ご挨拶

"緩和ケア"(※1)とは治癒や延命をめざすのではなく、苦痛な症状を緩和し、患者さんがその人らしく過ごせるよう支援するための医療です。病を抱えながら過ごす患者さんとそのご家族に対し、希望を大切に充実した豊かな人生を「生きること」を支えます。

"がん"の患者さんが主な対象です。当院では、2003年1月に緩和ケアセンターが設置され、専従の医療チームによる緩和ケア診療を開始しました。緩和ケアチームの構成メンバーは、ペインクリニック医師、メンタルクリニック医師、専門の看護師、心理士、薬剤師、栄養士で、担当医や担当看護師と話し合いながら診療しています。不安や心配事のある方は、どうぞご相談ください。

(※1)緩和ケアとは(日本ホスピス緩和ケア協会サイトへ)
Dr水嶋章郎緩和医療学研究室 教授
緩和ケアセンター センター長
水嶋 章郎
Dr高木辰哉緩和ケアセンター 副センター長
整形外科・スポーツ診療科 先任准教授
高木 辰哉

緩和ケア相談外来(予約制)

緩和ケア外来(予約制)
火曜日 午前9:00~12:00

メディカルスタッフ相談(予約制)
内容により看護師・心理士・薬剤師が担当します。
メディカルスタッフ相談のページもご参照ください)
月曜日~金曜日 午前9:00~16:00
土曜日 午前9:00~12:00
休診日:日曜日、第2土曜日、祝日、創立記念日(5月15日)、年末年始(12月29日~1月3日)

連絡先
がん治療センター 
TEL:03-5802-8196(直通)
順天堂医院 
TEL:03-3813-3111(代表)内線5198
      
緩和ケアセンター_03緩和ケアチームは多職種でのカンファレンスを定期的に行っています

緩和ケアセンターに関するQ&A

緩和ケアセンターに関するご質問と回答を掲載しています。
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緩和ケアセンターへの入院方法を教えてください
当院の"緩和ケアセンター"には、入院施設はございません。緩和ケアチームによる診療と緩和ケア外来を行っています。
緩和ケアチームって何ですか?
当院にご入院中の患者さんとご家族に対して、緩和ケアを提供する専属のチームです。麻酔科ペインクリニック医師、メンタルクリニック医師、看護師、臨床心理士、薬剤師、栄養士がチームのメンバーです。理学療法士・医療ソーシャルワーカーなどもメンバーとして加わる場合があります。
緩和ケアチームに診てもらいたい場合どうすればいいですか
当院にご入院中の場合には、担当医または看護師・薬剤師等にお申し出ください。担当医または看護師・薬剤師等を通じて、緩和ケアセンターにご連絡いただくことによりチームでの診療を開始いたします。
緩和ケア外来を受診するにはどうすればいいですか
外来は火曜日午前中で全予約制です。まず順天堂医院 03-3818-3111(代表)に電話し、がん治療センターに電話をつなぐようお話ください。ご相談内容をおうかがいし、ご相談内容に応じて外来日を予約し受診していただきます。ご相談内容によっては、まずは看護師が対応する場合もありますのでご了承ください。
緩和ケア外来では、どんなことを相談できるのですか?
次の内容は、よくあるご相談です

  1. がんと診断されたことで、これからの生活に戸惑いがある場合
  2. ご家族が患者さんと、あるいは患者さんがご家族と、どのように接していけばいいのか、どのように話をすればいいのかわからない場合
  3. 今後の治療のことや、過ごし方について担当医とどのように話せばいいのかわからない場合
  4. 転院をすすめられ、どうすればいいのか困っている場合
  5. 緩和ケア病棟(ホスピス)を探したい場合
  6. 自宅で過ごしたいが、自信がなく心配している場合
  7. がん治療を続けながら生活するうえで、病気や生活を含めた相談をしたい場合
  8. 緩和ケアに関する情報を知りたい場合
  9. 死ぬこと、生きることについて語り合いたい場合
  10. 身体の症状(例えば、痛み、息苦しさ、だるさ、吐き気など)や精神の症状(不安、不眠、落ち込み、無気力、焦りなど)への相談。
    *お薬などの処方は難しい場合がございます。

がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会

平成28年12月にがん対策基本法(平成18年法律第98号)が改正され、新たに同法第17条において、国及び地方公共団体は、「がん患者の状況に応じて緩和ケアが診断の時から適切に提供されるようにすること」、「医療従事者に対するがん患者の療養生活の質の維持向上に関する研修の機会を確保することのために必要な施策を講ずる」ことが規定されました。

こうしたことから、国が定める「がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会の開催指針」(平成29年12月1日付健発1201第2号厚生労働省健康局長通知の別添)に基づき、がん診療連携拠点病院等で統一的なプログラムによる研修会を実施しています。

都では、「東京都がん対策推進計画(第二次改定)」において、都内の全てのがん診療連携拠点病院及び東京都がん診療連携拠点病院で、「がん診療において、がん患者の主治医や担当医となる者の緩和ケア研修会受講率が90%を超える」ことを指標の一つに掲げるとともに、研修会を開催する医療機関の支援を行っています。
これを受け、当院では厚生労働省の「がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会の開催指針」に準拠した緩和ケア研修会を毎年開催しております。
 
(東京都福祉保健局ホームページ  がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会