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熱帯医学・寄生虫病学講座

現代寄生虫病のトレンドと当教室の教育方針

 現代日本の寄生虫疾患は非常に多岐にわたり、診断・治療にあたる医師にはその対応が求められます。マラリアをはじめとする輸入原虫症、AIDSや免疫不全などによる日和見感染寄生虫症、性感染寄生虫症、人獣共通寄生虫症、(輸入)食品由来寄生虫症などが上げられます。輸入原虫症はグローバリゼーションの進展にともない著しく増加し、わが国の感染症医療に重大な危機感をあたえています。全世界では、マラリアはAIDS、結核とともに3大感染症のひとつといわれ、年間の患者数は3〜5億人、感染総数は8億人、死者150〜270万人であり、人類にとってきわめて重要な感染症であることは明らかです。しかし、熱帯病・原虫症の流行地域は開発途上国にあり、薬剤耐性原虫は地球規模(熱帯・亜熱帯)で拡散し、ワクチンや新規薬剤の開発は困難であることなどから、わが国の国際貢献が求められています。
 このような観点から当教室では、世界規模の寄生虫症ついての理解、国内的には輸入マラリア・原虫症、日和見寄生虫症、人獣共通寄生虫症、性感染寄生虫症などの現代的特徴の教育に力を入れています。

講義・実習

 当教室の6名のスタッフは、講義や実習などの教育業務を担当してします。当教室の大学院生は自ら学ぶとともに教育補助者として寄与しています。具体的には、医学部1年生の講義「実践の医学(奈良)」および「文化の中の健康(坪内、奈良)」、2年生のZone A, B, Dで講義各1コマ(それぞれ寄生虫病総論、マラリア、赤痢アメーバ)、3年生のZone Hで講義10コマと実習5回、6年生の必須講義1コマを担当しています。当教室の寄生虫学実習の特徴として、セミ・チュートリアル方式のバーチャル診断があげられ、マルチメディア教室で実施しています。
 さらに、医学部2年生・3年生向けに選択講義10コマ、大学院特別講義4コマを提供しています。また、小児実習と外来案内実習(8コマ)も担当しています。

基礎ゼミナール

 医学部3年生の基礎ゼミナール(5週間連続)では「熱帯医学・分子原虫病学コース」を受講・体験することができ、例年6名受け入れています。本コースは、マクロの原虫病学とミクロの原虫病学に大きく分けられ、前者では疫学や治療などの文献的研究をおこない(幅広い領域からテーマを選ぶことも可能)、後者では当教室で現在進行中の分子・細胞レベルの先端研究を体験学習し、レポートを提出してもらいます。
 本ゼミナールでは、特に学生の主体性を重視し、テーマ選択や研究の進め方などすべてに教員がきめ細かく応対しています。

熱帯医学・寄生虫病学講座および大学院医学研究科・生体防御寄生虫学の研究課題などの詳細については下記を参照して下さい。
http://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/kiseityu/index.html