医学生教育への取り組み

医学部を有する大学として、医学生への教育も当科の果たす大切な使命のひとつです。変わりつつある医学教育、医師国家試験制度の改革のなかで、変遷に沿う学生教育の向上にとりくんでいます。

4年生、5年生を対象とした臨床実習(Bed Side Learning, BSL)では、呼吸器内科医としての実地診療スキルの向上、国際的に活躍できる医師の育成を目指した医学英語の向上、体験型学習の重視、学生時代から研究活動の環境に触れること、などについて取り組んでいます。

診療スキルの向上については、病棟患者の診療に日々積極的に参加し、指導医とともに行動することを原則とし、診察技法の指導、簡易版臨床能力評価表(mini-CEX)も必ず指導医より実施しています。近年のコロナ禍のなかで、医学生の診療実習の形態に大きな制限が生じていますが、オンライン学習においてもアクテイブラーニングの実践、模擬症例体験、マンツーマン指導医を設けた課題実習も積極的に取り入れています。さらにはシュミレーションセンターに設置された、実習体験用気管支鏡、人工呼吸器を用いて、学生が直接治療を体験する実習もとりいれています。さらには、当科の研究を紹介する時間を設け、学生向けに分かりやすく研究ことはじめの紹介、研究施設の紹介も行っています。より興味を示した学生には、実習期間後も呼吸器内科関連の学内、学外の研究会や、年次学会への参加を案内し、ときには学生自身で発表する指導も積極的に指導しています。指導を受けた学生が学会で受賞する機会も得ています。