目標

「特定機能病院」として個々の患者さんに合わせた医学・医療技術を安全に提供する病院を目指しています

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最新の設備・機器を用いて患者さん中心の医療を目指して診療を行っています。また、全スタッフが医学と医療技術の発展に貢献するという意識をもって診療に当たり、社会に最善の医療・サービスの提供を目指しています。

当院のがんに関する診療機能や診療実績、地域連携に関する実績や活動状況の他、がん患者さんの療養生活の質について把握、評価し、課題認識を院内関係者で共有した上で、組織的な改善対策を実施しています。がん治療センター内委員会だけではなく、院内の各種会議等で評価改善活動を行っています。 その他、東京都のがん診療連携協議会や評価・改善部会等で、東京都がん診療連携拠点病院等と情報共有や相互評価を行っています。

組織・体制図

組織・体制図
がん治療センター センター長
加藤俊介  教授 腫瘍内科
がん治療センター 副センター長
水嶋章郎  教授 緩和ケア科
寺尾泰久  教授 産科・婦人科
鹿間直人  教授 放射線科

緩和ケアセンター 副センター長
髙木辰哉  先任准教授 整形外科・スポーツ診療科
がん治療センター集合写真

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患者さんへのご挨拶

髙橋 和久
順天堂医院 院長
髙橋 和久
人口の高齢化を迎え、わが国では2016年には新たに995,132人の患者さんががんと診断されるなどがん患者さんの数は増加の一途をたどっています。また、2017年には373,334人の方が亡くなっております。安全で質の高いがん診療を行うためには、すべてのがんに対して集学的治療(手術、放射線、化学療法)を提供するだけでなく、患者さんの目線に立った緩和ケア、リハビリテーション、患者さんのすべての悩み、相談に対応可能な「相談・支援」が大切です。すなわち中心におられる患者さんに対して医師、看護師、薬剤師、放射線技師、医学物理士、栄養士、臨床心理士、メディカルソーシャルワーカー、理学療法士などの多職種によるチームが診断・治療・ケアに当たることが必要です。

順天堂医院は、2010年には厚生労働省指定地域がん診療連携拠点病院、そして2018年にはがんゲノム医療連携病院となりました。2017年の新規がん患者数は4,587件と都内の大学病院の中でも数多くのがん患者さんをご紹介いただいており、多くの診療実績があります。がん治療センターでは、外来化学療法、緩和ケアに加えて、看護外来、がん相談、心理士相談、就労支援を行っており、がんに関する情報を提供するための図書コーナー、そしてがん茶論やミニレクチャー等の情報交換する場を提供しています。さらに、チームで診断・治療方針を決める「キャンサーボード」に加えて最近増加傾向にある免疫療法による副作用(免疫関連有害事象)に対しても多科医師、看護師、薬剤師などのチームが対応しています。さらに2019年度からはいよいよ次世代シークエンサーを用いたがんゲノム診断が一部保険で実施可能になり、ゲノム情報に基づくprecision medicineの実現の第一歩が始まろうとしております。

このようにがん治療センターのニーズ、役割は増しております。がんに関わる悩み、相談、質問などございましたらどうぞお気軽にがん治療センターにご相談ください。
Dr加藤俊介
順天堂医院 がん治療センター長
加藤 俊介
患者さんの立場に立った総合的ながん診療を目指すことを目的として平成19年9月に順天堂医院がん治療センターは開設しました。設立以来10余年の月日が経ちましたが、この間にロボット手術、強度変調放射線治療、新規分子標的薬剤および免疫チェックポイント阻害剤など様々な新しいがんの治療法が開発され、患者さんに提供されるようになりました。また2019年度にはがんゲノムパネル検査も始まり、今後がん医療はますます高度な専門性が要求されるようになってきております。それと並行して、患者さんやご家族がお持ちの様々な不安、お悩みにも寄り添うことができるように、患者相談、がん茶論、ミニレクチャーなどの情報発信や、安心安楽に過ごせるような緩和ケアの提供もとても重要です。

私たちは設立時の理念を忘れず、今後も常に患者さんを中心に考えた総合的な医療を提供してまいりますので、是非お気軽にがん治療センターに足をお運びください。

対象疾患

がん治療センターでは、がんに関連するあらゆる問題に対応しています。対象者は患者・家族にとどまらず、友人・職場の同僚、地域の医療従事者なども相談いただけます。

地域がん診療連携拠点病院

順天堂大学医学部附属順天堂医院は2010年4月1日より地域がん診療連携拠点病院となりました


がん治療センターでは
  • 緩和ケア外来
  • がん茶論
  • ミニレクチャー
  • がんに関するご相談
    (看護師・薬剤師・心理士)
予約制で行っております。

  • がんに関する図書
  • パンフレットの整備
  • 医療用かつら
  • ケア帽子のご案内
など、がんに関する情報をご提供しております。
ご自由にご覧いただけますので、ぜひ一度気軽にお立ち寄りください。
がん治療センターMAP
お問い合わせ
がん治療センター(1号館3階)
月~金曜日 9:00~17:00
土曜日   9:00~13:00(第2土曜日を除く)
休診日:日曜日、第2土曜日、祝日、創立記念日(5月15日)、年末年始(12月29日~1月3日)
TEL:03-5802-8196(直通) 03-3813-3111(代表) 内線 5348

院内がん登録(診療録管理室提供)

