主な術前併存症の影響

腎機能障害

  • 術後腎機能の悪化
    利尿剤の投与にて尿量や老廃物排泄が困難な場合は、血液透析が必要になります。血液透析には術後の一時的な場合と、維持透析導入となる場合がある。術前の腎機能や手術の負担により影響されます。
  • 免疫力・創傷治癒能力の低下
    感染しやすく、傷が治りにくい。
  • 水分貯留傾向の遍延
    手足のむくみ、体重の増加、胸水・心嚢液貯留。
  • 全身の回復の遅れ
  • 貧血
  • このような問題点に関し、術中透析や術後に持続的血液透析ろ過療法を積極的に行うことで、その悪影響を最小限に抑えるようつとめております。

肺機能障害(喘息、肺気腫、肺活量の低下など)

  • あまりにも機能が不良であると、全身麻酔自体困難であることもある
  • 手術中の喘息発作、呼吸管理困難
  • 手術後の呼吸不全
    人工呼吸器からの離脱困難。
    人工呼吸器離脱後、自分で痰が出せなかったり、呼吸がうまく出来ないと再度人工呼吸器装着
    肺炎、無気肺、心臓への負担
  • 肺気腫等で肺が弱い人は
    気胸(肺の表面に穴があいて、空気がもれる
  • 胸骨・正中の手術創の治癒が悪い

脳梗塞・脳出血などの既往

  • あまりにも機能が不良であると、全身麻酔自体困難であることもある
  • 手術中の喘息発作、呼吸管理困難
  • 手術後の呼吸不全
    人工呼吸器からの離脱困難
    人工呼吸器離脱後、自分で痰が出せなかったり、呼吸がうまく出来ないと再度人工呼吸器装着
    肺炎、無気肺、心臓への負担
  • 肺気腫等で肺が弱い人は
    気胸(肺の表面に穴があいて、空気がもれる)
  • 胸骨・正中の手術創の治癒が悪い
  • 術後早期から呼吸リハビリを積極的に行ない、肺炎、無気肺等の合併を防いでおります。また、熟練したスタッフにより短縮された手術時間は患者様に与える侵襲を最小限にし、上記のような肺機能障害による悪影響を軽減します。

心機能低下

  • 術後心不全や不整脈の頻度が高くなる
  • 創傷治癒能力の低下
    感染しやすく、傷が治りにくい
  • 水分貯留傾向の遍延
    手足のむくみ、体重の増加、胸水・心嚢液貯留
  • 全身の回復の遅れ
  • 術式の工夫により(乳頭筋の縫縮、3次元的な左室形成等)良好な成績を上げております。

肥満

  • 創傷治癒能力の低下
    感染しやすく、傷が治りにくい
  • 呼吸不全を起こしやすい

臥床(寝たきり)状態

  • 呼吸不全を起こしやすい

高齢者

  • 体力、いろいろな臓器の予備力の低下
    術後心不全や不整脈の頻度が高くなる
  • 全身動脈硬化の進行
    脳梗塞をはじめとした血栓塞栓症をおこしやすい
  • 創傷治癒能力の低下
    感染しやすく、傷が治りにくい
  • 呼吸不全を起こしやすい
  • 精神的なトラブル
    術後の不穏せん亡、シンドローム、痴呆
  • 冠動脈バイパス術においてはより低侵襲な手術(MIDCAB)を行っております。その他の手術においても病気を治したいという意志があれば積極的に手術を行っております。

緊急手術

  • 緊急手術は待機的手術に比べ手術危険率、術後合併症ともにリスクが高い
  • 心臓の状態が不安定である
  • 直前まで使用した抗凝固剤、血小板剤の影響で出血しやすい
  • 情報、術前評価が不十分
  • 究明が第一の目標となる 等
  • 以上の問題点から敬遠されることが多いですが、積極的に受け入れを行っております。

再手術

再手術は初回手術に比べ手術危険率、術後合併症ともにリスクが高い

  • 前回手術時の癒着剥離が必要
    時間がかかる、出血しやすい、癒着が強いと心臓大血管を損傷することがある
  • 心機能の低下している患者さんが少なくない
  • 手術時間、体外循環時間が長い
    出血、いろいろな臓器への負担が増す、回復の遅れ
  • 前回手術時の結果、今回の手術内容に制限がある
  • 当院では全国有数の手術件数を誇っており、そのなかでは再手術も珍しくありません。その豊富な経験から良好な成績を上げております。