教育 ゼミナール紹介

  • 3・4年次の「グローバル市民演習」(ゼミナール)では、各自が選択した領域に関連する課題について研究し、卒業論文を作成します。
  • 3・4年次には、ゼミナール指導教員が担任となり、学修、学生生活、(就職活動を含む)キャリアなどの支援を行います。
  • 現在のゼミ担当者一覧です。年度により変更が生じる場合があります。
  • 「教員名」欄に記載されているカッコ内の表記は本学部の3つの領域を示しています。
    GHS:グローバルヘルスサービス領域
    GS:グローバル社会領域
  • IC:異文化コミュニケーション領域

Global NCDゼミナール | 加藤 洋一(GHS)
キーワード

非感染性疾患(noncommunicable disease: NCD), 動脈硬化

ゼミ内容

世界保健機関(WHO)は、不健康な食事や運動不足、喫煙などの原因が共通しており、生活習慣の改善により予防可能な疾患をまとめて「非感染性疾患(NCD)」と位置付けています。心血管疾患、がん、糖尿病、慢性呼吸器疾患などが含まれます。NCD による死亡で割合が高いのは、「心血管疾患」(48%)で、次いで「がん」(21%)、「慢性呼吸病」(12%)と続き、心血管疾患による年間死亡数は 1,700 万人(2008年)から 2,500 万人(2030 年)に増加すると予測されています。
“ Global NCD ゼミ ”では、心血管疾患の原因である動脈硬化の疫学とメカニズムに焦点を当て、その予防法の確立と啓蒙を目指して下記に取り組みます。

  1. 抄読会「今日から使える医療統計」(医学書院)、「病気がみえる」循環器 (Medic Media) を抄読する。
  2. 学外施設 (関連病院, simulation center, Johnson &Johnson など) の見学
  3. 卒論研究 非感染性疾患に関連するテーマについての調査研究を行い、卒業論文を完成させる。
学生に希望すること

“No Margin, No Mission”
常に Outcome を意識した取り組みを

Health Care Labゼミナール | 田村 好史(GHS)
キーワード

ヘルスケア、生活習慣病、糖尿病、スポーツ、食事、行動変容、コミュニケーション

ゼミ内容

糖尿病などの生活習慣病に対するヘルスケアを中心に現在の問題点を考え、議論し、解決方法を探索します。主に運動や食事といった生活習慣にフォーカスを当てます。2024年度からは、女性の痩せや美などに関する調査や活動を特に推進します。

ポリシー 「好きなことを好きなだけ・やってることを楽しくする」

自分で興味あるテーマを見つけ、掘り下げて考えて課題を発見し、解決法を考案する、という自主性に基づいた活動を最重要視しています。

【1年目に行うこと】
2年目に行う卒業研究・卒論作成に向けて基盤を確立します。
具体的には、あなたが、「面白い!」、と思った健康に関することを勉強・発表をしてもらいます。また、幾つかの体験(少なくとも学会参加・血糖測定実習・研究見学、他、コロナの状況によりますが、糖尿病外来や患者会参加、勉強会参加、、、などを例年行っていました)を通して、専門的な知識や物の考え方を学びます。ゼミ卒業生の大学院生もアシスタントとして一緒に勉強を進めます。

【2年目に行うこと】
1年目に見つけた自分の「問い」に対する研究・卒論の執筆を完了させます。下級生に対しては教育的な役割も担います。
*将来の大学院進学や海外の学会発表を考慮しますので、早めに相談してください。

ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

私の専門は糖尿病や運動、ヘルスケア全般ですが、医療現場から得られる現場感覚は常に伝えていければと思います。その一方で生活習慣病などに関する研究者でもありますので、その視点からも助言することが多くできると考えています。ただし、ものの見方と考え方を身に着けるには、本人がどれだけ多く、深く、長く、そのことについて考えたか、が極めて重要です。ゼミのポリシーを「好きなことを好きなだけ・やってることを楽しくする」としているのは、好きで楽しければ、皆、どこまででも考え続けることが出来ると考えているからです。自分次第とも言える、ある意味楽しいけれども厳しいゼミでもあります。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

研究テーマは、かなり個別性があるので、どのように役立つかは本人の取り組むテーマや、その姿勢による所が大きいと思います。その一方で、ゼミで得られたものの見方と考え方、本質的な課題の発見能力や解決能力は、どの道に進んでも一生涯役立つと思います。

学生に希望すること

自主性と助け合い。ゼミは、学生が主体となり、屋根瓦方式の教育・運営で行うことを期待しています。

感染防御免疫ゼミナール | ニヨンサバ フランソワ(GHS)
キーワード

感染症、免疫疾患、アレルギー、皮膚バリア

ゼミ内容

感染症・免疫疾患・アレルギー疾患に関する疫学や基本的な病気の仕組みを理解し、社会的影響について考察をする。また、皮膚バリア機能についても学ぶ。

◆流れ
検索した内容についてプレゼンテーション、ディスカッション、ディベートを行う。

◆見学

  • 企業:Johnson&Johnson、花王、日立、第一三共ヘルスケア、御木本製薬などの医療・製薬企業
  • 研究所:BML臨床検査センター、順天堂大学研究センター
  • 資料館・歴史館:国立ハンセン病資料館、医学教育歴史館

◆卒業論文制作
日本語、英語どちらでも可

◆イベント開催
オープンゼミ、OB/OGによる社会人講座、合宿、飲み会

◆ゼミの特徴
本ゼミは学生中心に活動を行っており、様々な役割分担がある。
リーダー、副リーダー、卒論係、写真係、就活情報連絡係、イベント係、書記、広報ゼミ担当教員と相談しつつ、学生が主体となって活動を行うことにより、物事を完遂する能力を培うことができる。

ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

昨年から今年にかけて新型コロナウイルスは世界中で大流行し、多くの人々が苦しみました。このような大流行は、これが初めてではありません。人間は過去に何度も感染症と戦い、それと共に医学も進化していきました。感染防御免疫ゼミナールでは、世界中で問題となっている感染症・アレルギー疾患・免疫疾患・皮膚バリア機能に関する調査を通じて、日本や世界で活躍できる国際教養学部生としての公衆衛生に関する知識を身につけます。また、学んだ知識をもとに解決策を模索し、グローバルヘルス領域が抱える社会・経済・教育などの問題解決に挑み、知見を深める活動を行なっています。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか。

グローバルヘルスにおいても、高齢化問題・グローバル感染症などの「健康問題」への対策は先進国を始め世界共通の課題です。
これを解決するためには、医療従事者だけではなく、世界中のコミュニティーに所属する全員がこの問題に着目し、地球規模での協力・提携が必要です。今後は、健康問題に関わる予防的な取り組みがより重要となります。
感染防御免疫ゼミナールでは様々な健康問題についてディスカッション、ディベートを行い、そこで取得した知識は、グローバルヘルスへの理解を深めることに役立っています。

学生に希望すること

文理は問いません。
グローバルヘルス領域の科目をとっていなくても入室可。
モチベーションがある学生。

グローバルヘルス・ゼミナール | 湯浅 資之(GHS)
キーワード

国際保健、国際協力、健康格差、高齢化対策、まちづくり、気候変動

ゼミ内容

現在のグローバルヘルスの世界ではどのようなことが起こっているのでしょうか?それは、先進国と途上国間、あるいは先進国や途上国内において貧しい者と富める者との間に健康格差が拡大している問題があります。それと、日本を含め世界の途上国でも急速に少子高齢化が進行し、社会経済に多大な影響を与えています。そして今後最も重要なこととして気候変動による健康影響の問題も見逃せません。

  1. 学ぶ
    ゼミ生は上記の3問題(健康格差、少子高齢化(まちづくり)、気候変動による健康影響)から各自テーマを選び、自主的に調べ、発表し合い、グローバルヘルスの諸問題の理解を深めます。
  2. 体験する
    学ぶだけではなく、本ゼミはより実践力が身につく体験の機会を提供します。JICAの大学連携事業を活用し、必要条件を満たした学生のうち、年に4名が北タイで展開している公衆衛生プロジェクトに優先的に参加することができます。さらに、東京杉並区や静岡県伊豆の国市で展開している高齢化対策のプロジェクトに参加する機会を提供します。デジタル技術活用によるまちづくりや介護予防活動へ自主的に参加することで、現在社会が直面している諸課題の解決に向けた実践力を身につけることが期待できます。
ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

本ゼミでは、すべての人にとって大切な健康を、単に個人の課題として考えるだけではなく、大きな社会的視点から捉えることを目指しています。世界には、生まれた民族や国、性や社会階層、収入の違いで差別的扱いを受け、健康的に生活できないでいる人々が少なくありません。そうした健康格差にある人々は、途上国ばかりではなく先進国にも存在しています。彼らの健康の現状を知り、どんな救済措置が可能なのかを考えることは、社会の問題や自身の生き方を見つめ直す良い機会になるはずです。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか。

ゼミ内容に示した通り、社会経済の影響を受けて健康格差にある人々の現状を学び、これからの日本や多くのアジア諸国が直面しつつある少子高齢化の問題を考え、さらに人類存亡の条件にもなりかねない気候変動による健康影響の真実を知ることを通して、これからの社会で生き抜く解決策を学習する貴重な経験になります。したがって、ゼミで学んだことは社会において即戦力にもなります。

学生に希望すること

将来、民間企業の他、特に国際援助機関に就職したい学生や大学院進学を考えている学生にお薦めです。世界の貧困者や高齢者の健康や幸福の向上に貢献したいと考えている高邁な志(Be Ambitious)のある学生の参加を待っています。

ヘルスコミュニケーションゼミナール | 大野 直子(GHS)
キーワード

ヘルスコミュニケーション、コミュニケーション、医療通訳

ゼミ内容

本ゼミでは、日本、諸外国の医療制度について調べて発表します。

海外の医療の特定の話題に関する文献を読みます。

医療に関連する映画を紹介し、討論します。

学外活動として、ボランティアやイベントに参加します。

上級生から就職活動や卒業論文に関するアドバイスをもらえます。

その他、学生発のプロジェクト・イベントも考えています。

ゼミは事前に決めた発表担当者による発表、グループ・ディスカッション、クラス全体による議論を中心とします。

ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

ヘルスコミュニケーション学とは、医療分野におけるコミュニケーションを対象とした学問分野です。医療専門家による人々への医療関連情報の提供、患者などによるメディアによる情報発信、情報交流、マスコミなどによる国民への医療関連情報伝達などを研究対象としています。本ゼミでの活動を通じて、ヘルスコミュニケーションの最前線の知識と、研究力と実践力を身に着けていきましょう。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

本ゼミでは医療におけるコミュニケーションに関連する様々な心理社会的な視点を学びます。将来、社会において組織の中での対人援助、リーダーシップに役立ちます。医療英語、医療通訳を学ぶことにより、医療系企業や公衆衛生大学院における基礎的な医療用語の知識が身につきます。

学生に希望すること

「コミュニケーション(医療)」を履修することが望ましい。ゼミ開始時までに、「論文・レポートの書き方」の授業資料を見直しておくこと。

ニューノーマルを生き抜く! 統計リテラシー ゼミナール | 白山 芳久(GHS)
キーワード

手段としての統計、意思決定のための情報分析、疫学・統計

ゼミ内容

大学院進学・教職志望者だけでなく、職業生活(企業・官庁)のあらゆる実務において統計リテラシーが求められます。
量的データを中心に情報を、収集、分析、結果を見える化し、メンバー全員で議論するといった経験を繰り返し行っていくことで、統計リテラシーの向上を図ります。

