研究科概要 研究科長からのメッセージ

医学は人類の未来に希望を
与える夢のある学問である

大学院医学研究科長・医学部長
大学院医学研究科呼吸器内科学 主任教授
医学部内科学教室・呼吸器内科学講座 主任教授
髙橋 和久

髙橋医学研究科長

社会に貢献できる大学院生の多様なキャリアパスを支援します

大学院医学研究科の役割、目的は2つあります。一つは、優れた研究者を育成することです。大学院は「研究の最前線」であり、論理的思考力、科学的な視点や批評する力を養う重要な教育課程であり、研究者を養成するための最適な環境です。研究することで、解決すべき問題に対して、自ら考え、探求し判断する力を醸成することができます。探求心を持って研究することによって、サイエンスの奥深さに触れると自分の知る生命科学や医学の世界が一気に広がります。つまり、研究をすることで自らの可能性を大きく伸ばし、そして研究力のみならず教育力そして臨床力を向上することができます。
大学院のもう一つの役割、目的は、研究を通じて臨床医学、基礎医学、医療やスポーツ医科学などさまざまな分野で活躍できる高度なプロフェッショナル、専門家を養成し社会貢献することです。特に医学の分野では、日々進歩する医学に常に向かい合う探索的な視点をもつ医師、つまりPhysician Scientistを育成し、臨床現場から研究のシーズを発掘し、研究成果を医療・医学へ還元することが大学院の極めて重要な役割と考えています。
本医学研究科では、進路を大きく基礎医学者コースと臨床医学者コースに分け、いずれのコースでも大学院入学者の希望に添ったキャリアパスを支援するプログラムを整備しています。医学部出身者だけでなく他学部出身者も、国籍を問わず広く迎えて、幅広い領域において優れた研究者、高度な専門家を育成します。臨床医学者コースでは、博士(医学)の学位取得と関連学会等の専門医資格(各領域学会の条件による)の取得が可能です。
大学院の教育・研究の大部分は、76の研究分野の研究室と16の研究推進センター、そして12の寄付講座、43の共同研究講、そして5つの産学協同研究講座と3つの連携大学院コース(国立がん研究センター、国立国際医療研究センター、国立病院機構 相模原病院)で行われます。これらの最新の設備を整えた研究施設を十分に活用して欲しいと思います。さらに3,533床を有する6つの附属病院群では、高度で安全な医療技術・態度を習得することが可能であり、また臨床研究能力を涵養する場であるとともに、臨床的疑問(clinical question)を解決するための新しい研究プロジェクトを提案できる場でもあります。この病院群が保有する豊富な臨床症例を有効活用して、世界に新しい発見を発信してもらいたいと考えています。
新しい真実の発見を目指す研究者にも、高度なプロフェッショナルを目指す者にも「若い情熱とエネルギー」が不可欠です。本医学研究科はそのような意欲ある大学院生を歓迎するとともに、活躍を期待しています。