順天堂グローバル教養論集第一巻20160325
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67教職大学院のカリキュラムに関する研究で、かつて修士課程に所属していた教員が各教科の「教科教育学」や「教科内容学」の授業を担当していることが容易に推測できる。3. 国立大学教職大学院のカリキュラムの課題と改善の方向性-比較調査結果を踏まえて-3.1. カリキュラムの課題 各教科別の「教科教育学」(7校)や、「教科内容学」(2校)が選択科目として設置されている。課題は院生の専門や希望に応じた教科別の科目を選択できるカリキュラムを構築していない教職大学院が13校と半数以上あることである。 さらに、各教科別の「教科教育学」や「教科内容学」の科目を設置していない教職大学院では教科の専門性に基づいた研究指導が十分にできないという点が大きな課題である。3.2. カリキュラムの改善の方向性 2016年度には新たに18大学に教職大学院の開設が予定されており、国立大学教職大学院は合計39校にまで拡大する。国立大学教職大学院のカリキュラムの改善の方向性を考える際に、今後開設される教職大学院の構成の中にヒントを見ることができる。 例えば、2016年度から教職大学院が開設される大分大学では、2015年度までは修士課程(定員39人)を学校教育学専攻(定員6人)と教科教育専攻(定員33人)の2専攻に分け、教科教育専攻の中で各教科別の「教科教育学」や「教科内容学」の教育・研究が行われている(図1)。2016年度から2019年度までは教職大学院1本化にするまでの移行期間として、大学院の定員を31人に減らし、教職開発専攻(教職大学院)(定員10人)と学校教育専攻(修士課程)(定員21人)に分け、学校教育専攻の1コースの中に各教科別の「教科教育学」や「教科内容学」の教育・研究を位置づけている。また、2020年度からは教職開発専攻(教職大学院)(定員20人)のみとしていく計画である。教職大学院は「学校経営コース」、「教職実践コース」、「教科実践コース」に分ける計画である。「教科図1. 大分大学教育学研究科(修士課程)から教職大学院への移行スケジュール(大分大学HPを基に作成)

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