院内がん登録とは

院内がん登録は、病院で診断されたり、治療されたりしたすべての患者さんのがんについての情報を病院全体で集め、その病院のがん診療がどのように行われているかを明らかにする調査です。
がん診療連携拠点病院等やその他の医療機関(以下「拠点病院等」という)では、「がん登録等の推進に関する法律」に基づき、がんに関する詳細な情報を院内がん登録データベースに記録し、保存しています。この院内がん登録データベースを活用することで、以下の効果が期待されています。

  1. 診断や治療をした全ての患者さんのがんに関する情報(罹患、診療、転帰)を病院全体で適確に把握し、治療の結果等を評価することおよび他施設の評価と比較することで、がん医療の質の向上を図ること。
  2. 院内がん登録情報を全国規模で収集し、がん統計を行うことで、専門的ながん医療を提供する医療機関の実態把握に活用すること。
  3. 病院や国立がん研究センターにおいて、院内がん情報などを適切に公表することにより、がん患者およびその家族等の医療機関の選択等に活用されること。
  4. 行政において、院内がん情報を活用し、がん対策に企画立案やがん治療の分析、評価を行うことで、がん対策の充実を図ること。
※国立がん研究センター がん情報サービス(ganjoho.jp)のホームページより引用  https://ganjoho.jp/public/institution/registry/hospital.html 1.院内がん登録とは

また、2016年1月より、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で集計・分析・管理する「全国がん登録」の制度が開始されました。この制度は「がん登録等の推進に関する法律」に基づき、全国の医療機関はがんと診断された人のデータを都道府県知事に届け出ることが義務化されており、がん登録にあたっては患者本人の同意を得なくて良いものとされております。
当院は、院内がん登録のデータを基に全国がん登録データを国に提出をしております。この点につきましては、どうぞご理解いただけますようお願い申し上げます。

院内がん登録数の推移

当院は、2007年症例から院内がん登録を開始し、2013年以降は年間4,000件を超える登録数となっています。
2020年症例では、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行ががん診療にも影響し、2020年症例のデータを提出した施設(当院を含む)のうち71.4%(593施設)において登録数の減少が見られ、当院では2019年症例に比べマイナス15.2%の登録数となりました。
しかしながら、2021年症例は当院前年比がプラス11.2%と増加しているだけでなく、2021年症例データを提出した全施設のうち71.3%(579施設)において登録数が増加し、全施設の平均前年比はプラス5.3%となっていることから、全国的に診療体制が元に戻りつつあることがわかります。


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2021年症例 集計結果

1.部位別登録症例数

* 集計対象 *
2021年1月1日から12月31日までの1年間で登録対象となる腫瘍の種類に該当するもののうち、入院・外来を問わず、自施設において当該腫瘍に対して初回の診断または治療が行なわれた腫瘍
集計対象数:4,532件


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2.部位別集計結果

* 集計対象 *
  • 腫瘍の種類が癌腫(上皮細胞由来の悪性腫瘍)であり、かつ当院で初回治療を行なった症例
  • 当院で症例数の多い、乳癌・肺癌・大腸癌・前立腺癌・胃癌
(1) 治療前ステージ割合
2021年に当院でがんに対する初回治療(※1)を行った患者さんの治療前の状態を、UICC(Union for International Cancer Control、以下UICCという)病期分類(※2)のステージ別に分類し、全国総数と比較しました。
 
※1 初回治療
医師はがんと診断した後に、そのがんに対する治療計画をたてる。その計画の完了までに行われる全ての治療のこと、あるいは診断からおよそ5カ月以内に施行された治療のことを初回治療といい、積極的な治療を行わない経過観察も含まれる。
※2 UICC病期分類
原発腫瘍の広がり、リンパ節転移の有無と範囲、多臓器への転移の有無、の3つのカテゴリーから、がんを0期~Ⅳ期のステージに分ける世界共通の分類。
(2)治療方法
各部位における初回治療法の割合を示しました。
(割合が10%以下の治療方法については「その他」に包含しています)
グラフ内表記 治療内容
手術 手術のみ
内視鏡 内視鏡的切除のみ
薬物療法 (抗がん剤やホルモン剤) のみ
薬 + 他 薬物療法 + その他
手 / 内 + 薬 手術 / 内視鏡 + 薬物
手 / 内 + 放 + 薬 手術 / 内視鏡 + 放射線 + 薬物
経過観察 経過観察
出典 和文 国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録全国集計」
英文 Cancer Information Service, National Cancer Center, Japan. Annual Report of Hospital-Based Cancer Registries.

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肺(小細胞癌を除く)

(1)治療前ステージ割合

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(2)治療方法

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乳房

(1)治療前ステージ割合

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(2)治療方法

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大腸

(1)治療前ステージ割合

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(2)治療方法

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前立腺

(1)治療前ステージ割合

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(2)治療方法

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(1)治療前ステージ割合

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(2)治療方法

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院内がん登録の二次利用に関するオプトアウトについて

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患者さん・ご家族のための図書

がん関連の図書とDVDの設置に関するご案内です。
患者さん・ご家族がご自由にお読みいただける本、DVDがあります。
入院中の方には貸し出しも行っております(貸し出し期間2週間)。
外来通院中の方は、外来での待ち時間での貸し出しを行っています。(当日中に返却をお願いします)
是非一度、お気軽にがん治療センターまで足をお運びください。
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お問い合わせ
がん治療センター(1号館3階)
月~金曜日 9:00~17:00
土曜日   9:00~13:00(第2土曜日を除く)
休診日:日曜日、第2土曜日、祝日、創立記念日(5月15日)、年末年始(12月29日~1月3日)
TEL:03-5802-8196(直通) 03-3813-3111(代表) 内線 5348