ゼミの活動

  1. 就活応援TOEIC英語対策:教養・医療福祉系の英文教科書で、現代の健康課題について学びます。食事など身近なテーマから、感染症ほか地球規模の課題、遺伝子先端医療まで取り扱います。ヘルス関連語彙の習得、グラフ図表の読み取り、正確に内容把握ができること、英語の数量表現に慣れること、リスニング力UP等を目指します。
  2. 講義:統計リテラシー、統計の基礎を学びます。健康関連の様々な事象の頻度と分布、および、それらに影響を与える要因を明らかにする科学、『疫学 Epidemiology』についても学びます。
  3. パソコン演習:量的データの分析の手法を学びます。パソコンでExcel®や統計専門ソフト使って、実際に自分で手を動かして体験的に量的データの分析方法を習得します。
ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

「公衆衛生学の基礎」「疫学・統計」「ヘルス・サイエンスの方法論」について一緒に学ぶ。”個人から集団(社会)”へと視野を広げ、集団を対象に疾病の発生・予防などを研究するヘルス・サイエンスに親しむ。
“思い込みへの囚われ“から、数値に基づいて”全体把握・俯瞰する力“が身につくことで、正しい(より確からしい)事実に基づいて世界を見ることができるようになる。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

ヘルス分野以外でも、社会の様々な問題の解決策を探る際に、多面的かつ柔軟な思考力と行動力を発揮することができるようになる。
数字と数字の間の隠された関係を知ったり、過去の数字から未来を予測できたり、全体の数字や内訳を確認することから具体的に物事を考えることができたりする。

学生に希望すること

Group work や peer instruction などを取り入れたアクティブ・ラーニング演習授業なので、積極的な参加を期待する。

ヘルスプロモーション(健康社会学)ゼミナール | 鈴木 美奈子(GHS)
キーワード

ヘルスプロモーション、健康観、幸福度、Well-being、健康の決定要因(SDH)、健康経営(CSR)

ゼミ内容

【3年次】
学生セミナー(インター・カレッジ・ヘルスプロモーション・セミナー:ICHPS)の企画・運営を通じて、ヘルスプロモーションへの理解を深めます。また、健康の決定要因(SDH)について社会学的視点を中心に学んでいきます。

【4年次】
個別指導による卒業論文への取り組みが中心となります。
論文の書き方を学び、主体的に興味ある各自の分野に沿って論文をまとめていきます。 ⇒ 定期的な報告会・勉強会も開催

【3,4年共通活動】
セミナーを通じて、学年を越えた繋がりや他領域の学生との交流から、自己発見や応用力、リーダーシップやファシリテーション能力を高めます。

日本ヘルスプロモーション学会やWHO日本HPHネットワークへの参加・協力:行政、企業、学校、保健医療従事者、研究者等、様々な人々とのネットワークを広げることで、自身の将来の進路選択の糧に、そして「健康な社会づくり」に貢献できる人材育成を目指します。

ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

健康で幸福な社会の創造のためには、医学や科学の発展はもちろん、“人々のつながり”や“社会環境”へ目を向けていくことも大切です。リスクファクター(危険因子)を取り除いたり、健康教育を通じて“病気を治す・予防する”という視点と共に、ハッピネスファクター(幸福因子)を探し、活用することで“健康をつくる(ヘルスプロモーション)”という、よりポジティブな発想と創造力を育むことをねらいとしています。幅広い視点から「健康」をみつめ、創造力豊かなヘルスプロモーターを目指しましょう。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

人びとの健康とWell-beingを促進するアプローチとなるヘルスプロモーションを学び、様々な関連要因との検討をしていくことで、保健医療関係はもちろん幅広い業種や生活の場で「健康×○○」を提案・展開できることを可能とします。また、健康的な組織づくり(企業・学校・地域等)を実践するための計画づくりや企画にも活かすことができます。

学生に希望すること

自分の疑問や想いを形にすることを目標に、主体的に取り組んでほしいと願っています。特に本ゼミは各自の研究のみならず、学生セミナーの企画を全員体制で行っていくという課題があります。個人での学びはもちろん、仲間と共に学びあえる、高めあえることのできる学生になってほしいと思います。

地域(行政)や学校、企業や病院などといった多くの現場でヘルスプロモーション活動を学び開拓していきましょう。

An introduction to population-based health researchゼミナール | Hadrien CHARVAT(GHS)
キーワード

Epidemiology, public health, research methodology, statistics

ゼミ内容

Epidemiology can be defined as the study of health at the population level through the description of health-related events and the analysis of their determinants and causes: the aim of the discipline is to understand (and potentially find ways to control) the impact of diseases and other health-related events in populations.

In this seminar, students will first learn the basics of epidemiological research (descriptive and analytical epidemiology, different types of study designs, principles of data analysis, interpretation of research findings, etc.) through lectures and discussions focused on examples taken from the medical literature.

Gradually, students will be themselves responsible for presenting the results of their investigations about topics of their choice, with the aim of fostering lively discussions and knowledge exchange with the other participants.

Any topic pertaining to population-based health research can be discussed, whether it be the description of the impact of a disease in the population, a discussion about the risk factors of a disease and their control, questions of ethics, the description of a particular method for analysing data, etc.

ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方 

It is expected that students who follow this seminar can learn the basics of epidemiological research, allowing them to build solid foundations for graduate school. Particular emphasis will be given to the critical interpretation of research results in an inferential context, the identification of biases, paradoxes and reasoning flaws, as well as general issues related to ethics and research integrity.

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

Epidemiology has a great impact on our daily lives as has become more visible since the start of the Covid-19 pandemic. It is thus necessary to encourage high-quality epidemiological research, which begins by understanding its principles.

From a practical point of view, this seminar is intended to help students develop the ability to extract, analyse and summarize information gathered from a collection of scientific documents on a given topic. These are general skills useful whenever one has to make an informed judgment based on different sources of information.

学生に希望すること
Students who have an interest in the pursuit of knowledge and are curious about understanding the principles of applied research are welcome. Whether they have a more scientific or humanities background is not as important as having a real motivation for learning new notions and ways of thinking. 

As the seminar is conducted in English and mainly based on reading documents and research articles written in English, it is expected that students have reasonably good language abilities so as not to feel overwhelmed by the incoming flow of information.

社会学ゼミナール | 太田 有子(GS)
キーワード

社会学、グローバリゼーション、地域、コミュニティ、市民

Sociology, Globalization, Region, Community, Citizens

ゼミ内容

現代のグローバル社会の主な課題について理解を深めるとともに、グローバルな視点から日本社会の現状を分析するとともに市民の役割について考察します。

【3年次】

◆文献講読・ディスカッション (グローバル社会学分野の文献(主に英文)を予定)

◆グループ研究 (フィールド調査・報告)

【4年次】

◆卒業研究

卒業研究の準備・調査・研究が中心となります。(研究計画書の作成・研究計画の検討・調査研究・研究報告・論文)

【3年次・4年次共通】

◆研究報告会

研究報告会を行う予定です。調査研究の経過報告・最終報告を通じてゼミ生同士で学びあう機会となります。

  • グループ研究 (中間報告・最終報告)
  • 卒業研究 (中間報告・最終報告)
ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

グローバル社会の現状と課題について理解を深めるとともにグローバルな視点から日本社会の現状を分析することで、皆さんを取り巻く日常を見つめ直し、現代社会の課題と今後の社会のあり方について考えることになります。

ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

現代社会において物事を様々な視点から多角的に捉えて分析し、自身の見解を発信すると同時に異なる意見・価値観も尊重し、協働して物事を進めることや、現状の改善・課題解決に向けて提案していく姿勢は、様々な場面で必要とされており、ゼミでの学びと活動はどの分野に進んでもいかすことができます。

学生に希望すること
      • ゼミにおける議論や課題(調査・発表)に積極的に取り組むこと、学生間で相互に学びあう姿勢を持つこと、ゼミの活動に主体的に関わることを期待します。
      • ゼミの入室前に下記の科目のいずれかを履修することを推奨します。
      • 「社会学概論」「国際社会学」「グローバリゼーション論」「質的調査演習」
      国際関係論ゼミナール | 玉村 健志(GS)
      キーワード

      平和と公正、国際協力、民族・人種問題、人権、国際組織、NGOを始め、グローバルな政治的・社会的問題全般、ディスカッションスキル、論理的思考

      ゼミ内容

      【本ゼミで学ぶこと】

      1. 国際関係に関する知識→ニュースなどを理解する力
      2. 論理的な思考の仕方、意見の表明の仕方、議論の仕方

      活動内容】

      1. 文献講読とディスカッション-ディスカッションにもスキルが要ります。単に自分が言いたいことを言い合うのではなく、論理的な議論を目指します。そのために事前に文献を読み、意見を考える必要があります。本ゼミは、鵜のみにしない批判的な本の読み方、論理的な物の考え方、ディスカッションの仕方を学ぶことに力を入れています。
      2. 卒論研究-研究の進め方を丁寧に指導します。少人数ゼミなので、一人ひとりに十分な時間を取れます。
      3. 国際交流-マレーシア プトラ大とのオンライン交流(詳しくは本学部のCampus Newsを参照)。他の大学も検討中。
      4. 講師招聘-ゼミ生の希望に応じて企業や行政、NGO、国際機関の方々などアレンジしようと思います。
      5. 企業や団体訪問-コロナ発生前は資生堂でCSRの話を伺いました。こちらも希望に応じてアレンジできます。
                    ◆本ゼミに向いている人-

      国際問題を真剣に学びたい人、専門性を高めたい人(楽して専門性を身につけることはできません)、思考力や議論の力を高めたい人、大学院や留学を考えている人など

      ◆向いていない人-楽して卒業したい人、勉強する気がない人、本を読むのが嫌いな人

      ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方
      • 自分がどのような世界に住んでいて、世界の出来事が自国や自分の生活にどう関わるのかを知ること ←文献を通じた基礎知識の獲得
      • 論理的思考力や洞察力 ←ディスカッションを通じた論理的な思考力
      • 自分とは異なる見方や考えを受容する柔軟性と、他人の意見を鵜呑みにしない自主性の両立
      ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか
      • ニュースや新聞、専門書などを理解したり、米中貿易摩擦や紛争、グローバル化などの国際的な問題が自分の生活や企業活動にどういう影響を及ぼすかを理解したりするための基礎知識の獲得
      • 国際的な仕事や、企業や自治体でのSDGs等グローバルな課題への対応に必要となる知識の獲得
      • 大学院に進む場合は国際社会の知識と研究スキル
      • 本格的なディスカッションを通じて培われる思考する力とそれを伝える力、分析力は、仕事・私生活を問わず人生を生きていくうえで役立ちます。
      学生に希望すること

        グループディスカッションを行うため、毎回文献を読んで意見を考えてくることが必要です。それなりに大変だと思いますが、それだけ力も付きます。

        本ゼミへの参加を検討している学生は国際関係論を履修して基礎知識をつけることを推奨しています。

        社会と健康ゼミナール | 野田 愛(GS)
        キーワード

        社会心理学、社会格差、ジェンダー、人間関係

        ゼミ内容

        ゼミでは、貧困や差別、社会構造や雇用などを含む社会・経済・文化が人の行動や心身の健康状態にどのように影響するのかについて、疫学研究手法を用いた調査を実施し、心理学、行動学、社会学、経済学等の理論を用いて解明する実証研究を行います。

