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女性スポーツセンター Women in Sport 女性スポーツに関する情報発信サイト
vol.026
リサーチ

最新の研究を身近に 女性スポーツ研究センターのミッション

今日から目指せる東京オリンピック…と言ったら言い過ぎかもしれません。でも、競技力向上を目指し、順天堂大学女性スポーツ研究センターが進めているプロジェクトにはトップアスリートだけではなく、ジュニアにとっても有益な研究があります。ただ、これまでスポーツ科学を身近に生かすといっても情報が多いとは言えませんでした。研究結果を知ろうとしてもハードルが高かったのです。私たちは最新の研究をさまざまな形でジュニア世代のトレーニングの現場や家庭に伝え、実力はもちろん、ココロも自立した女性アスリートを育成したいと願っています。
今年2月にセンターが主催した「女性アスリートヘルスサポートセミナー2016」もそのひとつです。テーマは「女子選手の身長をいかに伸ばすか」。スポーツ庁の女性アスリートの育成・支援事業(再委託)として実施された研究とツール開発の成果について発表しました。(報告ページはこちら)
日本の女性アスリートにとって、身長は大きな関心事。このセミナーには参加希望者が殺到し、早々に満員になりました。当日はサッカー女子日本代表、なでしこジャパンの元チームドクターが基調講演。さらにスポーツ栄養と睡眠の専門家が登壇し、小学校中、高学年の女の子の身長をいかに伸ばすかをそれぞれの分野から語りました。両親の身長から割り出される予測身長から「プラス4cm」を目指すという明確な目標に加え、中身は科学的、しかも分かりやすい内容に参加者の皆さんからは「講師陣の最新の話は、ここでしか得られず、現場への有効性が高い」とか「自分の子供に色々してあげられることがある」といった声が寄せられました。

スケール

セミナーでは、参加者の皆さんにいくつかの「お土産」もありました。元々、この研究はバレーボール選手といった身長の高い女性アスリート150人ほどの協 力をいただき、それぞれの身長の伸び方や当時の食事、運動量などを調査。データをこつこつと集めることから始まりました。それらのデータを基に導き出した 研究成果がセミナーの発表につながったのですが、もう一歩進めて、家庭などでもデータを生かしてほしい、と開発したのが身長を予測してくれるソフト「スラリちゃん、Height!」です。(ソフトウェア「スラリちゃん、Height!」はこちら
データを入力すると、成長曲線が似ているアスリートのグラフが表示されるなど、成長のスピード、タイミングが分かる仕組みになっています。ソフトには壁に貼って使う身長計も付属。女の子がキャラクターのスラリちゃんとともに大きくなり、アスリートとしても成長していく過程が描かれています。(「スラリちゃん、Height!」身長計&パンフレットはこちら)
さらに体重や食生活を書き込みコンディション管理する「女性アスリートダイアリー」とスポーツ選手として知っておくべきカラダの知識をパソコンやスマートフォンから学べる「e-learning」も紹介しました。どれも小学生から大人まで使え「女性アスリートを科学でサポートしたい」という開発者の願いが詰まっています。(女性アスリートダイアリーはこちら、e-learningはこちら
最新の研究を知識として収集し、ツールを利用して実践する-。今回のセミナーは、女性スポーツ研究センターが目指す有機的な取り組みのひとつの形として結実しました。セミナーの後も、うれしい状況が続いています。「スラリちゃん、Height!」のアクセスは約1200件。「e-learning」へのアクセスは約1000件と多くの方が関心を持っていることがわかります。また「女性アスリートダイアリー2016」の配布も2500冊に上っています。ジュニアからさまざまな競技のナショナルチーム・メンバーも利用してくださり、小さな手帳が世界の舞台に通じていると思うと、誇らしい気持ちになります。

成長の記録

女性スポーツ研究センターは文部科学省の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業によって2014年に設立され「女性アスリートコンディション管理に関する研究基盤構築」を5年間のテーマにしています。順天堂大学の医学研究科とスポーツ健康科学研究科のコラボレーションによる研究体制も整いました。
また、研究の場とスポーツの現場を結びつけることも大きなミッションです。女性アスリートをスポーツ医学からサポートする「女性アスリート外来」も順天堂大学医学部附属順天堂医院(本郷)・浦安病院で開設しました。また、女性コーチアカデミーを通じて、若い女性指導者の研修やネットワーク作りの支援もしています。今回のように、どの家庭でも実践できるプログラムの提供も重要なことだと考えています。今後の女性スポーツ研究センターの取り組みにどうぞご期待ください。
文責:女性スポーツ研究センター(JCRWS)
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