05 活動報告

2017.02.24

Biophysical Society 61st Annual Meetingにて、3年生の哲翁直之君が研究成果を発表しました

2017年2月11日~15日に米国(ニューオーリンズ)で開催されたBiophysical Society 61st Annual Meetingで、3年生の哲翁直之君が研究成果のポスター発表を行いました。発表題目は、「Modulation of Ca2+ Signaling in HL-1 Cardiomyocytes by Arrhythmogenic RyR2 Mutants」です。

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2017.05.10

哲翁 直之君 Biophysical Society 61st Annual Meeting体験記を追加

研究成果発表体験記

哲翁 直之君

私は、2月にアメリカ ニューオリンズで開催されたBiophysical Society (アメリカ生物物理学会) 61st Annual Meetingにて「Modulation of Ca2+ signaling in HL1 cardiomyocytes by arrythmogenic RyR2 mutants」という題でポスター発表を行った。発表内容は、リアノジン受容体の変異が原因で突然死を引き起こす心臓疾患において、同じ病名(特発性心室細動やカテコラミン誘発性多形性心室頻拍など)でもリアノジン受容体の機能が亢進している変異と抑制されている変異が混在しているというものである。質疑応答では、リアノジン受容体は四量体であるがカルシウム動態を決定づける上でホモの変異体とヘテロの変異体との差はどう考慮するのか、カリウム濃度を上げて自発活動を止めたらどうなるのかなど様々な視点からの質問があった。質問の中には、もちろん我々がすでに検討して来たものもあったが、思いつきもしなかったものも多くあり、学会で発表し討論する意義を大いに感じることができた。また、我々の研究分野である興奮収縮連関に関する研究は日本よりアメリカで盛んで、いわゆる同業者の数が圧倒的に多いこともアメリカで発表する意義であったと思う。

私は日本の学会を経験することなくアメリカの学会に参加した。その後、日本薬理学会においてもポスター発表をし、アメリカとの違いも感じた。今回は、初学会がアメリカでの国際学会ということで気後れしてしまい、英語力の低さからも十分満足がいくというものではなかったが、初めての学会をアメリカで経験できたことは私にとって大きな刺激となり、これからの研究に対するモチベーションとなっている。この手応えと反省点、経験をこれからの研究と発表に役立てていきたい。