低侵襲医療の取り組み

腹腔鏡手術とは、お腹に5-12mmの穴を開けて、カメラと柄の長い道具を用いて行う手術です。従来の手術(開腹手術)と比べて、出血量の減少や疼痛の緩和などの利点が報告されています。大腸領域・胃領域の手術を中心に発展した手術方法ですが、現在では肝胆膵外科領域でも取り入れられています。

当科では肝臓・膵臓・胆嚢の疾患に対して、病気の根治性・手術の安全性を第一に考えたうえで、積極的に腹腔鏡手術を行なっております。当院は厚生労働省の施設基準を満たしており、保険診療で手術を受けることが可能です。消化器外科学会をはじめとした関連学会と連携を取り、安心・安全な腹腔鏡手術の普及に力を入れております。

【当科における主な腹腔鏡手術の術者】

齋浦 明夫 日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本肝胆膵外科学会高度技能指導医、日本消化器外科学会(評議員)、日本臨床外科学会(評議員)、日本肝胆膵外科学会(評議員)
三瀬 祥弘 日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本肝胆膵外科学会評議員・高度技能専門医

1. 腹腔鏡下肝切除術

肝臓は大量の血液が流れているため、切除に伴い出血しやすい臓器です。また、病気の多くは肝臓の表面から確認することができません。そのため、腹腔鏡下肝切除には、高度な技術や知識が必要とされます。当科では、最先端の手術器具や開腹手術による経験、3D画像を用いたシミュレーションによる病変位置の詳細な把握により、安全な手術を行なっております。

【当科における腹腔鏡下肝切除術の適応疾患】

原発性肝癌(肝細胞癌など)、転移性肝癌(大腸癌肝転移など)、良性肝腫瘍、肝のう胞 など

【腹腔鏡下肝切除術を受ける患者さんへ】

2. 腹腔鏡下膵切除術

膵臓は胃の裏にあるため到達しにくく、また胆管や十二指腸ともつながり解剖も複雑な臓器です。ですので、膵切除は開腹でも難易度が高く、膵液の漏れなど術後の合併症が起きやすい手術です。当科では、手術操作を定型化することにより、安定した腹腔鏡下膵切除を心がけています。また、豊富な開腹膵切除の経験にもとづき、合併症の軽減に努めています。

また、当科ではda Vinciサージカルシステム®︎を用いたロボット支援下膵頭十二指腸切除術を受けることが可能です。ロボット支援下手術では、従来の腹腔鏡よりも操作性が向上し、精密な操作が可能です。ご興味のある方は、お気軽に担当医へご相談ください。

【当科における腹腔鏡膵切除術の適応疾患】

膵癌、膵嚢胞性疾患、良悪性境界病変 など

【腹腔鏡下膵切除術を受ける患者さんへ】

3. 腹腔鏡下胆嚢摘出術

腹腔鏡下胆嚢摘出術は確立された治療法として、全国に普及しております。当科でも胆嚢に対する標準的な手術として、従来から多くの手術を行なっております。総合病院の特色を生かして、並存疾患のある患者さんにも安全な手術を提供しております。

胆嚢手術を必要とする患者さんの中には、先にチューブや抗生物質による治療が必要となることがあります(胆嚢炎など)。当科では消化器内科との密接な連携を取り、患者さんに最適な治療計画を立てております。他の医療機関で治療中の患者さんも、お気軽にご相談ください。

【当科における腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応疾患】

胆嚢結石症、慢性胆嚢炎、胆嚢ポリープ など

【腹腔鏡下胆嚢摘出術を受ける患者さんへ】