第11回市民公開講座 質疑応答:講演2

講演2:肺がんはここまで治る

イレッサが効かなくなった次の治療法はなんでしょうか。

従来の抗がん剤を使用することが多いです。

ザーコリは、肺がん以外にも有効でしょうか。

一部の乳がんにも有効といわれています。

免疫療法は、保険診療が適用される見込みはありますか。

現地点ではありませんが、保険適応になるように多くの関係者が努力しています。

受動喫煙での肺がん発症率はどれくらいでしょうか。

夫が1日に20本以上喫煙すると妻の肺がん発症率は2倍になります。

血管新生阻害薬の他に血管を塞栓する治療法などありますか。

肝臓がんなどでは抗がん剤を注入して血管を塞栓する治療が行われています。
肺がんではありません。

抗がん剤と併用して、免疫療法に挑戦してみたいのですがいかがでしょうか。
(樹状細胞、アルファベーター細胞、ビタミンC高濃度点滴、マルヤマワクチンなど)。

効果があった症例が時に報告されていますが、まとまった報告はないので、評価は固まっていないと思います。

免疫療法は、大学病院の方針又は医師により抗がん剤と併用することに同意、協力していただけない場合が多いと聞きますがいかがでしょうか。

がん専門施設などではそのような場合が多いと聞きます。

順天堂医院では、重粒子線又は陽子線等と抗がん剤治療の併用は可能でしょうか。

残念ながら当院では重粒子線や陽子線は施行できません。

肺がんとはタバコを吸わない女性の私にとってはあまり関係がないと思っていましたが、肺がんは女性にも発症すると聞きました。どのような症状が出ますか。

早期には無症状ですが、進行すると咳や息切れがでます。

EGFRの異常は肺がん発症前に検査により見つけることは可能でしょうか。

EGFR遺伝子変異はがん組織を用いて検討するため、発症前に検査することは不可能です。

イレッサの投与はどのくらい続けるものでしょうか。また、投与を中止した場合、がんが拡大するケースはありますか。

副作用が許容できるのであれば、効果がある限り使用することが多いです。 時に中止後、腫瘍が急に増大することがあります。

「肺がん死亡者数」には、肺がんが他臓器へ転移して死亡した数も含まれるのでしょうか。

含まれます。

今年58歳に成る娘は、低学年の時肺炎になりました。会社の検査の時、胸が少し陰をさすようですが、肺がんに成り易いのでしょうか(風邪を引かないようには気を付けています)。