        1. 抄読会:
          社会疫学に関連する教科書・文献を抄読します。ゼミでは、発表担当者による発表、グループ・ディスカッション、クラス全体による議論を中心とします。
        2. フィールドワーク実習:
          大規模疫学研究の調査(https://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/kosyu_eisei/k4.html)に積極的に参加してください。共同研究疫学プロジェクトに関して、各プロジェクトにおける研究計画、調査マニュアルを用いた説明会を行い、理解を深めます。
        3. 統計分析実習:
          重回帰分析、共分散分析、ロジスティック回帰解析、Cox比例ハザードモデル、因子分析等の多変量解析について基本的な考え方を学習します。
          また、既存の大規模疫学データ、又は自らが収集したデータを用いて、統計分析ソフト(SAS等)を利用した量的データの分析演習を行います。
        4. 学会活動:
          研究者や他大学の学生との交流を深めるため、日本公衆衛生学会、日本疫学会、日本行動医学会等への参加機会(学会発表を含む)を提供します。
        ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

        ゼミを通して、社会の構造が集団あるいは個人の行動、生活習慣、健康状態に影響を与えるという社会疫学の基本的な考え方を学ぶことができます。また、そのメカニズム解明には、医学をはじめ、心理学、行動学、社会学、経済学、等の様々な学問的アプローチにより物事を多角的に考える力を身につけることができます。

        ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

        近年、ビッグデータ等を分析・活用できる人材の重要性が高まっていることから、ゼミを通し、調査計画の立案、調査の実施、データ分析について学習・経験することは、将来のキャリアパスを考える際に役立ちます。

        学生に希望すること

          疫学研究の調査に積極的に参加することが望まれます。

          調査には、他大学の学部学生、院生も参加していますので、協調性を持ちながら、自分から率先して活動することを期待します。

          グローバル経済ゼミナール | 佐々木 優(GS)
          キーワード

          グローバル経済&ビジネス、途上国開発論(政治・紛争を含む)、貧困、教育格差、食料・農業、資源・エネルギー、フェアトレードなど

          ゼミ内容

          グローバル経済の進展よって、大量のヒト・モノ・カネ・情報が国境を越えるようになった。貿易や投資、ビジネス環境では様々な変化が生じ、一方で我々に豊かな生活を享受し、他方で貧困や飢餓、紛争、教育や医療体制の欠如を誘引している。本ゼミでは、グローバル経済&ビジネスの功罪について、ゼミ生主体で考察し、自身の主張を見出し、研究成果に帰結させていきます。

          担当教員の専門はアフリカ地域ですが、ゼミではアジア・アフリカ・EU・アメリカ・日本と、幅広いエリアを対象に、自身で関心のあるテーマを設定し、研究を進めます。

          ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

          このゼミでは「経済&ビジネスのグローバル化が進展したこと」を起点に、“どのような課題が発生したのか”や“どのような影響をもたらしているのか”について考え、議論し、自分の主張を明確にしていきます。

          しかし、グローバル経済・ビジネスに関わる課題全てに該当する「特有の見方/視点=解き方」はありません。①材料を集め、②問題意識を明確にし、③他者との討論を経て、④自分なりに料理(=研究/分析・考察)し、⑤疑問を解明すること、の5つの過程を経れば、幅広いテーマが選択肢になります。言い換えると、自身の中で「問題意識=興味関心のあるトピック」がない限り、ただ立ち尽くすことになります。

          ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

          このゼミで扱うテーマは、ゼミ生自身が「何に?を抱くか=どんな料理を選ぶか」によって決まります。

          これまでの研究テーマの事例(一部抜粋)は以下の通りです。

          • ナゼ貧困は改善されない?(教育、ジェンダー、外国人労働などを含む)
          • 食料危機が深刻なのに、ナゼ飽食&食品ロスが起こる?
          • Fair Trade はナゼ広まらない?
          • インバウンド依存は日本の観光産業にとって正しい選択?(観光ビジネスを含む)
          • ナゼ国家間で経済対立する?
          • 豊富な資源=豊かな生活vs 環境破壊
          • 金融/物流の仕組みと問題点

          いずれのテーマも社会と結びつく要素も非常に多様です。将来のキャリアに多面的にかかわる要素もあれば、具体的な職種と結びつく場合もあります。そのため、どのように活かすかは、そもそも自分次第と言えます。

          学生に希望すること

            本ゼミの主役は「ゼミ生=皆さん」です。そのため、グローバル経済およびグローバルビジネスの現状や問題点について、ゼミ生が主体的に考察し、自身の主張を見出し、他者の意見に耳を傾けることが主な活動になります。そのため、主体的に動かず、「他のゼミ生や教員の動向に従うだけ=フリーライダー」はこのゼミには不向きと言えます。
            また、特段の関心や問題意識を持たず、「なんとなくゼミを選ぶ」という方もただ負担が大きいだけです。ぜひ自分発信で行動して下さい!
            なお、当然ながら私的な理由や無断欠席は厳禁とします。ゼミへの積極的な参加および他者を尊重する姿勢を求めます(詳細は面談で説明)

            応用言語学(Applied Linguistics)ゼミナール | 今井 純子(IC)
            キーワード

            第二言語習得、言語(英語・日本語・外国語)教育、ライティング、フィードバック、モチベーション、多言語・多文化教育、識字教育、国際比較開発教育、SDGs

            ゼミ内容

            担当教員の応用言語学における専門分野は、第二言語習得・フィードバック・ライティング教育・国際英語です。英語、手話 (日本手話、アメリカ手話)、フランス語、ハワイ語、韓国語の学習と、カナダ(ケベック州モントリオール、トロント)とハワイでの留学経験があります。

            前期は、隔年で第二言語習得理論と教授法(または国際英語)について輪読し、英語で読む基礎力と理論理解を深めます。後期は、学術論文の分析や研究方法を学び、各自卒論に向けて取り組みます。これに加え通年で、ゼミ所属学生の興味やスタート地点での基礎知識(「応用言語学」を履修済か否かなど)に応じて、担当教員が現在取り組んでいる研究課題(ライティング個別指導、移民の言語識字教育、SDGsの教材開発、混合調査法等)についても触れ、共同研究を通して、卒論に向けて一連の研究の流れを体験します。

            日常的に、図書文献の活用や英語論文の書き方を学びます。また、ハワイやカナダからのゲストスピーカーによる特別講義の際には、「応用言語学」や英語の授業枠内で運営の補助をお願いすることがあります。長期休暇には親睦・研究発表を目的とした夏または春合宿を例年行っています。コロナ禍で合宿ができなかった年度においては9月10月に卒業生を交えて、オンライン勉強会と交流会を実施しました。過去に、ハワイ研修を実施したことがあり、現在フィリピン・ハワイで海外フィールドワークも立案中です。研修が実現した際には、卒論や留学体験として活用頂ければと考えています。

            ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

            応用言語学とは、教育現場や世間に存在する言語や言語を育む文化に関するあらゆる問題を研究対象とし、言語習得のメカニズム(Learning)、効果的な言語の教え方 (Teaching)、社会における言語の使われ方(Use)について、言語データを元に科学的に探求し実証する学問です。言語に関する知識や専門性を通してグローバル社会・文化の仕組みや変容を理解し、言語・心理データの収集・考察・分析を通して、問題の解決や社会貢献を目指します。

            ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

            当ゼミは、ゼミナールでの学びや、個々の卒業論文への取り組み、その他ゼミナール運営全般において、次の3点を重視しています。第1に、応用言語学という専門性を就職や進学だけでなく、日常生活に生かすこと。第2に、オリジナリティーを持った視点で、研究課題に取り組み分析すること。第3に、学生同士、先輩・後輩、学生・教員、卒業生と現役学生、といった、横・縦の人間関係や結びつきの重視です。ゼミナールに関わる全ての人がこの3点を実行できるよう、出席重視と時間厳守、互いの尊重と協働、「報告・連絡・相談」について、徹底して指導しています。これらは、卒業後の社会人生活において、進路や分野に関係なく、人生を通して役に立つものと考えています。

            学生に希望すること

            前期は毎週3・4年合同でゼミを行います。また1年を通じて他の異文化(IC)・言語系ゼミナールと合同で報告会や勉強会を行います。その為、ゼミの設定日全てに出席し、教員との関係性においては「報告・連絡・相談」が守れることを第1条件とします。英語が好き・得意であることが望ましいですが、自ら課題設定をし、指導や研究倫理に従い、卒論に真面目に取り組める方、他のゼミナール学生と協調できる方を高く評価します。

            翻訳学ゼミナール | 齋藤 美野(IC)
            キーワード

            翻訳テクスト、翻訳者、異⽂化コミュニケーションとしての翻訳、社会における翻訳(者)の役割、異⽂化コミュニケーション学、リベラルアーツ

            ゼミ内容

            <本ゼミナールの活動を通じ、問題を発⾒・設定する⼒と問題を解決する⼒を養い、独⾃の卒業論⽂研究に取り組みます>

              1. 翻訳について知る
              2. 研究対象とする「翻訳」とはどのようなもの・⾏為であるか、⾝の回りや異⽂化の翻訳について深い理解を得ることを⽬指します。
              3. 理論・研究⽅法を学ぶ
              4. 翻訳研究の⾏い⽅を知るために翻訳学の基本⽂献(⽇本語・英語)を読み、理論と研究⽅法を学びます。翻訳テクストや翻訳者について分析する際に必要な考え⽅・⼿法を知り、⾃⾝の研究に活かします。⽂献講読を通じ、⾃⾝の考えを論理的に伝えられる⽂章を書く⼒も⾼めます。
              5. 独⾃の研究をする
              6. 各受講⽣が興味のある対象を⾃ら選び、2 で学んだ理論を⽤いて分析します。オリジナルの研究を⾏いましょう。例えば、英語の⼩説の⽇本語訳における訳出⽅法、翻訳者によるエッセイ/あとがきに⽰された翻訳態度、翻訳作品の書評にみる「良い翻訳」の定義を考えるなど有意義な研究の可能性は多様にあります。
                      ①~③は
              いずれも、⾃ら積極的に取り組まねばなりません。受講⽣による発表や議論が授業の中⼼となるため、授業外の時間にも準備・研究を精⼒的に⾏ってもらいます。また、他ゼミナール、他学年との合同ゼミナール(プロジェクト活動含む)において、協働する⼒も養います。
              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              本ゼミナールで学ぶ翻訳学は、「翻訳」を「異⽂化コミュニケーションとして捉えます。そして領域の名称にもなっており、かつ翻訳学と親和性の⾼い異⽂化コミュニケーション学(Intercultural communication studies)を代表として、異分野の学びも前提としたリベラルアーツ的な考究の仕⽅を学びます。具体的には、ことばやほかの記号体系(例えば絵や⾳など)を介したコミュニケーション、⾔い換えると何らかの情報のやりとりについて、専⾨の理論・概念を⽤いて理解することを試みます。異⽂化・⾔語間のコミュニケーションにおいては、何が起こっているのか、問題となり得ることには何があるか考えます。そして、どのようにしたら異⽂化・⾔語間のコミュニケーションが円滑になるのか、誤解や偏⾒を避けることができるのか、他⽂化・⾃⽂化理解を深められるのかといったことを考究します。異⽂化・⾔語間の摩擦を減らし得る翻訳学・異⽂化コミュニケーション学の学びは、最終的には平和構築に貢献することに繋がります。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              ◆翻訳の研究と社会の繋がりの例

