真珠腫性中耳炎

右耳>
上鼓室に陥凹があり、一部に耳垢が確認できる。
左耳>
上鼓室の陥凹にに真珠腫塊が見られる。

外耳道は常に耳垢として古い組織を排出し、新しい組織で作り直す作業をしています。耳は行き止まりのトンネルのような構造になっていますが、耳垢がたまらないように中から外へ再生する方向をもっています。
しかし鼓膜がへこみすぎてしまった状態や、鼓膜に穴が開いた状態となったとき、その方向性が逆転してしまうことがあります。その場合、再生と排出の方向が内部に進むこととなり、外耳道でなく中耳に骨破壊とその空間に耳垢がたまる状態となってしまいます。この状態を真珠腫性中耳炎と呼び、感染によるものではないため、無症候性に進行し初発症状は難聴、耳漏が多く、進行状況によりめまい、顔面神経麻痺もおこしてきます。
治療は手術療法が第一選択となります。局所麻酔か全身麻酔での手術となり入院期間は約10日間~14日となります。手術療法の第1の目的は真珠腫の完全除去で、可能であれば耳小骨連鎖の再建を行い、可能な限り難聴の改善を目指します。