教室紹介、スタッフ紹介、研究、業績等、順天堂大学大学院代謝内分泌内科学に関する様々な情報をご案内します。


教室紹介


     当教室は、1994年に誕生した比較的新しい研究室です。初代教授である河盛隆造先生(現順天堂大学特任教授)のあと、2010年から綿田裕孝が2代目教授に就任しました。臨床においては、内分泌代謝疾患を幅広くカバーしますが、研究室発足以来、現在まで、最も主な研究分野は糖尿病です。

   当研究室における研究のLong Term Goalは由緒正しい2型糖尿病の病態解明と治療法の開拓です。2型糖尿病は1例1例、発症機序も病態生理も異なっていて、極めて不均一な集団です。しかし、我々が考える“由緒正しい2型糖尿病”(何を典型的というかは多説あるため、ここは由緒正しいという言葉を使わせて頂きます。)では、ブドウ糖応答性のインスリン分泌反応が遅延しているという体質を生まれつき、あるいは糖尿病発症のかなり以前に有しているようです。このインスリン分泌遅延反応を示す者が、高脂肪食、運動不足などの西洋風ライフスタイルをとるようになると、少なくとも一部には、脂肪細胞の肥大化および細胞内脂質蓄積に起因するインスリン抵抗性が発症します。すると、インスリン分泌低下、インスリン抵抗性の両者の存在により、まずは、食前ではなく、食後に血糖値が上昇し、耐糖能障害や2型糖尿病が発症します。耐糖能障害〜早期2型糖尿病においては全身での血糖暴露の程度は、健常者とそれほど変わらないため、細小血管障害のリスクとしてはそれほど高くありませんが、このような状態でも大血管障害の重大なリスクファクターとなります。さらには、食後高血糖状態の繰り返しは膵β細胞を傷害し、膵β細胞容積の低下を伴うインスリン分泌の障害を導き、2型糖尿病の耐糖能をさらに悪化させ、空腹時高血糖を示すような糖尿病へと移行します。すると、その結果、細小血管障害が出現します。さらに、糖尿病は癌や認知症のリスクファクターとしても重要であることがわかってきてます。我々は、この由緒正しい2型糖尿病の自然史を鑑みながら、各病期における病態の解明と患者さんにたいする最善の医療の提供を目指して、基礎研究と臨床研究の両方を行っております。

図:由緒正しい2型糖尿病の自然史
 


Copyright © 2005 JUNTENDO All Rights Reserved.