上咽頭がん

上咽頭がんとは

上咽頭は咽頭の上部、鼻のつきあたりの部位です。初期症状は耳の閉そく感や違和感、もしくは頸部のしこりであることがほとんどです。他の頭頚部がんとはやや腫瘍の特性が異なります。

上咽頭がんの臨床的特徴

上咽頭がんはウィルスが原因で発症することが多く、特に東南アジア諸国ではウィルス性の上咽頭がんが多いのが特徴です。病理組織型はほとんどが扁平上皮がんですが、他の頭頚部がんに比べ未分化なものが多く、他の頭頚部がんに比べ若い年齢層でも発症することが多く、10代で発症することも時折認められます。
上咽頭は耳管という管で耳とつながっているため腫瘍によりこの管が閉塞することで耳の閉塞感や違和感を生じます。また、早期に頸部リンパ節転移をするため、頸部のしこりが初発症状となることも多いです。

上咽頭がんの診断

頸部リンパ節転移や長く続く耳の症状がある場合にはファイバースコープ下に上咽頭を観察します。ファイバー下に上咽頭に粘膜の乱れや潰瘍、隆起性病変などを認めた場合には本疾患を強く疑います。腫瘍を疑う時には腫瘍から組織を採取し病理検査を行います。画像検査は、CTやMRIを行い目視できない部分の腫瘍の範囲の確認やリンパ節転移などの状況をチェックします。

上咽頭がんの治療

上咽頭は鼻のつきあたりと顔面の深部、中央部分にあり、そのすぐ上方は脳があります。そのため、初回治療として手術が行われることはほとんどありません。治療の多くは放射線治療を中心とした治療を行います。頸部リンパ節転移がある場合には化学療法(抗がん剤)を併用して治療を行います。治療後の後遺症としては、耳の違和感、味覚低下、鼻汁の過多などがあります。