05 活動報告

2017.03.10

3年生の松崎紘佑君が、MDアンダーソンがんセンターProf. Robert S. Bresalier ラボへの春期短期研究留学を行いました

基礎研究医養成プログラムでは、所属研究室での活動実績や英語能力により選抜した学生に対して、海外での短期研究留学の旅費支援を行っています。今回、難病の診断と治療研究センター 糖鎖創薬研究室 入村達郎 特任教授のご紹介により、2017年3月3日~3月30日に3年生の松崎紘佑君が、米国ヒューストンのMDアンダーソンがんセンター Prof. Robert S. Bresalier ラボへの春期短期研究留学を行いました。

  • 活動報告写真(1)

2017.05.23

松崎 紘佑君 MDアンダーソンがんセンターProf. Robert S. Bresalier ラボ春期短期研究留学体験記を追加

春期短期研究留学体験記

松崎 紘佑君

今回私は、難病の診断と治療研究センター 糖鎖創薬研究室の入村達郎特任教授のご紹介により、ヒューストンのMDアンダーソンがんセンターのProf. Robert S. Bresalier ラボへ研究留学を行いました。留学期間中はHEK293細胞を用いてガレクチン3をノックダウンした際にアポトーシスにどのような影響をもたらすかというテーマの下、レンチウイルスを用いたshRNAの導入やドライ方式でのウェスタンブロッティングなど、普段所属しているラボでは行ったことのなかった実験手技を学びました。昨年の韓国UNIST研究留学と同様に、ただ研究するだけでなく、日本との研究スタイルの違いも感じ取ることもできました。日本のラボでは実験の合間を縫って他の実験を組み込むことがよくあるのですが、今回の留学期間中は同時並行はせず1つ1つのプロセスを真心を込めて行ったのがとても印象的でした。そのかわりに隙間時間にはMDアンダーソンがオープンに主催している医学セミナーを聞きに行くことができ、いろいろな分野の最先端の医療技術や研究内容を知ることができました。

また、MDアンダーソンの関連病院やMethodistといったメディカルセンター内にある一流の病院の見学をさせていただき、日本人の先生と会って研究内容の説明を受け、ラボ見学をさせていただき、将来のキャリアパスの相談まで乗っていただきました。休日にはヒューストン市内の観光やNBAの観戦に行き、日本では決して味わうことのない文化にも触れることができ、あっという間の1ヶ月を過ごしました。帰路の飛行機の窓でヒューストンを見下ろした時には、もう数ヶ月研究したかったと名残惜しく思うくらい愛着が湧いていました。そのくらい今回の海外研究留学はとても貴重で、一生忘れることのない宝物になりました。

これまでの2回の海外留学を活かせるよう、これからも大好きな研究を楽しく頑張っていきたいと思います。

~後輩たちへ~

入学してから一週間、さくらキャンパスの医学研究の授業で配られたポスターで初めて「海外留学」の存在を知りましたが、入学当初、研究にほんの少ししか興味を持っていなかった自分には関係ないものと考えていました。

基礎研究医養成プログラムの登録期限が迫っていた時、登録するかどうかすら迷っていた私でしたが、せっかくだしやらないよりはとりあえずやってみるかという、ほんの些細なきっかけで 研究の世界に入りました。さくらキャンパスでの週に1回のゼミを通して本郷キャンパスに移っても研究を続けたいと考え、免疫学教室に所属するようになり、放課後毎日ラボに通っていくうちにいつの間にか研究の虜になってしまいました。そして実験手法やデータに対する考察などに慣れた頃、チューターから研究留学に応募してみないかと声を掛けていただき、結果として4年生になるまでに2回も海外研究留学することができました。

ここで伝えたいことは、何事にも挑戦することの大切さです。大学というのは研究機関でもあり、沢山の先生方が色々なテーマを研究しています。初めは興味がなくても、ぜひ研究に一度手を伸ばしてみてはいかがでしょうか? 伸ばした先に思いがけない楽しさが広がるかもしれませんし、ひょっとしたら様々な巡り合わせがあるかもしれません。いつか必ず大きな財産になると思います。