アルゴンプラズマ凝固法

花粉症などアレルギー性鼻炎の反応は、主に鼻内の下鼻甲介というところで起こります。この下鼻甲介の表面の粘膜をアルゴンプラズマで焼灼し、凝固させてアレルギー反応を起こさせなくさせます。
10年以上前から主に肝臓手術などの消化器外科の分野で用いられ、病変の凝固や止血に使われてきました。
耳鼻科では5年ほど前から利用されるようになり、アレルギー性鼻炎の下鼻甲介焼灼術や鼻出血の止血に用いられるようになりました。

アルゴンプラズマ凝固とは

アルゴンプラズマ凝固とは、高周波電流をアルゴンガスとともに流すというものです。電導性の高いアルゴンガス中の放電は電流密度が低く均一であるため、組織を浅く均一に凝固することができます。組織を失活させたり止血に有効です。

アルゴンガス
アルゴンガスが流れるハンドピース
焼灼時の模式図
焼灼時の模式図

アルゴンプラズマ凝固の適応

花粉症などのアレルギー性鼻炎でお悩みの患者さんはすべて適応になりますが、そのうち特に鼻づまりの症状が強い方、薬が効きづらい方は良い適応になります。
麻酔、手術が静かに受けられる年齢である中学生以上が望ましいです。

心臓ペースメーカーを装着している方はペースメーカーが乱れる可能性があるためこの治療は受けられません。また、鼻中隔弯曲症といって鼻の左右を分ける壁の曲がりが強い人は、治療効果が限られます。

アルゴンプラズマ凝固の方法

まず、鼻の中に麻酔薬をつけたガーゼを入れ約30分間麻酔を行います。ガーゼを抜きアルゴンプラズマで下鼻甲介を焼灼します。実際の焼灼にかかる時間は10分前後です。痛みや出血はほとんどありません。
治療後、長ければ約1ヶ月、鼻の中にかさぶたが付くため、かえって鼻づまりが悪化したように感じると思いますが、その後にかさぶたが付かなくなり通りはよくなります。この間週一回ほどの外来通院が必要になります。

焼灼風景(外来)
焼灼時鼻内所見

アルゴンプラズマ凝固の効果

鼻づまりの改善は約90%、鼻水は約80%、くしゃみは約70%の人に改善がみられるとされています。目のかゆみなど目の症状には効果ありません。
1回の治療で効果は1~2年持続するといわれています。1~2年ごとに焼灼を繰り返すことは問題なく、安全性は高いため何度でも繰り返し受けることが出来ます。

アルゴンプラズマ凝固法を希望される方へ

まずは一般外来を受診して頂きそこで予約をとって頂きます。麻酔時間などを含めると1時間程度はかかりますので時間に余裕を持って予約を取ってください。
健康保険が適応されるので、費用は1万円前後です。症状によって多少変わります。
治療後、3日間は激しい運動は控えて下さい。また、鼻水に少量の血が混じることがあります。