プロバイオティクス講座

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教科概要
目的 Probioticsの人体への有用性を、基礎科学から臨床応用まで、包括的に証明する、研究・教育のための大学院専門課程を確立する。
募集人員 平成18年度より当面、新規の大学院生の募集は予定しておりません。
出願資格
(大学院共通)

【1】大学の医学、歯学又は獣医学の学部において医学、歯学又は修業年限6年の獣医学を履修してこれらの学部を卒業した者
【2】学校教育基本法第68条の2条3項の規定により大学評価・学位授与機構から学士(専攻分野が医学、歯学又は獣医学)を授与された者
【3】昭和30年4月8日文部省告示第39号をもって文部科学大臣の指定した者
(1) 旧大学令(大正7年勅令第388号)による大学の医学又は歯学の学部において医学又は歯学を履修し、これらの学部を卒業した者
(2
) 防衛庁設置法(昭和29年法律第164号)による防衛医科大学校を卒業した者
(3) 修士課程を修了した者および修士の学位の授与を受けることのできる者並びに前期2年および後期3年の過程の区分を設けない博士課程に2年以上在学し、30単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた者[学位規則の一部を改正する省令(昭和49年文部省第29号)による改正前の学位規則(昭和28年文部省令第9号)第6条第1号に該当する者を含む。]で大学院又は専攻科において、大学の医学、歯学又は獣医学を履修する過程を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者。
(4) 大学(医学、歯学又は獣医学を履修する過程を除く。)を卒業し、又は外国において学校教育における16年の過程を終了した後、大学、研究所等において2年以上研究に従事した者で、大学院又は専攻科において、当該研究の成果により、大学の医学、歯学又は獣医学を履修する過程を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者。
(5) 本学大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、24歳に達した者。

<注1>臨床専攻過程を志望する者は、医師免許取得者とし、医師法第16条の2項に定める施設において臨床研修を終了した者(終了見込み者を含む)であること。ただし学科目によっては医学部以外の大学卒業者、医師免許非取得者であっても、本学の志望学科目の指導教授が推薦した場合は出願できる。
<注2>上記出願中、【2】及び【3】の(1) (3) (4)の該当者については出願資格の確認等を要することがあるため事前に当研究科入試係に照会すること。

履修省略
(編入学制度)
すでに微生物学などの基礎系大学院を修了した者、あるいはそれに匹敵する学力のある者は、基礎研究の履修を省略することも可能です。また、以下の主科目を構成する履修項目のうち、十分な素養のあることを認めた場合は、その履修を省略できます。この判断は、指導教授と個々の大学院生の話し合いにより、個別に決定されます。高度の教育・経験を有する場合には、最短2年間での終了もあり得ます。

出願手続き 順天堂大学大学院医学研究科募集要項による
入学者
選抜方法
順天堂大学大学院医学研究科入学試験
学力検査・口頭試問
※ 「感染制御科学」を専攻するものは別途審査を実施する。
合格発表 順天堂大学大学院医学研究科合格発表日
入学手続 順天堂大学大学院医学研究か入学手続期間
 
研究計画 Probiotics添加飲料のMRSAなどの感染症対策としての有用性を、二重盲検法にて以下の項目について検討する。各年度毎に同一の検討を施行する。

I. 感染症の罹患状況
1. MRSA感染症罹患率
2. β・ラクラマーゼ産生グラム陰性桿菌等の耐性菌やウイルス性腸管感染症等の病院感染罹患率
3. 敗血症の発生率
II. 腸内フローラ解析、感染・免疫学的解析
  1.腸内細菌のprofile検討
最新のPCR法を用いた腸内細菌解析と従来の培養法による検索
2.治療前・中・後の患者の免疫状態と易感染性に関する検索
3.免疫学的・生物学的検討
(1) 細胞性免疫の検索
(2) 抗炎症性免疫、粘膜免疫の検索
(3) 便中乳酸、短鎖脂肪酸分析

教育計画 Probiotics研究講座のコースは、1.基礎知識講義、2.基礎実験演習、3.プロジェクト研究の3つの部門に分かれる。それぞれを順次履修することで、総合的にProbiotics研究に必要な知識や技術を体得することができる。本履修コースでは、世界的Probiotics企業であるYakult本社中央研究所から優れた研究者を講師として招聘することにより、最新の知識と技術を提供する。

