第20回市民公開講座 質疑応答:講演2
質問内容は、皆様にわかりやすいよう一部内容修正しています
講演2:「恥ずかしがらずに受けよう・勧めよう子宮がん検診」
- 子宮がんが若年化したのは、なぜでしょうか。
初交年齢の若年化が原因です。
- 検診をもっと簡素化する技術はないのでしょうか。
自己採取した子宮頸部細胞を診断するキットがあるようですが、自己採取で適切な部位から採取できているかは不明ですので勧められません。現状の方法がベストと考えられています。
- ワクチン接種は、どこの病院でも可能ですか。
事前に電話で確認してから受診することをお勧めします。
- 男性にワクチン接種という話は、初めて聞きました。男性にも副反応はあるのでしょうか。
副反応の多くが局所反応で、接種部位の疼痛や発赤などです。
- 「子宮がん検診」は、子宮頸がん検診のことを指す、とのことですが、「子宮体がん」の定期検査はありますか。
子宮頸がん検診のオプションとして、子宮体がん検診をカバーしている自治体もありますが、子宮体がん単独での定期検査はありません。
- 60歳代で不正出血があり受診。結果は、生理が上がっても出血はたまにある、と言われました。がんを疑う必要はないのでしょうか。
閉経後出血は様々なものが考えられます。自己判断せず婦人科受診をしてください。
- 閉経後出血は、どのような症状(量や色、等)なのか、詳しく教えてください。
出血は赤、赤褐色、茶色など時間の経過ともに変わりますし、量が増えたり減ったりして一定ではありません。いつもと違うと思ったら婦人科受診してください。
- 子宮がん検診は、何歳まで受けた方が良いでしょうか。毎年受けた方が良いですか。
日本では上限はあませんが、65歳まで検査を行って異常が指摘されなければ、必要ないと考えます。2年に1回の受診してください。
- 子宮頸がんは、ウィルス感染から起こるそうですが、パートナーの性感染症(HPV)から感染するのでしょうか。
その通りです。
- ヒトパピローマウィルス(HPV)に感染しているかどうかの検査はできますか。また、感染していなくても、毎年の検診は必要でしょうか。感染していなければ、がんは発生しないのでしょうか。
検査はできますが、自費の検査となります。HPV感染していない場合は、アメリカなどのように3-5年毎の細胞診検査でもよいかもしれません。ほとんどの子宮頸がんはHPVが原因です。
- 日本での子宮頸がん検診の場合、がん検診と同時にヒトパピローマウィルス(HPV)の感染の有無も行っているのでしょうか。
自治体によっては行っているところもあります。
- 市町村で実施している子宮がん検診は、子宮頸がん検診だと聞いたことがありますが、子宮頸がんが若年層に多いならば、年齢が高い人にとっては、この検診だけでは不十分ということでしょうか。
年齢が高い人にとっても、この検診だけで十分です。
- 出血があったらすぐ婦人科へ、という話でしたが、出血があってからで間に合うのでしょうか。
出血の原因は様々です。がんだけが出血するわけではありません。自己判断せず婦人科受診をしてください。
- 自覚症状(少量のおりものが2週間以上続いていた)があり受診したら、子宮体がんと診断され、子宮全摘出手術をしました。手術後、再発予防の為に化学療法を1ヶ月毎に6回予定しています(一泊入院して6時間の点滴治療)。12月で3回目が終了しました。副作用として、手足のしびれ、歩行困難、口内炎、しゃべるのも食べるのもつらい等々の症状があり、このまま続けたほうが良いのか、やめたほうが良いのか悩んでいます。なにかアドバイス等あればお願いします。
主治医の先生とよく相談してください。セカンドオピニオンを聞きに行くことも一つです。