              翻訳について研究する経験は、翻訳を実践する際に、また翻訳を利⽤する際に活かせます。プロの翻訳者ではなくても、翻訳の実践者とならねばならない状況が多くの⼈に起こり得ます。例えば、就職先で「このメール、英語に訳して送っておいて」のような気軽な指⽰が⾶んでくるかもしれません。翻訳は専⾨職ですが、残念ながら世間の認識はかならずしもそうなってはいません。⼤学において翻訳理論・実践について勉強しておくと、急に翻訳をせねばならなくなっても、注意⼒をもって異⽂化コミュニケーションとしての翻訳実践を⾏える可能性を⾼くできます。また本⽂書を読んでいる皆さんは、翻訳を⽇々利⽤している翻訳ユーザーです(「異⽂化コミュニケーション概論」の講義を思い出してください)。翻訳学の学びは、⽇々利⽤している翻訳を受容する能⼒=翻訳リテラシーを⾼めることにも繋がります。

              ◆問題発⾒・解決⼒と社会の繋がりの例

              上述した「問題を発⾒・設定する⼒」と「問題を解決する⼒」は、卒業論⽂研究のためだけに必要なのではなく、皆さんが社会の中で活動するうえでも求められるものです。技術⾰新やコロナ禍など、これまでの前提が崩れる社会においては、所与の問題に取り組み、解決しようとするだけは⼗分ではなく、何が新たに解決すべき問題となっているかを発⾒・設定できることが⼤切です。そのためには、知識量だけでなく、多様なものの⾒⽅を知っていて、かつ実践できることも重要となるため、翻訳学・異⽂化コミュニケーション学・リベラルアーツの学びが活かされます。

              学生に希望すること
              1. ⽇本語・英語の⽂献(研究論⽂等)講読や各プロジェクトに積極的に取り組めること
              2. 他ゼミナール・他学年との合同ゼミナール・共同プロジェクトなど含め、平均週2コマある授業(⾃主ゼミ等の学⽣のみの活動も)の全てにきちんと参加できること
              3. 本学部開講の翻訳関連科⽬をはじめとし、通訳、⾔語、コミュニケーションに関する科⽬を体系的に履修すること(翻訳に多⾓的に迫るための知識・態度を⾝につけることができ、各⾃の研究を深められます)(具体的には、教員がアドバイスし、相談にのります)
              4. 例年2月上旬ころに開催される「異文化コミュニケーション領域 卒業論文最終報告会」に、2年次から参加すること(本ゼミナールに入室予定の方は、参加必須とします)
              「文化と心理のケーション」(異文化間コミュニケーション学)ゼミナール | 原 和也(IC)
              キーワード

              コミュニケーション、精神文化、行動文化、心理

              ゼミ内容

              【授業概要】

              異なった文化背景を持つ人達とのコミュニケーションにおいて起こる問題の多くは、文化的価値観の相違から生じる。我々が日常生活において無意識に行っているコミュニケーションも、このような社会・文化的状況で学んできた価値観の影響を受けている。本ゼミナールの目的は、文化、心理、コミュニケーションの相関関係をもとに、人間のコミュニケーション活動を、主に精神文化と行動文化との関連で明らかにし、体系化を試みることを目標とする。授業は、担当教員による導入講義、受講生による発表、全体でのディスカッションを中心に進める。演習である以上、授業展開の主人公は学生自身である。受講生は、文化とコミュニケーションに関する問題意識を持ち、図書館やデータベースを活用し必要な文献を探し出し、研究成果を整理しまとめ、発表をする能力と責任感が求められる。

              【学習内容】

              • 前学期:①基本事項の講義、②異文化トレーニング演習、③文献輪読(担当教員による英文ハンドアウトを使用した導入講義、受講生による発表、全員でディスカッション)
              • 後学期:① 論文執筆法、② 調査方法、③ 応用演習など

              【テキスト】

              受講生の興味に応じた文献を集めたリーディング・パケットを使用する。その他、適宜プリント教材を配布する。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方
              • 異文化への感受性を高め、高い共感能力に基づくコミュニケーション能力を身に付ける。
              • 今日のグローバル社会において、多様な視点を持つ他者の考えや立場を理解し、共生をしていく姿勢を育む。
              • 自他のコミュニケーション行動の特性、問題点等について、コミュニケーションの構成要素、諸理論などをベースに法則性を見出し、解決策を模索する能力を育成する。
              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか
              • コミュニケーションの諸理論をベースにした問題発見と分析能力
              • コンフリクト解決のストラテジーなど、問題への実践的な対応力
              • アサーション、受容的コミュニケーションなどのスキルの使い分け
              • 上記以外にも、多々あります。コミュニケーション学を学ぶことにより磨き上げた自分自身の能力を活かす道を、創造的に考えてみて下さい。
              学生に希望すること

              コミュニケーションを頭で理解する事と実践する事の間には、大きな乖離があると思います。なかなか教科書通りに行かないこともあります。しかし、何か失敗した時に、ゼミの学習内容と照らし合わせて深く考え、何かを学び取り、転んでもただでは起きない精神を身に付けてほしいと思います。また、コミュニケーション学を学んでいると、日常生活の足元や身の回りのことのとらえ方が変わってきて、思わぬ興味が沸くことがあります。このようなことは、単に私が教えて身に付くものではなく、日頃の学習を基盤に、個々人の問題意識、主体的な学びの過程で身に付くものだと思います。仲間と力を合わせ、切磋琢磨して、自己の限界を乗り越えていく経験を重ねて下さい。違った世界が見えてくるはずです。そして、「もう一人の自分」を発見できるかもしれません。

              コミュニケーション・デザイン・ゼミナール | 岡部 大祐(IC)
              キーワード

              大分類:コミュニケーション論、コミュニケーション・デザイン

              小分類:異文化コミュニケーション、ヘルスコミュニケーション、対人コミュニケーション、社会言語学、社会心理学、病いの語り、偏見や差別、質的研究法(フィールドワーク、インタビュー、ナラティヴ分析、ディスコース分析(談話分析、言説分析 discourse analysis)、グラウンデッド・セオリー他)、プレゼンテーション、ファシリテーション

              ゼミ内容

              【コミュニケーションの分析だけに終わらず、デザインにつなげる】

              本ゼミナールでは、社会科学的にコミュニケーションを探求します。インタビュー・データ、会話、メディアや文書データなど、さまざまなタイプのコミュニケーションの過程を丁寧に分析していきます(コミュニケーションの分析)。さらに、コミュニケーションへの学問的理解を深めるのみならず、その理解を踏まえて実際のコミュニケーションをどのようにデザインしていくのかを考えていきます(コミュニケーションのデザイン)。

              【「あたりまえ」に挑む、面倒くさい思考のすゝめ】

              上記のような活動にあたって、本ゼミナールでは、「面倒くさい思考」を推奨します。その意味するところは、私たちはコミュニケーションをあまりにもあたりまえに行っており、コミュニケーションの機微を理解するためには、「わざわざ」立ち止まって考えることが求められるということです。そのため本ゼミナールでは、何気ない日常での一場面を積極的に考察の対象とした活動を行います。

              【具体的な活動】

              具体的な活動は以下の通りです:

              1. 文献講読に基づく討論とアウトプット(専門知識のインプットとアイディアの発展力);
              2. リサーチ・ワークショップ=質的研究演習(データ収集・分析方法、研究倫理他);
              3. 合同ゼミナールでの学外イベントの企画と実施(コミュニケーション・デザイン力の向上);
              4. キャリアと専門を結ぶワークショップ(学びと社会の補助線引き);
              5. 卒業論文プロジェクト(問題発見力、プロジェクト・マネジメント力、データ収集・分析力、プレゼンテーション力の向上)

              新型コロナウイルス蔓延動向次第になりますが、国内外の学会への同行、担当教員の調査フィールドへの同行も可能です。 「丁寧に観察し、丁寧に考える」を積み重ね、互いに育て合うゼミナールを目指します。

              <以下はゼミナールを丁寧に検討したい人向け>

              【「コミュニケーション」を基点にしたシナジーの志向】

              本ゼミナールは異文化コミュニケーション領域に属するため、コミュニケーションを基点にした探求を行います。しかし、リベラルアーツを掲げる教養学部という文脈を踏まえ、(異文化)コミュニケーション研究に閉じることなく、むしろ学部内の他領域・分野を横断する形でのシナジー(相乗効果)を志向します。

              例えば、探求のテーマとして、感染症予防についてメディアが発するメッセージを異文化コミュニケーションの観点から読み解いたり(例:「なぜ同じメッセージなのに全く違った解釈や行動につながるのだろう?」)、難民受け入れ側の抵抗感を異文化感受性発達モデル(DMIS)の観点から考察したり(例:「難民受け入れをする地域住民がethnorelativeの段階に進むにはどのような施策やトレーニングが必要だろうか?」)することも可能です。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              第一に、具体的なスキルとして、異文化コミュニケーション領域、特にコミュニケーション論を中心としたゼミナールであるため、プレゼンテーションをはじめとする実用的コミュニケーションについても、個人の経験則ではなく、理論的・実証的に裏打ちされたコミュニケーションの方法を身につけることが可能です。

              第二に、ものの捉え方としては、異文化コミュニケーション領域のゼミナールとして、「あたりまえ」を素通りせず検討する批判的な力に加えて、批判的な姿勢をさらに俯瞰的に批判的に検討する、「メタ批判的な」のまなざし(絶えざる相対化)がひとつの特徴です。「(異)文化」とは人の営みの過程に在るのだとすれば、人の営みは常に動いている以上、その変化に応じて、絶えず既存の枠組みの妥当性を検討していく知的運動が不可欠です。新型コロナウイルスの蔓延という社会的状況は、人びとの生活の在り方を大幅に変化させ、コミュニケーションを構成することば、モノ、空間や距離、接触、といった要素に対する既存の意味づけをも変えつつあります。そうであるならば、これまで「(異)文化」を捉えるために活用してきた概念や理論の一部も、修正を迫られることになるでしょう。異文化コミュニケーションを学ぶということは、そのように絶えず「動き続ける」思考を学ぶことを意味しています。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              社会における諸問題には、ほぼ間違いなく対人関係が絡んでいます。サイバースペースがわたしたちの日々の営みの「自然」と化し、あらゆるものが不可避的なつながりにある現在、有意味なつながりを丁寧に考え、創造し、時に切断していく力が問われることになるでしょう。わたしたちがいかに他者と関係の切り結びをしているのか、性急に決めつけず、観察し、丁寧に考え、分析する力は、なにが「問題」であるのかを切り分け、問題の解決のみならず、自らの生きやすさにも貢献しうると考えています。

              ですが、学んだことを「活かす」のは誰なのか、また、研究活動やそこからの学びを「有用性(usefulness)」の観点から(のみ)評価しうるのか、すべきなのかという点も、リベラルアーツを学ぶわたしたちにとって、考えるに値する問いであると考えています(一元的な尺度でしかものを見られないのは異文化コミュニケーションを探求するには致命的です)。本ゼミナールでは、教員が考える活用法に学生の創造性・想像性を囲い込むことがないように、ゼミナール活動を外に開き、ゼミナール・メンバーそれぞれにとっての意味を考えて2年間を過ごしていきます。

              学生に希望すること

              【「優等生」でなくてもよいから、真剣であること】
              ゼミナール活動に「真剣な」学生を歓迎します。本ゼミナールに参加する学生から聞かれる声として、「きちんとやりたい人が遠慮しなくていい」ということがあります。学びたい人が学ぶことができる場づくりに貢献する真剣さをもった学生を歓迎します。

              【領域横断性を楽しむ姿勢】
              ゼミナールは協働作業を通じて新たなものを創発する場としたいと考えています。新しい取り組みもどんどん行います。学内外の他のゼミナールとの合同ゼミも毎年行なっており、ゼミナールでの学びを内に囲い込むことなく、「外に開く」ことを重視します。

