当科での取り組み

順天堂大学呼吸器外科は、心臓、大血管、食道、乳腺を除くすべての胸部一般の外科疾患に対応している。大学附属病院としては日本一の手術総数をほこり、ありとあらゆる疾患に対し新しい治療に積極的に取り組んでおり、内視鏡外科手術では日本有数の施設である。肺がんでは、早期がんには胸腔鏡手術、進行がんには徹底した拡大手術を行うという、いわばテイラーメイド外科治療を行っており、予後を著明に向上させている。またがんのみを専門とする施設とは異なり、大学の優位性を利用し、肺気腫などの呼吸器疾患、狭心症などの心疾患、透析患者などの腎疾患、糖尿病などあらゆるハイリスク症例にも安全に対処している。肺がん以外の手術においても、胸腔鏡手術をはじめとする様々な低侵襲な手術方法を開発し、積極的に取り組んでおり、アスベスト関連中皮腫においては、全国に先駆けて当科に専門外来を設置し、早期発見に努めている。現在、早期悪性胸膜中皮腫に対し、最新型レーザー装置を用いた胸腔鏡下のレーザー治療を開発中である。
過去8年間、約2000例の手術を経験しているが、手術合併症による死亡例、医療事故、医療訴訟は1例もない。大学では、世界で最先端の臨床研究に多数取り組んでおり、患者さんとともに臨床に生かされる日を待ち望んでいる。患者さんに対して安全かつ納得の頂ける最新の診療を目指し、安全、確実な低侵襲医療がわれわれの夢である。