アレルギー性鼻炎・花粉症に対する手術

くしゃみ、はなみず、はなづまりなどがアレルギー性鼻炎・花粉症の主症状です。最近、アルゴン凝固装置やレーザーを使った日帰り手術や短期入院手術で治すことができるようになりました。薬の服用がほとんど不要になります。

アレルギー性鼻炎は、鼻の病気の中で頻度が高く、発作的に繰り返して起こるくしゃみ、はなみず、はなづまりの3つの症状を特徴とする病気です。アレルギーは体の中に入ってきた異物を体の外に出してしまおうとする生体防御反応と考えられます。アレルギー反応はすべての人に起こるのではなく、侵入してきた異物に過敏に反応する人には起こりやすく、その結果起こる病気がアレルギー性疾患です。従って、アレルギー性鼻炎は呼吸とともに吸い込んでしまう空気中の微細な物質(抗原)が原因となります。その代表的なものがハウスダスト(家の塵やその中のダニ)、スギやブタクサなどの花粉、カビの胞子です。花粉が原因で鼻や眼に起こるアレルギーを「花粉症」と呼んでいます。

治療法としては、1)抗原の回避、2)減感作療法、3)薬による治療、4)手術療法に分けられます。花粉の回避法としては花粉予報に注意して、花粉量が多い日は外出せず、窓やドアを閉めることです。外出の日は花粉用マスクが有効です。家のホコリが抗原の場合はたたみ、毛布、マットレス、じゅうたんをよく直射日光にあて、乾燥させたりして、ダニを取り除くことです。
現在、多くの薬が利用できるようになってきています。治療目的と症状をあわせて、適切な薬を選択することが必要です。花粉症のように症状発現が予測できる場合は、症状が発現しないように予防的な薬の使い方をするほうが有効です。

【軽症~中等症例には日帰り手術がトピックスです】

比較的軽症~中等症のアレルギー性鼻炎・花粉症には外来で行うアルゴンプラズマ凝固法による下鼻甲介粘膜焼灼術が最新治療として注目されています。手術は30分程度で費用は保険が適用されるので1万円前後です。

【重症なアレルギー性鼻炎の患者さんには下鼻甲介形成術と後鼻神経切断術が効果的です】

アレルギー性鼻炎に対する新しい手術的治療法として、下鼻甲介粘膜減量と選択的後鼻神経切断術を確立して、先端医療として難治性の患者さんに福音を与えています。薬物療法で効果が認められなかったり、アルゴンプラズマ凝固法やレーザーの手術で改善しない比較的重症症例に適応となります。

  1. 鼻腺や容量血管などの効果器の物理的除去
    鼻漏・鼻腔通気度の改善
  2. 鼻腔の副交感神経と知覚神経の機能的除去
    鼻漏・くしゃみの改善
  3. 表面絨毛上皮の温存による術後感染の予防や痂皮形成の最小化
  4. 後鼻神経のみの選択的切断による涙分泌障害、口蓋知覚麻痺の合併症の回避
  5. 1週間程度の入院です。患者さんによっては多少入院期間が長くなることがあります。費用は手術の内容によって異なりますが、約25~30万円、個室をご希望なさると、さらに1日当たり約3~4万円のご負担になります。