              【他者への敬意、社会性をもった上での「尖り」】
              「変わって」いる方も「尖って」いる方も大いに歓迎です。ただし、他者から学ぶ謙虚さと他者への敬意(civility)、感謝の気持ちをもち、「報・連・相」ができるといった基本的な社会性を有していることが必要条件です。

              比較教育学ゼミ | 石田 美清
              キーワード

              比較教育(制度)、生徒指導、特別活動、教育行政

              ゼミ内容

              おもに教職課程履修者で、教職を希望する学生を対象としますが、教職志望でなくても、「教育」に関心がある学生も歓迎です。

              教職課程で履修した科目の内容の定着を確認し、発展的な指導も行います。

              外国研究を中心とする「比較教育」だけでなく、大学院で現職教員の基礎的な理論・歴史研究、応用的な実証的研究の修士論文指導を行いましたので、「生徒指導」「特別活動」「教育行政」について研究の先端について学習することもできます。

              ゼミを通じて、「自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、自ら判断して行動し、よりよい社会や人生を切り拓いていく力」を身につけてもらいたいと思います。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              学校の教員(英語)には、

                  1. 幅広い教養の獲得と応用力
                  2. 自律的行動の習慣
                  3. 多様性の理解と尊重
                  4. 論理的思考と発信力
                  5. 外国語を用いたコミュニケーション力
                  6. 問題解決力
                  7. などの総合的な人間力
              を必要とします。
              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              上記の見方、考え方を身につけることが、学校の教員の基礎・基本的な資質能力となります。

              学生に希望すること

              「豊かな心」、「確かな学力」、「健やかな体」を身に付け、かつ、いろいろな分野に興味関心を持っていることを期待します。

              Real-life L2 Pedagogical Problem-solving Project Work | 小野田 榮
              キーワード

              Problem-solving, critical thinking skills, Interactional skills

              ゼミ内容

              In this seminar, participants engage in problem-solving activities aiming to identify and propose suggestions for solutions based on research or generated through discussions and presentations and finally discuss them in a research paper.

              This seminar course is composed of two types of sessions:

              1.  Teacher-led sessions: In these sessions, participants are required to read assigned texts, react to these readings as homework, prepare discussion questions, and actively participate in discussions and presentation tasks.
              2. Student-led sessions:
                a) In these sessions, students select one real-life L2 pedagogical problem they may encounter when they become English teachers, then:
                b) Propose possible teaching solutions by drawing on theories and teaching ideas described in articles, journals, or books as well as other available resources such as the views of experts in the field and data collected through interviews and surveys.
                c) Discuss the feasibility and possible effects of these ideas and select one idea that best suits the problem they selected,
                d) Make a pedagogical plan for implementing the idea and solve (or at least minimize) the problem.
                e) Present the teaching idea to the whole class, including the reasons for their choice, and consider critiques and alternatives by eliciting feedback from other students on the course.
                f) Summarize the problem and solution in a research paper in either English or Japanese.
              学生に希望すること

              (Prerequisite) This seminar course is offered to students who have already learned basic teaching techniques in the English Teaching Methodology Courses 1 and 2 (英語科指導法1 & 2) and whose TOEFL ITP score equals or exceeds 520 or who have obtained a STEP pre-1st grade.

              教育学ゼミナール | 白川 正樹
              キーワード

              学校支援、学校経営、学校評価、教育の質保証、働き方改革

              ゼミ内容

              本ゼミは、各自の研究テーマにそって論文を作成します。

              【活動内容】
              *3年次<教育についての基礎的理解・研究計画の作成>

              • 前期は教科書やテキストの輪読、発表、討論、演習
              • 後期は研究論文の抄読、研究計画の作成、発表、討論
              • 学校見学等

              *4年次<卒業論文の作成>

              • 論文の作成方法の修得
              • 演習、プレゼンテーション
              • 学会参加、学校見学等
              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              「教育学ゼミナール」では、学生が自ら研究テーマを設定し、各自のテーマに沿って研究を進めていきます。ゼミの時間に各自の進捗状況を共有するとともに、演習、輪読、討論、発表等を行うことで教育に関する理解を深めます。

              将来、教職を志望する学生に対しては、これからの教員に求められる専門的な知識・技能の修得および教員採用試験合格に向けた情報提供や指導も行います。

              理論と実践の往還を意識した学びを行うことで、教育についての理解を深めるとともに、実践的指導力の基盤となる力を育成します。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              本ゼミでの学びは、学校現場や教育関連企業で役に立つだけでなく、公務員や一般企業での研修や人材育成等にも応用することが可能です。また、本ゼミの知見は子育てや社会教育活動にも生かすことができます。

              学生に希望すること

              教育に強い関心を持ち、仲間と協働しながら主体的、自律的に学ぶことのできる意欲的な学生を希望します。

              青年心理学ゼミナール | 吉武 尚美
              キーワード

              扱うテーマは「若者のウェルビーイング」
              発達・臨床・教育・健康・ポジティブ心理学

              ゼミ内容

              未来を担う若者の今を科学し,幸福で持続可能な社会の実現を目指します。

              現代の若者は複雑で多岐にわたる課題に直面しています。自分探し,親からの自立、友だちへの同調,意欲の低下と先延ばし,SNS疲れ…。心理学ゼミではこのような若者の行動や心理における課題を具体化し,ゼミ生が自分の意見を持ち,その確からしさをデータで示す,という科学的営みを通して,自分だけの経験を他者と共有できる知識の創造へと発展させています。本ゼミは未来を担う若者のウェルビーイングを向上させる方法を提案し、幸福で持続可能な社会の実現を目指しています。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              私たちは他者に関する不完全な情報をもとに不正確な判断をしています。

              あなたが約束の時間に遅れたのは「着る服が決まらなかったから」。でも相手が遅れたのは「時間にルーズだから」。自分の行動は状況の要因を考慮しますが相手の行動は性格に原因を求める傾向があります(根本的帰属の誤り)。

              身なりのきちんとした人の方が不潔感のある人と比べて,魅力,知性,誠実さが勝っていると思う。見た目や社会的地位のイメージだけで相手のすべてを決めつけてしまいます(ハロー効果)。

              「この人は嫌い」と思うと負の要素ばかり目に付いて自分の考えを強めていきます(確証バイアス)。本当はいい部分もたくさんあるのにそこはスルー。

              自分に対しても不完全な情報をもとに不正確な判断をしています。

              「告白してもきっとことわられるだろう」「挨拶をしたら無視された。嫌われているに違いない」「プレゼンがだめだった。クラスのみんなは私のことバカにしてるだろうな」(フレーミング)。

               こうした現象をゼミでの学びやグループ活動を通して体験し,共有していきます。私たちが自分や他者に関する膨大な情報を正確に処理するように動機づけられてはいないことに気づき,自他理解の際に陥りがちな誤りを知り,偏見から自由になり,自分と他者に対して慎重に,誠実に向き合う態度を身につけます。自分に対しても,悩んでいるのは自分だけではない,こんな自分だけどありのままでいいと受容できるようになります。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              人間理解に基づく対人関係スキル:人間行動および社会の諸現象についての知識に基づく洞察力は,社会に出て様々な背景を持つ人と交流する際に役立つ考え方であり,対人関係スキルとして活用できます。

              科学的思考,情報リテラシー,データ分析スキル:自ら問いを立て,実験・観察・調査・面接という心理学的手法を用いて情報を収集し,統計的な方法を用いて科学的に分析し解釈する過程で身につけた,情報リテラシー,Excelを使ったデータ分析スキルも,市場調査結果を解釈したり家計を管理するなど,ワークで,プライベートで活かす道は多くあります。

              仁の心:心理学は理系の学問である印象を持たれる方がいるようです。しかし科学的批判的な思考様式を身につけること以上に大事なのは,仁の心と人間愛です。この学問の神髄は人間への熱い思いを冷静な思考で表現することにあり,人が好き,自分が好きという気持ちが研究の動機になっています。こうした気持ちは悩みや苦しみを抱えた人への共感的理解を促し,周りの人を幸せにし,そしてあなたの社会生活を豊かにするに違いありません。

              学生に希望すること

              4つのCを実践できる方を希望します

              Communication: 仲間とのコミュニケーション,教員への相談は密に。
              Challenge: 研究は思い通りにいかないものです。失敗や挫折に負けないで挑戦する態度が必要です。自分の価値観,限界に挑戦してください。
              Confidentiality: ゼミで知り得た個人的な情報は口外しないで。
              Collaboration: メンバーの強みを伸ばし,協調的関係を築く。

              キャリアデザイン・ゼミナール | 平林 正樹
              キーワード

              キャリア、働くことの意味と実際、人材育成、企業経営、就職、就職活動、ロジカル・シンキング

              ゼミ内容
              • グローバルなビジネス社会においては、「成果を生み出せる人材」がますます求められています。
              • そのためには、「良質かつ大量のインプット」と「思考する⇒選択する⇒勇気を出して一歩踏み出す」という「行動サイクル」を自律的に回す力が必要となります。
              • このため当ゼミナールでは、大量のインプット(文献購読、企業訪問、社会人との交流など)とゼミ生同士での議論をとおして多様な価値観に触れ、グローバルな社会で通用するものの考え方と基礎的なスキルを身につけることを目標にしています。

              具体的には、以下の活動を予定しています。

              1. 文献購読:経営学、企業経営、キャリア論、企業のキャリア開発戦略、ロジカル・シンキングなど、キャリアや経営に関する文献を分担しながら議論する(ゼミ生の興味・関心に応じて指定する)。
              2. 企業訪問・ゼミ合宿(コロナ禍のため未実施):「日本で一番大切にしたい会社大賞」の受賞企業の訪問など。
              3. 現役社会人との交流:企業の新卒採用責任者や現役社会人をゼミにお招きして議論・交流をする。
              4. キャリアにまつわる動画・映画を観て、ディスカッションする。
              5. 卒業論文の作成:定期的な「研究計画発表会」、「論文の書き方」など。
              6. 毎週、全員が「今週の企業動向の新聞記事から、企業の意図」を発表する。
              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方
              • 企業が経済の主役になり、経営の善し悪しがそこで働く人の幸不幸に直接的な影響を与える現代社会において、経営学は働くみんなが知っておくべき教養になっています。当ゼミナールではその中でも特に「ヒト」という経営資源に焦点を当て、 経営学の観点から「主体的な生き方・働き方であるキャリア」について掘り下げていきます。
              • キャリア・マネジメントの領域は、個人の自律的な「キャリア形成」と企業・組織にとっての「キャリア管理」という両面から自分と他者のキャリアを総合的に捉え、組織の成果を高めるための考え方やマネジメント手法です。この分野は「経営の視点」と「働く個人の視点」の両方を考えなければならないという意味において、他のマネジメント理論と比較してもとてもユニークなものといえるでしょう。
              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              ゼミにおける研究活動によって、

              1. 経営者のものの見方、考え方、
              2. 経営資源としての「ヒト」の特徴、
              3. 自分が充実したキャリアを構築するための様々な方策、

              を理解できるようになるでしょう。

              実社会においては、社会に入ってからの組織での貢献方法、他者との協働方法、後輩や部下を持った際の人材育成へのヒント、自らの「ありたい姿」を実現するための意識・行動といった面で活かせると思います。

              学生に希望すること

              社会の動向や企業の行動に関心を持ちながら、「生きることや働くこと」を探求することに興味・関心のある、自律的な皆さんが集まることを期待しています。

              産業・組織心理学ゼミナール | 道谷 里英
              キーワード

              働く人の心理、組織と個人の関係、キャリア形成支援、職場のメンタルヘルス

              ゼミ内容

              今、働く人たちを取り巻く環境が大きく変化し、組織と個人との関係や、キャリア形成のあり方も転換期にある。本ゼミでは組織で働くことに関わる心理的な問題を中心に取り上げ検討する。

