はじめに
近年、自然科学はめざましく進歩し、その研究範囲は広がっています。医学の分野も例外ではありません。そのため、医学部で学ぶ全教科の知識や技能を限られた授業のなかでマスターすることは、不可能になっています。しかし、皆さんは将来医師・研究者になるための必須の知識・技能・態度を習得しなくてはなりません。さらに、現代の医師に求められているのは、患者さんを思いやる心をもち続け、生涯を通じて常に新しい知識や技能を学びとろうとするアクティブな姿勢です。そのため、基礎的な知識や技能をしっかりと習得し、それを応用する能力を身につけることが重要になっています。将来の医師像をふまえた医学部教育において最も大切なことは、受動的に知識を取得するのではなく、自ら学び、考え、問題を解決する能力を育成することです。皆さんには自ら学習する習慣を培っていただきたいと思います。そのためには、授業は教員による一方向の講義ではなく、質疑応答を多く取り入れた双方向のものが好ましいと考えています。
順天堂大学医学部教育目標
順天堂大学は、本邦唯一の医学部とスポーツ健康科学部、医療看護学部、保健看護学部からなる『健康大学』として、人間の健康の維持・増進・回復に寄与できる人材の育成を使命としている。
医学部学生はこの使命をふまえ、相手の立場の分かる良き医師となるために、卒業時に以下の目標に到達することが求められる。
医学部学生はこの使命をふまえ、相手の立場の分かる良き医師となるために、卒業時に以下の目標に到達することが求められる。
- 将来、保健医療のいずれの領域に進む場合にも必要な基本的知識ならびに技能を修得する。
- 保健医療の場において、チームメンバーと協調して問題を解決するなど、その専門職に必要な基本的態度と習慣を身につける。
- 保健医療の諸問題を適確にとらえ、自然科学的方法によるのみならず、人文社会科学的視野に立って、それらを解決する能力を修得する。
- 自己の知識、技能、態度を自ら評価し、生涯にわたりそれらを自己学習によって向上させる習慣を身につける。
医学部教育のあり方について;従来のDiscussionをふまえて;小括
【ミッション】
- 教育は、単に知識・技術の伝達ばかりではない。教員と学生との直接的なコミュニケーションを通じて、医師としての人間性育成のための教育の場でもある。ベッドサイドでもしかり、実習の場でもしかり、教室においても当然そうである。
- 教員には教育する責任があり、学生には履修責任があること。それがどうでもよい、来なくてもよいというのでは、学習の場としての大学の存在意義を自己否定するものである。特に医学部学生の不勉強は、患者に迷惑をかける。
- 学生を教育することは、教員自らの研究・診療活動能力を向上させるうえで最重要である。
- 学生の学習意識をパッシブなものからアクティブなものに変化させるよう、全教科を通じて教員側が努力すること。その手法を工夫すること。
- 学生のモチベーションの向上を計り、それに基づく教育体制を整備することが、本学全体の教育のみならず研究や臨床における活動水準を高めることに繋がる。
- 授業時間の前中後いずれか1回、前回又は当日の授業内容の理解度を問う試験を行い出席をとる。同時に学生の授業に対する意見を聞くことの徹底(教務課にて用意されている小テスト・出席評価シート使用の徹底)。教育者としての自己評価、他己評価の重要性。
- 学部教育や臨床教育においては、教授・准教授クラスが学生に対して直接教育することが重要であるが、それのみに止まらず大学に集う者全てが教育に関与するものである。病院などの現場においては、屋根瓦方式による教育の重要性を認識すること。








