弁膜症

弁膜症とは?

弁は、心臓の4つの部屋や大血管の間にあり、血液の流れが効率よく、一方通行となるように働く一方弁です。この弁が何らかの原因により(リウマチ、先天性、感染、心筋梗塞、心筋症、変性、加齢等)うまく働かなくなったのが弁膜症です。

きちんと閉じない → 逆流・もれを生じる(閉鎖不全症)
きちんと開かない → そこを通るためには余分な力が必要となる(狭窄症)

急に発症する場合とゆっくり発症する場合があり、ゆっくり発症した場合、自覚症状が乏しいこともあります。しかし、放置しておくと、心臓に負担がかかり、心機能が低下したり、心不全を起こしたり、不整脈を起こすことがあります。

弁膜症の手術について

弁置換術・・・壊れた弁を人工弁に取り替える手術です。
人工弁・・・下記の2種類あります。

機械弁の写真 機械弁
金属で出来ており、耐久性が優れている。ワーファリン(*)を毎日きちんと服用しなければならない。
生体弁の写真 生体弁
ウシ・ブタの弁や心膜で出来ている。耐久性は機械弁に比べると劣るが、ワーファリン(*)は継続して服用しなくてもよい。

ホモグラフト

亡くなられた方の大動脈弁を凍結保存しておいたもの。機械弁より耐久性に劣るが、生体弁より耐久性に優れる。最も感染に強く、ワーファリン(*)の服用も不要である。入手が困難で費用がかかるため、感染の既往が濃厚な人や、若年者、出産希望女性が対象。

弁形成術

壊れた弁を修復し、自己の弁を温存する手術です。

主に僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症に対して行う。
補強のため人工弁輪を使用することがある。
(人工弁と人工弁輪は全く別のものです。)
弁の損傷状態によっては形成術が困難で、弁置換術に変更することがある。

弁形成術の説明のイラスト
人工弁輪(リング)の写真
人工弁輪(リング)
弁形成術完成の形の写真
弁形成術完成の形

メイズ手術

心房細動を治す手術です。
心房を切り刻むことにより心房細動の伝導を防ぐ。(もちろん縫い直します)
心房細動の期間、心房の大きさ、心臓の状態によって、治癒率は異なります。

*ワーファリン

血液の凝固成分の1つを阻害することにより、血液が固まりにくくなるようにする薬。毎日きちんと内服し、1ヶ月に1度は、病院にて凝固検査(採血)を受け、薬の効果を確認する必要がある。この薬が強く効き過ぎてしまうと出血しやすくなり、不十分だと人工弁や心臓内に血栓をつくり、人工弁機能不全や全身の梗塞症を起こすことがある。納豆、クロレラは食べてはいけない。出血性の病気(胃十二指腸潰瘍、出血の多い痔、等)や慢性肝炎の方は服用を避けた方が良い。