              3年前期:
              ゼミ論文の執筆:基本テキストの中から関心のあるテーマを選び、関連する文献を調べたうえで、前期終了時点で4,000~5,000字程度のゼミ論文を執筆する。毎回のゼミでは、学生が数名ずつ進捗状況を発表し、教員から指導を受けるとともに、他学生と意見交換を行う。
              基本テキスト:金井篤子編『産業・組織心理学を学ぶ』北大路書房

              3年後期:
              心理学研究法を理解するため、質問紙調査ならびに卒業研究に必要な心理統計を実践的に学ぶ。グループごとにテーマを設定し、質問紙調査を実施・データ分析を行う。

              3年後期(任意):
              メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種もしくはⅢ種の受験を推奨する。ゼミ時間外に行う講座の受講を通じて、組織内のメンタルヘルスケアを扱った検定試験の合格を目指す。

              4年時:
              各自で卒業論文の研究計画を立て、質問紙調査とデータ分析を行い、論文を執筆する。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              本ゼミでは働く人の心理的な問題(例えば、ワークモチベーションの向上、職務ストレスなど)を扱います。しかし、人の心理は直接見ることができません。どうしたら目に見えないものを、表面化した行動から捉えることができるか、またその反対に、ある行動がなぜ生じるのかをあれこれ考えることが、心理学の面白さでもあり、難しさでもあります。自ら問いを立て、問いに答えるために、行動を捉え分析するための適切な質問の仕方や質問項目を選定する力をつけていきます。さらに、「それらの行動の違いが何によって生まれるのか」を掘り下げて考えていきます。目に見えない「人の心」を解き明かし、よりよく働くための方法をともに考えていきましょう。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              本ゼミでは働く人々のウェルビーイングに影響する様々な心理社会的な視点を学びますので、将来、組織の中で従業員を支援したり、管理したりする役割を担う際に役立ちます。

              学生に希望すること

              自律的な働き方、リモートワークの増加がもたらす職場内人間関係の変化、働く人のメンタルヘルスなど、働くことに関する現代的課題は尽きません。こうした時事問題に関心をもっている学生の参加を希望します。なお、就職活動はゼミのテーマとも関連するため、就職活動に関する情報交換、支援をゼミ内でも行っていく予定です。

              言語習得ゼミナール(Language Acquisition Seminar) | 須藤 路子(保健医療学部特任教授)
              キーワード

              言語習得、文化比較、認知脳科学、スピーチサイエンス
              英語コミュニケーション能力、発音訓練、プリゼンテーション

              ゼミ内容

              言語習得の理論と実践を習得する。原則として、すべて英語でゼミが展開されるので、英語圏の大学での授業を体験することができる。

              このゼミの目標は大きく2つある。第1の目標は、言語習得研究における方法論を学び、データ収集と分析法を習得することである。第2の目標は、異文化コミュニケーションの基礎となる英語運用能力を習得することである。具体的には、TOEFLにおいて高得点を目指す。担当教員による個別指導と研究会によって、各自のターゲットに向かって、訓練プログラムを実施する。コミュニケーション上重要である「伝わる英語習得のための発音訓練」と「リスニング訓練」を実施する。プリゼンテーション力向上のための訓練も実施する。


              Seminar Mottoes:

              1.  “Study hard, play hard”
              2. “Doing nothing is doing ill”
              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              国際的に活躍できるための英語コミュニケーション力と異文化理解力を身に付ける。異なる文化、社会に対する理解を深め、併せてWorld Languageである英語に関する言語学的・認知脳科学な知識を学び、人のコミュニケーションの役割、自己と他者、他者を理解できる「共感」に対する理解を身に付ける。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              自己・他者についての知識は、社会における他者理解・共感につながり、円滑な人間関係の形成に大きく役立つ。併せて、高い英語コミュニケーション力とプリゼンテーション力を身に付けることにより、グローバル人材として、社会貢献ができる。

              学生に希望すること

              来てほしい学生は、私の専門であるスピーチサイエンス、言語習得に深い興味があり、また、現在の英語レベルがどのレベルであれ、大学卒業までにとにかく英語運用能力を習得したいという意欲と決意のある方である。

              World Literature in English | ワーデン ポール(Paul WADDEN)
              キーワード

              literature, literary analysis, critical theory, cultural studies, gender

              ゼミ内容

              Literature is world language by which people share their struggles, sufferings, insights, feelings, experiences, and dreams. It also expresses not only individuals’ creativity and conflict but also how cultures express and shape their members’ cultural experience. This zemi will explore literature in English (and texts translated into English from other languages) through important novellas—“shorter novels”—of world literature. Zemi participants will read and analyze stories and interpret the individual and cultural values they express. The zemi will be conducted in English—both spoken and written—so participants should have high ability and high motivation to study challenging texts in a foreign language. Among these are The Awakening by Kate Chopin, Siddhartha by Herman Hesse, The Giver by Lois Lowry, The Alchemist by Paulo Coelho, Kitchen by Banana Yoshimoto, The Old Man and the Sea by Ernest Hemingway, and the House on Mango Street by Sandra Cisneros. And others. This seminar course will have two types of sessions:

              Teacher-led sessions in which participants read assigned texts, react to the readings, prepare discussion questions, and actively participate.

              Student-led sessions in which students themselves choose a theme, character, conflict, cultural issue, or class or gender theme in a story to analyze and lead a further discussion on.

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              The seminar aims to develop both an understanding of universal challenges that humans face as expressed through their literatures (their struggles with life, death, love, relationships, identity, and meaning), as well as the diversity of such themes expressed uniquely in distince cultures The seminar hopes to nurture the following competencies:

              Acquire a wide range of knowledge related to international culture such as nature and human beings, life and health, human beings and society, world and Japan, in order to comprehensively understand human beings and their social and cultural activities in the globalized international society. And the ability to integrate and utilize them.

              Ability to open up to understand people and cultures different from oneself, respect diversity, and tolerate mutual interaction.

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              The seminar study is holistic. In particular and relating to the competencies it attempts to cultivate:

              Understanding and respecting diversity. We can open our hearts to understand other people, groups, and cultures in different positions, and cooperate with each other in the spirit of Jin.

              Language ability and communication ability. You can communicate smoothly by using a language other than your mother tongue and using appropriate expressions according to the situation.

              学生に希望すること

              An open heart and a curious mind.

              Because the zemi focuses on challenging literary texts in English and is conducted in English, participants should have one of the following to be able to do the work:

              TOEFL ITP score 525 or above,
              TOEFL iBT score 70 or above,
              IELTS 6.0 or above,
              TOEIC 625 or above
              STEP pre-1st grade (英検準一級)

              Or other such qualifications.

              Participants will write a seminar thesis in English and give final presentation (based upon thesis).

              キーワード

              異文化教育、異文化理解、応用教養、外国語、言語学、やさしい日本語、思考表現スタイル

              ゼミ内容

              セミナーでは、まず母語を外国語として使用し、「やさしい日本語」について議論し、自己脱中心の練習を社会言語的に行います。次に、フランスの論理的思考を学び、新たな認知・表現手段を獲得します。最後に、自分の知識を議論したり適用したりしながら、効果的で自立した社会文化の媒介者として行動し、フランス人学習者に優しい日本語で日本語と日本文化の講師として活動します。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              日本でも海外でも、成功するためにはロジカルシンキングが必須のスキルとされています。しかし実際には、何が論理的で説得力があるとされるかは普遍的なものではなく、ある国(文化)では論理的とされることが、別の国では非論理的と受け取られることもあります。「やさしい日本」を例に考えると「自己」を脱中心化し、「自己」対「他者」関係におけるバイアスを軽減するためのツールとして捉え、日本やアメリカとは異なるフランスの「論理的思考」について、その社会的構築や背景を学びます。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              異文化理解、より有益な自己表現、EQ、より有益な思考表現ツール、(外)国語スキール

              学生に希望すること

              異文化理解・言語が好きな人、外国語・文化(特にフランス語・フランス文化)に関心を持つ人、真面目な学生、架け橋になりたい人、知的好奇心が強い人

              キーワード

              educational psychology(教育心理学)、quantatitative research(量的研究)、motivation in language learning(言語学習意欲)、language test development(言語テスト開発)、mixed methods(混合法)

              ゼミ内容

              担当教員は教育心理学、特に第二言語学習意欲(L2 motivation)に関する研究歴が長く、日本において最も活発に英語学習意欲を研究する研究者のひとりと見なされています。またテスト分析や、混合法に関する研究も多数発表した経験があります。

              この講座ではまず、初歩的な統計手法を用いて、言語教育の発展に寄与する研究手法を身につけることを目指します。その後学生自身が関心のあるテーマについてデータを集め、量的分析を行ったのち、言語教育の改善につながる卒業論文の執筆に取り組みます。

              3年前期では、アンケートを用いた言語学習の研究手法を学びます。例えば、ある学習者がどれくらい言語学習に対する意欲があるのかを、アンケートで測定するとします。まずはどのようにすればそのようなことがアンケートで測定できるのかという理論的背景から、ある学習者が比較的意欲があると言えるのかなどの結果の解釈までを学びます。その後データ収集とその分析を実際に行う実習を行います。

              3年後期では、言語テストの分析手法を学びます。言語学習者は、小テスト、単語テスト、定期テスト、あるいは標準化テスト(英検、TOEFL、TOEIC、IELTSその他)など、さまざまなテストを受けます。優れたテストとは何か、テストが難しすぎるとか易しすぎることをどのように判断するのか、標準化テストにおけるスコアはなぜ信頼できるのか、などの理論を学びます。その後実際にテストを作ってみて、信頼性などを測定する実習を行います。

              4年次にはテストを含む言語教育心理に関するテーマを自分で選択し、データ収集、分析、解釈などの段階を踏み、卒業論文にまとめます。心理要因またはテストのデータを量的に分析することは必ず求めますが、量的分析が含まれていれば、インタビューや自由記述質問に対する回答の分析などの質的データの分析を含む混合法で卒業研究を行うことも可能です。

              ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

              言語学習や教育に関する心理学では、学習者の心理を明らかにすることだけを目指すわけではありません。私たち語学教師および言語心理学者が目指すのは、教育の改善と学習者の幸福(well-being)です。実は外国語教育学界では、日本は「意欲喪失」が最も活発に研究されている国として知られています。日本における英語学習者が、それだけ意欲を失うことが多い、ということなのでしょう。もちろん楽しい活動だけで、外国語を身につけられるはずはありません。語学学習は長く辛い旅路であり、やりたくないこともやらなければ、高いレベルには到達できません。しかし多くの学習者が意欲を失ってしまう現状を打破し、先生たちが自信を持って教え、生徒はやる気を持って学習するという理想に近づくためには、まずは先生が日々の教育の実践の中で、目の前の生徒の役に立つ改善を積み重ねていくことが必要です。このゼミでは、そういった生涯にわたって教員として成長し続けることができるような、語学教育の研究の素地を身につけてもらいたい、と思います。

              ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

              言語教育に従事するということは、数字を扱うということです。もちろん平均点を計算して偏差値を解釈する知識があることは大前提として、それ以外にも量的分析は大いに役立ちます。まず自分の担当する生徒にどのようなニーズがあるか、生徒たちは英語の学習や授業についてどう思っているかを知るには、多くの場合アンケート調査が最適です。その際には質問の内容の吟味、質問文の書き方、アンケートの方法、データの分析法などを正しく知っていれば、授業の改善に役立ちます。反対にアンケートを正しく運用できなければ、間違った結果が出たり解釈を間違えたりして、改善につながらないどころか逆に学習者の成長を妨げかねません。

