慢性へんとう炎

慢性扁桃炎には慢性単純性扁桃炎、習慣性扁桃炎、扁桃病巣感染症の3つが含まれています。慢性単純性扁桃炎は成人に発症し小児にはほとんどみられません。急性扁桃炎から移行する場合と喫煙・飲酒・化学物質の吸入など慢性咽喉頭炎様の扁桃に対する炎症性物質の持続的刺激が原因となります。急性扁桃炎の様な高熱、咽頭痛、嚥下痛はなく、咽頭の違和感、乾燥感、イガイガ、ヒリヒリ感、時に刺激物がしみるなどの症状があります。微熱や全身倦怠感を訴えることも多いです。口蓋扁桃は暗赤色に発赤、充血するが腫脹、肥大はなくむしろ埋没しています。膿栓や白苔の付着もはっきりせず、培養検査を行っても特異的な起因菌はなく正常細菌叢にちかいです。
習慣性扁桃炎は1年に4回以上、2年に5~6回以上の急性扁桃炎を繰り返す状態をさします。扁桃陰窩深部に炎症巣が存在し外来からの刺激や全身状態の悪化などにより炎症が惹起されます。小児に多く3~4歳頃から発症し、5~6歳でピークになります。大部分は10代で自然軽快しますが、一部が成人まで移行します。成人になってから発症するケースもあります。習慣性扁桃炎の症状は急性扁桃炎と同じで高熱、強い咽頭痛と嚥下痛を訴えます。安定期は無症状であるが扁桃に膿栓の付着を認めたり、扁桃を圧迫すると陰窩から膿汁の圧出を認めます。細菌培養ではA群β溶連菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌などを検出します。