vol.007
リーダーシップ

私たちを変える鍵「エプリンク」とは

順天堂大学に女性スポーツ研究センターが設立され、まもなく半年になります。私たちのミッションは限られたトップ選手だけではなく、中、高校生といったジュニア、さらには指導者やコーチを目指すみなさんにも女性とスポーツをめぐる最先端の情報を届け、役立ててもらうこと。そして、目標を達成してもらうこと。その鍵となる言葉が「エプリンク=EPLNK」です。
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小笠原 悦子

女性スポーツ研究センター センター長
順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 教授
女性スポーツとスポーツマネジメントの分野において第一線で活躍する。

エプリンク=EPLNKとは…エプリンク=EPLNKとは…

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この5つの言葉の頭文字を合わせた造語です。私のスポーツマネジメント論の柱になるもので、スポーツにおける女性の地位を高めていく上で大切な5つのキーワードといってもいいでしょう。センターの運営にも理念として生きています。

education

education
「Education=教育」というと、昨年ノーベル平和賞を史上最年少で受賞したマララ・ユスフザイさんを思い出す方も多いと思います。マララさんは「1人の子ども、1人の教師、1本のペン、そして1冊の本が世界を変えられる」と訴え続けてきました。「女の子も教育を受けて夢を叶えよう」と。

スポーツの世界でも教育の重要性は変わりません。マララさんの感動的なスピーチを聞いて、勇気づけられました。女子選手は体の仕組みを学び、競技を知ることによって自分の力で大きく羽ばたくことができます。コーチをはじめスポーツに携わる女性も知識を武器にステップアップできます。扉を開けるのは女子選手や女性コーチ自身だということも忘れてはいけません。

participation

participation
扉を開けたら、走りだしましょう。「Participation(参加)」して経験を積むのです。スポーツは大会に出場する選手やコーチだけのものではなく、さまざまな場があります。学生なら学校の枠を飛び出して、競技団体やスポーツに関するNPOのイベントにボランティアとして参加し、刺激を得るのも有意義です。これまでスポーツをしたことがなかった人がウオーキングなどで体を動かすことも立派なParticipationですね。

leadership

leadership
日本のスポーツ界は男性主導の世界です。五輪に参加する人数もメダルも女性が男性を上回っているのに、コーチも競技団体の役員も男性が圧倒的に多いのが現状です。女性も「Leadership(リーダーシップ)」を意識してよい時期です。順天堂大学では、カナダコーチング協会の『Taking the Lead カナダ発 女性コーチの戦略と解決策』を翻訳、出版しています。
http://www.juntendo.ac.jp/athletes/library/takingthecanada.html

networking

networking
「Networking(連携)」は自分の世界や仕事の幅を広げてくれる言葉です。例えば、女性コーチ同士のネットワークなら指導や人間関係の悩みも共有でき、ライフワークバランスについても情報交換できるでしょう。また、異なった分野との連携はとても大きな成果をもたらします。まさに、女性スポーツ研究センターがそうです。スポーツ医科学、特に女性アスリートの身体をめぐるトップレベルの研究者と選手強化に携わるコーチが、日本の大学として初めて連携したのです。

coordination

coordination
連携を進めていく上で大切なのが「Coordination(調整)」です。それぞれの目標や立場、課題を把握し最大の成果を引き出すために調整は欠かせません。ただ、役所をはじめ日本は縦社会。異なる分野を横断し協働するという作業は苦手で、あまり行われてきませんでした。スポーツ界も例外ではありません。私たちは、この壁を破りたいと思っています。スポーツと医科学の現場を結びつけるだけでなく、国内外のスポーツ組織や大学とのコラボレーションも積極的に進めていきます。センターは調整役=コーディネーターとしての役割も担っているのです。
この春、順天堂大学大学院のスポーツ健康科学研究科に、女子テニスの元トッププロ選手、杉山愛さんが入学します。大学院合格が決まった際、杉山さんはメディアのインタビューに対し「将来的にコーチになる目標がある。まだ日本では数が少ない女性コーチが成功するためには何が必要かを研究したい」と進学の理由を述べました。これから杉山さんが大学院で学んでいく中でも「EPLNK」はキーワードになるでしょう。
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