              テストを作成する場合にも、生徒の学力向上に寄与するテストを作らなければなりません。評価すべきことを確実に問い、難しすぎたり易しすぎたりしない難度で、受けた生徒の学力や努力をフェアに評価するテストを作るのは、決して簡単なことではありません。また英検やTOEFL等を含む大人数が受けるテストについて、どのように作成されているのか、なぜ受ける回が異なっても、得点には信頼性があるのかを学ぶことにより、将来の自分の生徒に、自信を持ってアドバイスができるようになります。

              学生に希望すること

                ◆将来の進路について

                語学教員あるいは教育業界への就職を目指す学生を想定していますが、教育心理学や言語教育に関心があれば、必ずしも教員志望者でなくても構いません。

                ◆言語について

                学術論文を、日本語と英語の両方で読むことになります。英語のスコアの基準は設けませんが、英語で論文を読む意欲と能力を持ち合わせている必要があります。また卒業論文は日本語か英語で執筆するものとします。

                ◆研究分野について

                研究分野としては、教育心理分野(学習意欲、情動要因、テストなど)を基本としますが、量的研究法を用いる限りにおいて近接分野に関心を持つ学生も歓迎します。具体的には、心理言語学や医療心理学の研究も可能です。ただしその場合には、担当教員の専門分野が教育心理学であることを承知した上で選択して下さい。また量的研究法と質的研究法の両方を用いる混合法の研究を希望する学生も歓迎します。

                ◆学術的な知識とスキル

                学術書と学術論文を、日本語と英語の両方で読む事を求めます。数学や統計が必ずしも得意である必要はありませんが、表計算ソフト(Excelなど)の基本操作ができることは必須です。統計ソフトは用いますが、講座の中で使い方を指導しますので、使った経験がなくても構いません。

                キーワード

                Reading, Culture, All English, Discussion, Writing

                ゼミ内容

                In this comparative culture literature seminar, students will read several authentic young adult novels with a connecting theme cultural theme in order to explore the and compare the values and behaviors between the novels and against those of their own culture. For third year, the theme will be illness. Students will read three novels: Tuesdays with Morrie, The Fault in Our Stars, and A Monster Calls. Students will be responsible for reading, analyzing, discussing, and writing regular chapter/book reports about the books. Regular sessions will focus on comprehension of language, plot, and characters, as well as exchanging and exploring opinions regarding the books. In fourth year, students will select an individual theme (prejudice, racism, sexism, LGBTQ issues, identity, conflict, etc.) and a set of novels to explore it. Regular reports and a final graduation thesis will be expected.

                Students will be responsible for doing the following:

                In 3rd year:

                1. Reading the books carefully: each week roughly 15-30 pages will be assigned.
                2.  Answering the questions of the teacher: these will include content and interpretation questions and students will have to discuss their answers and write their answers in weekly reports.
                3. For some book sections, students will be responsible for creating content, and interpretation questions for the whole class.

                In 4th year:

                  1. Deciding on a theme to explore (at the end of 3rd year).
                  2. Choosing 2-4 books that deal with their chosen theme (at the end of 3rd year).
                  3. Creating a schedule for reading their chosen books (all books must finished by September).
                  4. Attending a thesis-writing intensive course in summer.
                  5. Updating the instructor and showing work on progress weekly.
                  6. Presenting a thesis outline in October.
                  7. Completing the thesis before the deadline (the thesis will follow FILA guidelines for style, length, and format).
                  8. Grades will be determined by the following:

                Regular writing assignments completed

                Participation in classroom discussions

                A final longer writing assignment

                Presentation (4th year)

                    Thesis (4th year)
                ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                This seminar is taught in English and involves lots of reading, writing, and discussion on cultural topics. It will help students develop the following academic skills and knowledge and behavior:

                1. English language skills (reading, vocabulary, writing, and discussion)
                2. Cross-cultural understanding (particularly regarding attitudes toward serious illness in 3rd year, and an issue of the student’s choice in 4th year)
                3. Planning, thinking, and explanation skills. Students will be personally responsible for some sections of the seminar, as well as the content of exploration in the 4th year).
                ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                For students hoping to work in international companies or environments, this seminar will help to develop cross-cultural communication skills, language skills, reading and vocabulary power, and writing skills. The seminar will also help students to deeply understand multiple perspectives on societal issues such as serious illness, medical treatment, and death (in 3rd year) and an issue of their own choice in 4th year. By comparing the ideas and cultural attitudes in the books and in their own culture, students will build skills in comparing attitudes, empathy, and finding commonalities.

                学生に希望すること

                As English is the language of the seminar and the books used are all written for young native speakers, the following are essential:

                Minimum language levels: TOEFL ITP 530; TOEFL iBT 78; IELTS 5.5 (anything below this will make the course extremely challenging for students)

                A love of reading and the motivation to complete all reading and writing assignments

                スペイン語学ゼミナール | 小橋 さおり
                キーワード

                スペイン語、スペイン語圏の文化、日西比較

                ゼミ内容

                スペイン語で書かれた文章を読み、ことばや文化についてじっくり考えます。最終学年では、各自が選んだテーマで卒業論文を執筆します。スペイン語とスペイン語圏に関する知見を深めるとともに、これまでに学んだスペイン語を使って必要な情報を収集・分析し、聞き手のニーズに合わせてアウトプットできるようになることがこのゼミの目的です。

                前期は、スペイン語圏の文化について学びます。2021年度前期は、スペイン映画の歴史をたどりながらスペインの歴史を学びました。スペイン語で書かれた文章も読みます。文章のテーマは、スペイン語学やスペイン語圏の文化に関するもの、文学作品(スペイン語の作品、日本語の作品とそれをスペイン語に翻訳したものの読み比べ)などを予定しています。受講生の興味に基づいて、第二言語としてのスペイン語教育や第二言語習得理論を扱うこともあります。後期は、研究を行うために必要なアカデミック・スキルを身につけます。前期・後期ともに、事前に決めた担当者によるプレゼンテーション、ディスカッションが授業の軸となります。

                最終学年では、個人指導を行って卒業論文を完成させ、発表を行います。卒業論文のテーマは、スペイン語やスペイン語圏に関係のある内容で、受講生が興味・関心があるものを選んでください。相談にのります。

                ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                外国語の学習を通して、母国語にはない語彙や発想、新しいものの見方を身につけることができます。新しい視点を手に入れて、母語や自国の文化を客観的に観察してみると、今まで当たり前だと思っていたことが、当たり前ではないことに気が付くかもしれません。視野が広がることで、価値観が変わることもあるでしょう。

                スペイン語は広大な地域で使用されており、それぞれの国・地域において様々な文化が存在しています。多様性を知ることは他者との関係を築く土台となりますので、スペイン語圏の知見を深めつつ、有益なコミュニケーションに欠かせないお互いに尊重して協力し合う姿勢を身につけていきます。

                ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                社会には様々なバックグラウンドをもつ人がいて、それぞれに考え方も違います。外国語の学習や研究で培った柔軟に思考をする力やコミュニケーション能力は、他者と対話をする際に役立ちます。様々な可能性・状況を想定することで、より有意義なコミュニケーションを行うことができるでしょう。

                学生に希望すること

                遅刻や欠席をせず、ゼミの活動に主体的・積極的に取り組むこと。

                社会言語学ゼミナール(Sociolinguistics) | 野村 佑子
                キーワード

                語用論、談話分析、異言語比較対照

                ゼミ内容

                社会言語学では、言語をその言語を話す人々が属する集団や文化と深くかかわるものとしてとらえます。

                このゼミナールでは、様々な言語現象を、異言語、異なるコミュニティー、異なる年齢層などを軸に比較対照させ研究します。これにより、自文化の言語使用のパターンを意識化させ、分析的に観察するとともに、学術的な学びと実社会とのつながりを見出します。

                1. 言語研究の分野の論文講読を通して、研究テーマの絞り方、データ収集や分析の方法を学ぶ。また、論文の構成、論理的な思考力、文章力を養い、卒業論文執筆に備える。
                2. 身の回りの言語使用を意識的に観察し、気になる言語現象を集め、問いを立て、探求する。

                3年次に関連分野の先行研究を学び、データ収集の訓練を行い、4年次前期中に研究計画の確定とデータ収集を実施し、卒業論文に備えます。

                ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                本ゼミナールでの研究は、特定の理論枠組みに縛られ過ぎることなく、まず身近な場面での言語現象を観察し、詳細に記述することを出発点とする帰納的なアプローチをとります。これを実現するために、身の回りで見聞きする言語現象に関心を持ち、敏感に反応する力をつけます。また、それらの言語現象は、話者の意識に上ることのない、暗黙のうちに受け入れられている価値観や文化・慣習などが反映されているものです。これらを読み解く分析力も鍛えます。

                ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                本ゼミナールが重視する 2 つの研究姿勢は、社会において集団の成員としてその集団に貢献するための基礎を確固たるものにできます。

                1. 言語に敏感に反応する姿勢
                  いかなる場面でも言語を学びの資料として、有効活用することに繋がります。例えば、言語を特定の集団内で共通認識の下で使用されるものとみなしたと き、大学卒業後にこれまでと異なる集団(企業・大学院等)に属することになるため、これまでと異なる共通認識をもって言語を使用しなければならなくなります。同じ日本語であっても、丁寧に観察していくと実はその集団特有の言語使用があります。これを瞬時に正確に理解できれば、いち早くその集団に馴染み、円滑な人間関係を築くことができます。
                2. 言語を何らかの視点から比較対照させ分析的に観察する研究姿勢
                  自身の言語使用の特徴は通常、意識に上らないものですが、比較対照させることで浮き彫りになります。これは、自分と他者の違いに気づき、多様性を受け入れることに繋がります。社会において、多様性を許容できることは、グローバル市民としても不可欠です。
                学生に希望すること
                1. 授業、他の IC ゼミとの合同報告会等にすべて参加できること、
                2. 他のゼミ生の研究も共に考えることができること、
                3. 学生として適切に「報告・相談・連絡」を基本とするコミュニケーションがとれること、
                4. 「ことばと社会(社会言語学)」を受講していることが望ましい。
                キーワード

                応用言語学、心理言語学、言語習得、外国語教育、バイリンガリズム、など

                ゼミ内容

                言語能力に関し理解を深め、ご自身の言語関連の経験を見つめ直し、疑問を抱いている点について考察します。2024年度は、母語・外国語の4技能(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング能力)や語彙知識、子ども〜大人の言語習得、動物のコミュニケーション能力、バイリンガリズムなどを扱う予定です。

                ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                日頃、当たり前のように用いている言語ですが、なぜ話せるのか、なぜ聞き取れるのか等、深く考える機会はあるでしょうか。これらについて一人ではなく受講生・教員と考えますので、自分自身のものとは異なる視点や考え方に気づき、より広い見方ができるようになります。

                ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                大学生活中もですが、卒業してからも母語や外国語の難しさやスキル不足を痛感する人が多いと思います。また、例えば、言葉がよく聞き取れない等の事情を抱えた人と接することや、逆に自分がサポートを必要とする時期があるかと思います。その際、本ゼミで取り組んだ内容が活かされ、様々な場面でいろいろな選択肢・対応方法を考え出し前進できると思います。

                学生に希望すること
                  • 授業時間までに文献に目を通し、その先の作業に関しても自主的に考え取り組める学生。
                  • 英語のスキルを伸ばしたいと考えている学生。英語の文献を読む、英語でプレゼンテーションをする、英語で意見を述べる等の機会があります。
                  • ※TOEFL IBT等のスコアを伺う予定です。

