順天堂グローバル教養論集_第二巻_2017年3月(ISSN2424-0001)
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42順天堂グローバル教養論集 第二巻(2017) 生徒Dは「グループのみんなと一緒に、できる限りいい発音で教科書を読めるように頑張りました。」、生徒Eは「グループみんなで先生の前で教科書を読んだときに、先生に発音をほめられてうれしかった。」、生徒Fは「「話し合い活動」を通して書けるようになってよかった。」、生徒Gは「友達に手伝ってもらわなかったらできなかったから友達に感謝。」と記している。 つまり、生徒D・E・F・Gともに、「話し合い活動」を通して、みんなで頑張ることによってできてうれしかったり、グループ内の他のメンバーに教えてもらい分かったりするなど、「学びに向かう力」が高まったことが分かる。 生徒Hは「「話し合い活動」のときに、グループの人に紹介する文を自分で考えることができた!」、生徒Iは「周りの人たちを手伝うことができました。教えることってなんか楽しいです。」、生徒Jは「みんなにいろいろ教えることができてよかったです。頼られることがとても幸福に感じられました。」と記している。 つまり、生徒H・I・Jともに、「話し合い活動」を通して、グループ内の他のメンバーに教えるという行為が、とても楽しく幸福に感じられるなど、「学びに向かう力」が高まったことが分かる。 「話し合い活動」では、主に教わる生徒と教える生徒に分かれることも考えられるが、上述したように、教わる生徒にとっても、教える生徒にとっても、ともに「学びに向かう力」を高めていくことができる可能性が示唆されたと言える。6.3. 授業後の授業者及び授業観察者の感想 表4は、検証授業の後に、授業者、授業観察者(調査校の教師)、授業観察者(大学教授)から寄せてもらった感想の一部である。 授業者は、「以前は、教える側の生徒が固定化されていたが、最近は学力に関係なく教える側に回る生徒が増えてきた。」と、「話し合い活動」が順調に進められているという認識をもっていることが分かる。また、「教室の環境整備をしたことがよかったのであろう。」と、「4.2. アクティブ・ラーニングの遂行を図るための教室の環境整備」で記したことが教育効果をもたらしていると考えていることが分かる。 授業観察者(調査校の教師)は、「生徒が自主的に学習していた。英語で生徒同士が会話していることに驚いた。」と、調査校の通常の生徒の授業態度とは異なる自主的な学びを行っていることに感銘を受けていたことが分かる。また、「「話し合い活動」や生徒が自分で調べながら学習するアクティブ・ラーニングの授業を自分の授業でも参考に実施してみたい。」と、是非、表4. 授業者及び授業観察者の感想の一部(太字、アンダーラインは筆者による)授業者生徒の意欲は維持できている。以前は、教える側の生徒が固定化されていたが、最近は学力に関係なく教える側に回る生徒が増えてきた。課題であった音声面については、生徒の意識が高まり改善の方向にある。教室の環境整備をしたことがよかったのであろう。長文を速く正確に読むことや書くことを苦手とする生徒がまだ多い。授業観察者(調査校の教師)授業を参観し、生徒が自主的に学習していた。英語で生徒同士が会話していることに驚いた。先生にとって生徒の学習の過程を把握することは難しくないのだろうか。「話し合い活動」や生徒が自分で調べながら学習するアクティブ・ラーニングの授業を自分の授業でも参考に実施してみたい。授業観察者(大学教授)一人も遊んでいる生徒がおらず、みんなが主体的に参加している授業であった。いきなりこの形にはならなかったと思う。先生のこれまでの努力や工夫が伝わってくる授業であった。昨年度は学習に意欲のない生徒が多くいたと聞いていたが、1年間でよく生徒たちは変わったと感心をした。

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