順天堂グローバル教養論集_第二巻_2017年3月(ISSN2424-0001)
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43アクティブ・ラーニングによる中学校英語授業の実践研究自分の授業でも「話し合い活動」などのアクティブ・ラーニングを取り入れてみたいという、意欲が引き出されていたことが分かる。 授業観察者(大学教授)は、「一人も遊んでいる生徒がおらず、みんなが主体的に参加している授業であった。」と、生徒たちの授業に対する主体的な学びが行われていたことに感銘を受けていたことが分かる。また、「いきなりこの形にはならなかったと思う。先生のこれまでの努力や工夫が伝わってくる授業であった。昨年度は学習に意欲のない生徒が多くいたと聞いていたが、1年間でよく生徒たちは変わったと感心をした。」と、「3.2. 英語指導への1年間の取り組み」で記した授業者の具体的な取り組み自体を評価していることが分かる。 以上から、「話し合い活動」などのアクティブ・ラーニングを取り入れた授業は、生徒の自主的・主体的な学びを生み出し、「学びに向かう力」を高めていく授業であると授業者や授業観察者は感じていたと言える。6.4. 授業前後における発音に対する評価 検証授業を実施する前の2016年5月と、検証授業を実施した後の2016年7月に、調査対象生徒全員に対して、発音の正確さ(アクセントの位置やイントネーションなど)について、5段階評価(5:大変よい、4:よい、3:ふつう、2:あまりよくない、1:よくない)で実施をした。 表5は、授業前後における発音に対する評価の結果を示したものである。なお、「0」評価の生徒は、授業時間内にその日の課題を終了させることができなかったことにより評価を受けることができなかった、もしくは当日欠席により評価を受けることができなかったことを示す。 検証授業を実施する前の5月に行った発音の正確さの評価の結果、評価「5」の生徒は22人(18.0%)、評価「4」の生徒は25人(20.5%)、 評価「3」の生徒は57人(46.7%)、評価「2」の生徒は8人(6.6%)であった。 一方、検証授業を実施した後の7月に行った評価の結果、評価「5」の生徒は32人(26.2%)と授業前よりも10人(8.2%)増加している。評価「4」の生徒は43人(35.2%)と授業前よりも18人(14.8%)増加している。評価「3」の生徒は25人(20.5%)と授業前よりも32人(26.2%)減少している。評価「2」の生徒は7人(5.7%)と授業前よりも1人(0.8%)減少している。評価「5」及び「4」を受けた生徒は、授業前の5月は47人(38.5%)であったが、授業後の7月は75人(61.5%)まで増加をしていることが分かる。 また、評価を受けた生徒の評価平均値は、授業前の5月は3.54(112人中)であった。また、授業後の7月は3.93(107人中)であり、0.39ポイント上昇していることが分かる。 さらに、表6は、生徒一人一人にとっての授業前後における発音の評価の変化をまとめたものである。122人中13人は授業前後でともに評価「5」を受けている。また、評価が「4」から「5」などのように、授業後に上昇した生徒は122人中46人いた。これら双方の生徒を合わせると59人(48.4%)の生徒が、評価が満点、もしくは上昇していることが分かる。 つまり、調査生徒全体の変容としてみた場合でも、「5」や「4」と高い評価を受けた生徒が38.5%から61.5%に増加するとともに、生徒個表5. 授業前後における発音に対する評価の結果評価授業前(5月)の人数(割合)授業後(7月)の人数(割合)増減人数5 22人(18.0%) 32人(26.2%)+10人4 25人(20.5%) 43人(35.2%)+18人3 57人(46.7%) 25人(20.5%)-32人2 8人(6.6%) 7人(5.7%) -1人1 0人(0.0%) 0人(0.0%) 0人0 10人(8.2%) 15人(12.3%) +5人合計122人(100%)122人(99.9%)-

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