良性肺腫瘍

良性肺腫瘍の頻度は極めて低いのですが、その種類は多彩です。大部分は過誤腫が占めて、その他は、まれであります。臨床症状はほとんど認められません。
レントゲン上の特徴としては、末梢発生の腫瘍の場合、境界明瞭な腫瘤陰影として認められ、coin lesionと言います。手術前の生検による診断は困難なことが多く、確定診断は術後に判明することが多いです。
治療は、胸腔鏡を使った肺部分切除を行っています。必要最低限度の創で行います。
肺部分切除の場合、手術後3、4日間で退院となります。
過誤腫の場合は硬く、胸膜直下にあり、境界は極めて明瞭であるので腫瘤のみの核出術を行います。中枢発生の場合、無気肺などを呈している場合は、肺葉切除が必要になることがあります。

硬化性血管腫

硬化性血管腫CT画像

中年の女性に好発し、血痰を主訴とするものが多いです。レントゲン上、肺野の孤立性腫瘍陰影として発見されることが多いです。術前の経気管支鏡生検では、診断が得られにくく、通常確定診断は、腫瘤切除後に、組織学的に付けられることが多いです。

過誤腫

過誤腫CT画像

肺の良性腫瘍の中で、最も高頻度の腫瘍であります。腫瘍の成分は、軟骨や平滑筋とともに腺様構造をとる上皮性組織等からなります。腫瘍の内部は不均等なことが多く、石灰沈着が見られることがあります。過誤腫は増大発育しますが、その速度は遅く、放置したままにすると肺炎の原因になります。術前に診断確定を行うことは困難なことが多く、腫瘤の摘出によって診断と治療を同時に行います。肺がんとの鑑別が問題となります。