肺炎の既往と肺がんの発症とは無関係です。

副作用がでてしまった場合は、治療を中止するのでしょうか。それとも対策法などありますか。

イレッサの場合でしょうか?イレッサの場合に限らず副作用が許容できないときは薬剤を中止します。軽度の湿疹などのみではスキンケアを併用して継続することもあります。

肺野部にある初期腺がんの診断がつきました。
気管支鏡検査とPET検査の有効性について説明していただきたい。

PETはあくまでもあたりをつけるための検査です。
あくまでも確定診断は気管支鏡を用いた病理診断になります。

気管支鏡検査の成功率について教えてほしい。該当細胞に当たらない、取れない、間違って取る等、失敗した場合当たるまで繰り返すのでしょうか。

大きさと場所によりますが、70%くらいの的中率です。2回行うと80%くらいまで上がります。
2回行って陰性の場合は、別の検査法を施行した方がよいかもしれません。

PET検査で、初期がんとほかの病気の区別は出来るのでしょうか。

困難ことが多いです。結核などでもPETが陽性にでてしまうことが多いです。

タルセバとイレッサは、どのような理由で選ばれるのでしょうか。
用量や飲む時間(夜がいい、早朝がいい)でしょうか。また、効き目の違いはありますか。

ほぼ同等の効果と考えてよいと思います。若干、タルセバの方が皮疹が多いですが、肝障害は逆にイレッサに多いと言われます。タルセバは空腹時に飲むことが多いです。

どのようにしたら耐性までの期間のばせると思いますか。

現在までそれについて回答はでていません。

イレッサ→タルセバ、タルセバ→イレッサの切り替えの治療法は実践されていますか。

脳転移の症例にイレッサからタルセバに切り替えて有効であったことが時に報告されています。

肺がんは、一般的な年1回の健康診断での胸部レントゲン撮影で十分発見できるものなのでしょうか。

必ずしもそうはいえません。検診を行っていても早期診断が難しい場合を良く経験します。

腺がんⅠ期の場合、手術なしでイレッサ等の薬だけで完治することはありますか。

基本的にはないと思います。手術が第一選択になります。

ラジオ波治療をしているところがあると聞いたことがありますが、有効性はいかがでしょうか。

経験がないので何ともいえません。

三大療法<ホルミシス(弱放射線、ラドン)、温熱療法(ハイパーサーミア)、食事療法(ゲルソン療法)(様々なサプリメント)>以外の物はどう考えられますか。

申し訳ありませんが、それらに対する知識と経験がありません。

がんセンターで化学療法を受けていますが、セカンドオピニオンはどういう病院で受ければ良いのでしょうか。大学病院等、大病院しか意味がないのでしょうか。また、個人病院でもよいのでしょうか。

しっかりとした説明をしていただける経験のあるDrであればどこの病院でも大丈夫だと思います。

アバスチンを使用できる条件を教えてください。

非扁平上皮癌、喀血の既往がない、気管支や大血管に侵していない、空洞がないなどが条件になります。

腺がんの遺伝子変異をみつける遺伝子検査は自費でしょうか。

EGFR遺伝子変異検査やALK融合遺伝子検査は保険で行えます。

新しい薬は費用が高いと思いますが、安く購入する手段はありますか。

日本は保険診療なので均一料金だと思います。
ただし、治験の場合は薬代がかからないことが多いです。

放射線治療後に手術は可能でしょうか。

放射線の後に手術を行うことはよくあります。

小さくなったがんは、痛みがなければそのままにしておいても大丈夫でしょうか。

基本的に治療の継続が必要だと思います。

100%の治癒はあり得るのでしょうか。

早期診断、早期治療(手術など)で、治癒することは十分にあります。

受動喫煙によっても扁平上皮がんや小細胞がんになりますか。

なります。

腺がんでタバコを吸っていません。イレッサを飲むことによってほかの臓器に影響が出た場合は薬を中止するのでしょうか。それとも続けていくのでしょうか。

たとえば肝機能障害などが出た場合は、中止しなければならないこともあります。

間質性肺炎になる前に防ぐことはできるのでしょうか。

早期発見、速やかな中止しか現時点では方法はないと思います。

肺を半分切除した場合体力が弱まりますか。又、声も元気なくかすれてきますか。

肺活量は落ちますが、元気で普段通りの生活を送られている方もたくさんいます。
声はかならずしもかれません。

イレッサでがんが消えるものでしょうか。また、飲み始めたら一生飲み続けなければならないのでしょうか。今もイレッサで亡くなる方がいるのでしょうか。

稀ですがイレッサでがんが消える方もいます。一般的に、効果が持続している間は飲み続けることが多いです。残念ながら間質性肺炎などで今でも亡くなられる方はおられます。

肺がんの手術後に抗がん剤治療を行いました(4クール終了)。その後、再発防止、又延命させるために、更に維持ケアとして軽い治療を続けた方がよいでしょうか。

最近、ある種の抗癌剤(アリムタなど)には維持療法といってお薬を継続することが有効であることが報告されました(一部の薬です)。

最近、ガンマーナイフ&サイバーナイフ療法がTV等で話題になっておりますが、効果はいかがなものでしょうか。

脳転移の方には有効なことが多いと思います。

免疫療法が広告などで話題になっております。非常に高価なもの(250~300万円)で保険がききません。この件についてどのようにお考えでしょうか。

免疫療法の有効性を科学的に証明して保険診療下で使用できるようになると良いと思っています。