■履修コース
1. 基礎知識講義
コースカリキュラムにそって履修を進めるにあたり、今後必要となる必要最小限の重要な知識をミニコースとして提供する。これには、以下の項目が含まれる。
≫微生物学  細菌、真菌、ウイルスなどの生物学の基礎知識
≫腸内細菌学 腸内細菌の種類、生体との相互反応などの基礎知
≫Probiotics Probioticsの定義、歴史、動物実験などの基礎知識
≫消化管生理学  栄養素の吸収、有機酸代謝などの基礎知識
≫粘膜免疫学 生体防御、自然・獲得免疫、易感染状態等の基礎知識
≫分子生物学 遺伝子、ゲノム、酵素などの基礎知識
≫臨床感染症学  感染症の診断、検査に関する基礎知識
≫基礎統計学  データ把握、多変量解析、ケースコントロール研究等
2. 基礎実験演習
Probiotics研究に必要な基礎実験の方法論と実技について、模擬実習などを通して学習する。これには、以下の項目が含まれる。
≫腸内フローラ解析法 ・ PCR法を用いた腸内細菌の分析
・ 細菌培養
≫免疫学的手法 ・ フローサイトメトリー
・ ELISA
・ RT-PCR
・ ウエスタン・ブロッティング
・ ラジオ・イムノアッセイ
・ NK活性測定
≫有機酸解析
3. プロジェクト研究
大学院生は、学位論文として基礎実験科学の研究論文を提出する必要がある。微生物学、寄生虫病学、生化学、免疫学、病理学の分野で、病原体科学・感染免疫科学を専攻する大学院教官の指導による実験を行い、学位論文を作成する。学位論文は、査読者による審査がある国際的な医科学雑誌や学会雑誌に掲載されたものが望ましい。研究の課題は、前述の「研究計画」に挙げた研究項目に関連したものを、大学院生と指導教官間で話し合って決定する。

■修了審査
修了は、学位論文審査と筆記試験によって行われる。両者の審査で基準に到達しなければ、修了は認定されない。論文審査に合格したが、筆記試験が不合格であった者は、翌年に筆記試験のみ再受験することができる。論文審査が審査基準に到達しなかった場合は、あらためて両者の審査を再受験しなければならない。合否は、論文審査と筆記試験の考査結果をもとに試験委員会で決定される。

■論文審査
主査一名と副査二名の三名が審査を行う。受験者はプロジェクト研究について30分間のプレゼンテーションを行ったのち、審査官から約20分の口頭試問を受ける。論文内容は勿論の事、プレゼンテーションの技術や口頭試問への回答内容についても審査対象となる。

■筆記試験
筆記試験は、履修コースの「基礎知識講義」と「基礎実験演習」で学習した内容について、ショートノート形式で記述式試験を行う。

若手研究者
の養成
博士課程出願資格に達しない者もしくは博士課程を希望しない研究者は、研究生として、当講座のプロジェクト研究に参加することができる。研究生の採否は、指導教授と研究生の話し合いにより決定される。研究生は、上記の教育計画の「基礎知識講義」、「基礎実験演習」項目も希望に応じて受講することができる。この場合、全コースを履修しても学位の申請資格は与えられないが、当講座では、積極的に研究生を受け入れ、適正な教育を行うことにより、最新の正しい知識と技術を有する一人でも多くの若手のProbiotics研究者の育成に貢献していく。

社会に開かれた
高度教育
前述したように、博士課程出願資格に達しない者もしくは博士課程を希望しない研究者に対しても、推薦や面接により研究生として採用することにより、Probiotics研究者育成のための高度な教育を施す準備があり、当講座は、広く社会に開かれた門戸をもつことも強調すべき特徴と思われる。

研究成果の
学部教育・
社会・地域
への還元
Probioticsの人体に対する有用性を、学術的に高い信頼性をもって証明することができれば、当講座は寄付講座として成功をおさめ、今後の学部教育に、産学共同の理念の結集として、「寄付講座」という新たな講座設置の選択肢を提供することになる。さらに、Probioticsを用いた最も安全かつ経済的でエビデンスに恵まれた院内感染制御が実現できれば、社会の医療不信を払拭する一助となり、社会・地域に「安全で質の高い医療の提供」という形で、その成果を還元することができる。

期待される
研究成果
Probioticsを添加した乳飲料を摂取した群において非添加群に比較して
【1】MRSA等の院内感染罹患率の有意な減少
【2】敗血症,腸管感染罹患率の有意な減少

が期待される。その機序として、Probiotics投与群が非投与群に比較して有意に (1)Probiotics菌が腸内に到達し優勢な腸内細菌として機能している、(2)各種培養における病原菌の検出率が低い、(3)自然免疫力の増強、(4)抗炎症性/調節性サイトカイン産生の促進、(5)消化管、気道粘膜の免疫学的防御の増強、(6)有機生成量の亢進、等の所見の何れかもしくは多くが証明されれば、Probioticsが有用な有機酸生成により腸管内の病原菌の生育を阻み、宿主の粘膜・全身防御免疫を活性化して術後感染や低免疫状態における日和見感染を予防する効果をもっていることが証明される。

組織(スタッフ) Probiotics研究講座主任教授 山城 雄一郎
(小児思春期発達病態学・主任教授兼任)
講師 永田 智
(小児思春期発達病態学・講師兼任)
講師 秋葉久弥
(免疫学教室講師兼任)
助手 小山典子
(免疫学教室施設技術員兼任)

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