第12回市民公開講座 質疑応答:講演2

講演2:がんになった時の社会保障制度

がんの手術後休職し、会社の健康保険から傷病手当金を受ける場合、主治医が療養期間の目安をたてると思いますが、患者が希望すれば、1年半まで申請ができるのでしょうか。主たる疾病はがんであるが、それによって起こる精神面(うつ等)も申請が可能でしょうか。

傷病手当金は実際に労働が不可能で、それによって賃金を受けられなかった時期を補償する制度です。1年半の支給期間内であればいつでも申請することは可能ですが、主治医が労働可能と判断した場合は、申請されても支給を受けられません。しかし労働が可能と判断されて支給が受けられなくなったとしても、その後の病状によって再び労働が不可能と判断される場合は、最初に手続きした時から1年半以内であれば、再び支給を受けることはできます。傷病手当金は労働が不可能だと判断される病気に対して支給されますので、がんによって引き起こされたうつ病によって労働が不可能な場合には、うつ病で申請できます。

確定申告時の医療費控除について詳しく説明していただきたい。

国税庁のホームページに詳しく記載されてありますので、そちらをご参照ください。
 ⇒国税庁ホームページ  「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)

制度についての相談・説明は入院・退院のどの段階で聞けるのでしょうか。

順天堂医院の場合、一律的に患者さんに社会福祉制度・社会保障制度を説明する時期というものを決めてはおりません。担当医や看護師などの職員が、患者さんの病状等が何かしらの社会福祉制度・社会保障制度が利用できそうだと判断した時に制度利用を案内したり、医療福祉相談室での相談を案内しています。お越しいただく大勢の患者さんに、漏れなく制度の説明・案内を行なうことは現実的に難しい面がありますので、患者さん自身が、何か利用できる制度がないかと思われた時には、遠慮なく担当医や医療福祉相談室にお尋ねいただければと思います。

「限度額適用認定証」について詳しく教えてください。また、どこで交付してくれるのでしょうか。

限度額適用認定証は、病院窓口で提示していただくと、医療費のお支払いが高額療養費の自己負担限度額までにすることができる証書です。病院で診療を受ける前に手続きをして、限度額適用認定証の交付を受けておくことをおすすめします。
高額療養費制度については、全国健康保険協会のホームページに詳しく掲載されていますので、そちらをご参照ください。
 ⇒全国健康保険協会ホームページ 「高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)

限度額適用認定証の手続き先は、ご自身が加入されている保険者(国民健康保険に加入されている方はお住まいの市区町村役場、協会けんぽの方は全国健康保険協会都道府県支部)です。

身体障害者手帳の申請は自治体と聞きましたが、あらかじめ主治医に適用になる状態か確認が必要でしょうか。それとも直接自治体に申請しても良いのでしょうか。

患者さんからの相談をお受けしているなかで、患者さんが直接自治体に身体障害者手帳の申請について相談にいかれた場合、申請書類を受け取って来られる方と、まずは主治医に身体障害者に該当するかどうかを確認してから来所するようにとの案内を受ける方とがいるように思います。そのためあらかじめ主治医に尋ねてから自治体に申請に行かれる方がスムーズではないかと思っています。