急性中耳炎

太鼓の中にばい菌が入り痛くなった状態です。また、太鼓の中に膿が詰まって音の増幅効果が得られないため難聴になります。ここで感染経路を理解するために、少し耳管という器官について説明します。太鼓の膜に相当する鼓膜は十分はっているときに一番音が響く状態となります。その状態を保つために耳の奥と鼻とを結ぶ管があり、太鼓の中の気圧の調節をしています。普段はその管は閉じていますが、気圧の変化等で、鼓膜がへこんでしまった状態には、つばを飲み込むなどの動作で耳管が開き気圧の調節がなされ、鼓膜のはりは元に戻ります。
よくトンネルや飛行機で耳がボーとすることがありますが、それは鼓膜がへこんでいる状態であり、つばを飲み込むと解消されるのは、その機能によるものです。
その耳管という管から、鼻の中にあるばい菌が入ってしまうのが急性中耳炎です。
ですから強い鼻かみなどはよくないといえるでしょう。痛みが出現するのは閉鎖された空間でばい菌が増殖するからです。
子供に中耳炎が多いのは、耳管が鼻から耳にばい菌が行きやすい状態になっているからであり、成長とともに構造的にばい菌が入りにくくなってきます。子供の中耳炎も耳の後ろを氷で冷やしたり、痛み止めの内服でおさまるようなら、必ずしも緊急に病院に行く必要はありません。耳漏が出れば、ばい菌は排出されるので、痛みはおさまってきます。しかしその後はしっかり通院したほうがよいでしょう。そうでないと痛みは消失しても、太鼓の中に水がたまって難聴を引き起こす滲出性中耳炎中耳炎や、鼓膜に穴が開いたままになる慢性中耳炎に移行してしまう可能性があります。