本当に必要な場面に限って使用することで、突然変異による耐性菌出現の可能性を低くすることができます。

(2)それでも出現した耐性菌を、周囲のものや人に広げないようにすることで、増加を予防できます。

  当院では、(1)のために、感染症診療と各診療科の専門医による「抗菌薬マニュアル」を作成し、勤務するすべての医師に携帯と活用を義務付けています。またマニュアルで治療できない重症例や、特別な感染症については、感染症診療ホットラインを設けており、担当医の治療相談を受けながら診療支援をしております。また(2)のために、当院では入院患者さん200人に1人(全体で5人)の割合で感染管理看護師を配置して、感染防止対策の徹底に病院一丸となって取り組んでおります。たとえば、アルコールによる手指消毒と標準予防策の教育と実施の評価、また独自の衛生基準を設けて環境設備も厳しく行っています。これらの感染防止対策は、先進的な取り組みとして感染対策の専門家の間でも評価されており、他の大学病院や医療施設からの見学も広く受け入れています。
関連リンク
感染対策室
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