05 活動報告

2015.02.03

NIH-Japan-JSPS SymposiumおよびNIH短期研究留学に、山田泰平君が参加しました

2014年10月23日~24日、アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)で行われたNIH-Japan-JSPS Symposiumに、老人性疾患病態・治療研究センター平澤恵理先任准教授とともにM3 山田泰平君が参加し、ポスター発表を行いました。その前後の10月21日~11月1日の12日間、NIH/NIDCRのDr. Hoffmanの研究室で、研究指導を受けました。

留学体験記

山田泰平君

私は現在、成体マウスの神経新生ニッチである側脳室の脳室下帯における細胞外マトリックスの老化について、興味を持って実験・研究を進めています。そこで、NIHで発表や実験を行い、最先端の研究者の方々から意見をいただいてさらに理解を深めることができれば、今後実験を行っていく上でとても有益であると考え、短期研究留学を志望しました。10月21日~11月1日の12日間、NIH/NIDCRのDr. YamadaおよびDr. Hoffmanに指導を受けました。

まず、NIH-Japan-JSPS Symposiumに参加し、ポスターセッションで自分の研究内容を発表しました。また、Dr. Hoffman研究室のラボミーティングでも自分の研究内容を発表し、ラボの研究者の研究発表を聞きました。Dr. Hoffmanの研究室は、唾液腺の形態形成における細胞外マトリックスの関与を研究しています。ここで多くの研究者の方々と共に実験をし、ディスカッションを重ねることができました。特に、私が興味を持っているヘパラン硫酸鎖のエキスパートであるDr. Patelとのディスカッションを通して、今後の展望に大きなヒントを得ることができました。さらに、NIHで活躍されている日本人主任研究員の方々の研究室を見学し、研究内容の説明を受けました。

今回、NIHで2週間を過ごし、多くの研究者が心からサイエンスを楽しんでいる姿に感銘を受けました。仕事の後の余暇を上手に楽しみ、余裕のないところから新しい発想は生まれないという考え方で、ワーク-ライフバランスがとても良いと感じました。そして、実験をする前の仮説や予測、そしてディスカッションをとても重視していました。私のこれまでの実験態度は、気になる事があればとりあえず実験を行い、結果を見て考察するといったものでしたが、自分の頭で考えて、他の先生とディスカッションした上で実験を行う必要があると改めて実感しました。

今後、臨床医学の勉強や実習が始まるので、実験する上での時間的・物理的制約などが増えてきますが、純粋にサイエンスを楽しむことも忘れずに、今以上に「思考する」ことを大切にして、より効率的に研究、そして学問に邁進していきたいです。

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