                  中国語ゼミナール | 藤本 健一
                  キーワード

                  中国語、中国文化、漢字と文化、日中比較

                  ゼミ内容

                  中国語力の向上と、言語・漢字・文化・日中比較などに関連する卒論を作成したいと考えている人を期待しています。
                  ゼミでは基本的に中国語文献の講読と卒論の進捗報告を同時進行で進めたいと考えています。文献講読では、中日文化に関連する題材を取り上げ、中国と日本双方の視点からお互いの文化を再認識すると同時に、文化理解も深めていきたい。
                  学期ごとの予定としては、3年次前期に各自研究テーマまたは方向性の決定、後期に研究・調査などの進捗報告を隔週で行い、4年次前期に卒論の執筆を開始し隔週で進捗報告、後期は卒論の修正に重点を置きます。
                  良い卒論はそれ相応の時間と労力が必要となりますので、予め覚悟を決めておいてください。ただ、質の高い卒論を完成させていく過程で必ず調査能力も、文献読解力も、表現力も鍛えられ、これからの人生の確かな糧となります。
                  卒論執筆中は辛いのですが、まだ誰も解説を試みていない未知の事象について、説明のポイントを発見することの楽しさを知り、自分なりの言葉で文章にまとめる面白さもあります。皆さんと一緒に私も知識を付けていきたいと思います。

                  ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                  ことばは社会生活に欠かせないもので、誰しも何かしらかの形で習得していますが、その由来や使用過程での変化には意外と無頓着であるかもしれません。中国語の学習、分析を通して、ことばの意味に敏感になり、日常なんとなくのニュアンスで使用していたことばの輪郭を明確に認識することができるようになります。
                  また、文化も言語と類似するところがあり、異文化を知ることで、自文化への理解をより深めることができます。

                  ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                  ゼミでの研究テーマにかかわらず、卒論執筆を通して文献調査能力、読解力、論理的思考、文章表現力などが身に付きます。
                  これが直ちに特定の分野において効力を発揮するというよりも、情報リテラシーを養う一過程であり、うまく応用すれば世の中に氾濫する情報に呑み込まれることなく、理にかなった情報であるか判断できる力につながるものと考えています。

                  コメント

                  ゼミの内容を少し詳しく紹介します。まず、中国語文献の講読について、おそらく多くの人はどのくらいのレベルの、どのような文献を扱うのか気になっていることでしょう。もちろん、段階的に難易度を上げていくつもりではありますが、現段階では以下をテキストにする予定です。
                  『偶的大学生活』、『梁山伯与祝英台』、『孟姜女哭长城』、『牛郎织女』、『白蛇传』、『小点心』、『知日』(和制汉语、樱花入魂、料理之魂、日本禅)、『雪后“吃春”』、『清粥』、『人民日报』など

                  『偶的大学生活』は中国の大学生のキャンパスライフにおける様々な出来事を漫画で紹介していて、一文一文が非常に短く読みやすいだけでなく、中国の大学生のリアルな一面を知れるとともに、大学生がよく使う言葉も学べるため、等身大の中国文化を垣間見ることができます。

                  『梁山伯与祝英台』、『孟姜女哭长城』、『牛郎织女』、『白蛇传』は児童文学の題材によくなる神話、昔話などの物語で、中国の伝統思想や中国人の幼少期の言語形成に影響を及ぼした作品に触れることで異文化理解の一助となります。

                  『小点心』は日中比較文化論的な視点から平易な中国語の表現で中国文化を解説していて、日頃の疑問に答えてくれたり、名称の由来を教えてくれたりします。

                  『知日』からは外国人(中国人)視点の日本文化を学ぶことができ、日本文化に対する認識を深められるのはもちろん、異文化としての日本を知るきっかけにもなります。

                  『雪后“吃春”』、『清粥』はエッセイで、中国語の文学的な表現に触れることができ、教科書とは一味も二味も違うナチュラルな中国語の「面白さ」を体験してもらいたい。難易度は高くなりますが、これを読めるようになると中国文学を原典で楽しめるようになります。

                  『人民日报』は中国の代表的な新聞で、最新の情勢を知ることができます。
                  次に、文献講読の進め方については、分担を決め、音読・和訳し、それに対して仲間からアドバイスやコメントをもらい、最後に担当した内容について日中の文化的差異の視点から意見を述べます。単なる和訳、内容理解に止まらずに、自分の経験や知識、さらには他者の見解を引用しながら論理的に説得力のある自己主張ができるようになることを期待しています。

                  そして、卒論の進捗状況の定期報告については、現状、最終目標、次回までの課題の3点を必ず含め、要点を抑えて簡潔に述べられる能力を身に付けてもらいたい。
                  最後に、堅いことを言ってきましたが、ゼミ生の皆さんと一緒にこのゼミを特色のあるものに作り上げていくのが楽しみです。

                  芸術学/リベラルアーツ・ゼミナール | 伊東 辰彦
                  キーワード

                  音楽学一般、J. ハイドン、18世紀ドイツ音楽文化、キリスト教音楽、友情記念帳研究、文化経済学、リベラルアーツ研究、音楽図像学、明治期洋楽導入史、大学における音楽教育、音楽とジェンダー

                  ゼミ内容

                  音楽学を中心として、広く芸術学一般について論じると共に、その社会との関係性を扱う。例えば、音楽を含む芸術作品の分析や歴史的考察、芸術・文化と社会・経済の関係などを、リベラルアーツの視点を踏まえつつ共に考えたい。より具体的には、私自身の専門である18世紀ドイツの音楽文化のみならず、古代・中世から現代に至る西洋および日本の音楽芸術(クラシック、ポピュラーなどのジャンルは不問)と社会との関係、音楽芸術と視覚芸術の関係、明治期日本の洋楽導入とその後の日本における音楽活動の特徴、大学を含む日本の学校教育における音楽の問題点、大学におけるリベラルアーツ教育の意義、メセナ、ジェンダー、サウンドスケープ、経済と芸術活動の関係などの論点を通して、人間の活動について深く学ぶことによって、人間の社会や歴史において芸術がもっている意味について学生に理解してほしい。また、そのために必要な、学際的関心及び総合的研究の重要性を強調したい。

                  ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                  美とは何か、それを愛する心とは何かについて考えること、それは人間が人間であることの条件は何かについて考えることにつながる。各個人が社会的にどのような立場にあろうとも、美的感覚を共有することができれば、きっと、その美を守るために連帯することができるだろう。それは、必ずや、地球の平和を守るために、微力であっても努力することを厭わない人生を選ぶことにつながる。ただ、その一方で、人間活動の醜い側面を直視することも重要であり、感情的な反応をするのではなく、何がそうした活動の原因になっているのかを冷静に考えることが必要である。そのためには、リベラルアーツ的視点を重視し、様々な異なる立場の存在する意味を考え、自らの立場と相手の立場の接点を探るための知識と方法を身に付けることが重要である。人間のもつ美的感覚の多様性は、そのことを教えてくれる最適な素材と言えよう。

                  ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                  常にリベラルアーツ的視点を意識しながら、自分自身の選択による特定の具体的なテーマを追求することによって、自分の興味関心のみならず、他者の立場との関係を充実させるための方法論を見出していくことができるようになると考える。この能力は、いかなる種類の職業を選択するにあたっても必要になるものであり、逆にそれさえあれば、どのような職業を選ぼうとも、生き残っていける力を養うことができるであろう。

                  学生に希望すること

                  自分で決めたことは、最後まで自分の責任をもって遂行すること。ただし、困った時は、気軽に相談すること。そして、一緒に学ぶ仲間を互いに尊重すること。

                  近現代・歴史ゼミナール | 小暮 実徳
                  キーワード

                  近現代ヨーロッパ・アメリカ史、日本開国期における欧米列強のアジア戦略、近現代国際関係史

                  ゼミ内容

                  歴史学の現在への応用を目指す。

                  当該史料・資料購読に基づくプレゼンテーション・ディスカッションを行う。

                  ゼミでの学びを通して身につけられる、当該学問領域の特有のものの見方、考え方

                  史料・資料調査ができる。すなわち、まず問題意識を持つことができる。そしてその問題解明に、必要な史料・資料にあたることができる。更にそれらを分析し、現在の視点と比較して、未来に役に立つと思われる、一結論(解答)を提示することができる。上記の分析方法は、あらゆる学問の中で必須です。しかしとりわけ、過去を扱う歴史学においては、現在抱える諸問題解決の多くのケースを、そこに見いだすことができます。ここから、一層この点に注目してもらいたいです。

                  ゼミにおける研究内容が、社会においてどのように活かせるか

                  何が問題かを認識でき、その問題点について必要な史料・資料を適切に検索・分析し、そしてその成果を、現状認識を通じ、今後(未来)を見据えて、結論を導き出すことができる。このような態度を持つことができれば、社会での有益な人物であるといえます。

                  学生に希望すること

                  主体的に参加してください。すなわち漠然としていても、将来の目的を模索する態度を持ってください。そうすれば、とりわけ現在の目標に、どのようなスキルが必要かが、明白になります。

                  また地道な作業になりますが、自分の知りたい・学びたいトピックについて、自らで検索・収集し、分析・検討してください。この中で、こちらが手助けできるものがあれば、よろこんで行います。


                  卒業論文


                  コラム:卒業論文を書く意味とは?

                  4年生の皆さんは、現在卒業論文(卒論)の作成に励んでいると思います。

                  先行研究を調べている方、あるいは実際に執筆を始めている方もいるでしょう。

                  ところで、皆さんはどうして卒論を書くのでしょう?

                  卒業するために必要だからでしょうか?

                  今日は、卒論を書く意味について考えてみたいと思います。

                  卒論①

                  その前に、そもそも今皆さんが受けている大学教育とはどのようなものなのでしょうか。

                  高校教育と大学教育を比較してみると、

                  まず、高校では、決められた時間割の中で、教科書に沿った授業で問題の解き方を教わる受動的な学びが中心です。

                  一方、大学では、自分で履修科目を選び、自分で課題の解答を追求する能動的な学びが中心です。

                  つまり、大学では自由度が増すと同時に責任も増し、自主性が求められます。

                  皆さんは、大学生活の中で、自分で考え行動する力を身に付けていくことが期待されています。

                   

                  卒論は、大学生活の中で培ったこのような力の集大成となるものです。

                  それまでの授業における様々なプレゼンテーション・研究等の活動で得られた技術・知識を、最大限に活用することになります。

                  また、卒論作成におけるテーマ設定、調査、執筆といったプロセスの中で、次のようなスキルを高めることができます。

                  ・論理的思考力

                   読み手を納得させる文章を書くためには筋道を立てて思考することが必要となる

                  ・情報収集力

                   調査や分析を行う中で情報収集・整理を多く経験することになる

                  ・表現力

                   より伝わりやすい文章表現や図表の使い方の実践となる

                  ・忍耐力

                   一つのテーマについて深く掘り下げていくのは根気を要する作業となる

                   これらは、大学を卒業し社会に出てからも役立つスキルです。

                  卒論②

                  以上のことから、卒論は大学での学びの集大成であり、また社会人という次のステップへの準備であるといえます。

                   

                  “Patience is bitter, but its fruit is sweet.”(忍耐は苦い、しかしその実は甘い)

                   

                  卒論のような文字数の論文を書くことは多くの学生にとって初めての経験であり、時には悩み、壁にぶつかってしまうこともあるかもしれません。しかし苦労した分、得られるものも大きいはずです。卒論完成に向けて、頑張りましょう!