手術の教育カリキュラム

外科医が社会から期待されていることは医学上の新発見を行うことばかりではなく、確実な手術を安全に行うことです。

どんなに大きな手術(食道がん手術など)も一つ一つの小さな手術基本手技の積み重ねにしか過ぎません。このことに気づかなければどんなに多数の手術を術者として行っても手術は到底うまくなりません。

いわゆる「手術書」は手術の手順書でありこれをいくら熟読しても手術の手順は頭に入りますが「手術手技」自体は向上しません。

われわれの卒後外科教育プログラムの基本理念は「手術基本手技の習得と上達」にあります。手術基本手技に上達すればどのような手術も自信を持って安全・確実に行うことが出来るからです

卒後外科教育では知識の伝達と共に「技術」の伝達も重要です。 なお、術者や助手の選定は、症例の難易度と各人の到達度や努力の程度によって総合的に判断されるので 確定的ではありません。

卒後
年次
術者まで可能第I助手まで可能
1IVH挿入
胸腔穿刺
胸腔ドレーン挿入
気管支ファイバースコープ
開腹、閉腹
腸瘻造設
胃瘻造設
同左
胃空腸吻合術
小腸吻合術、気管切開術
2胃空腸吻合術
小腸吻合術
気管切開術
同左
食道がん頸部リンパ節郭清
3胃潰瘍穿孔(大網充填術)
イレウス解除術
胃がんの幽門側胃切除および胃十二指腸吻合
4早期胃がんの幽門側胃切除上腹部正中切開による胃全摘、噴門側胃切除
5早期胃がんの幽門側胃切除
腹腔鏡下胃局所切除
食道がん腹部操作(腹部リンパ節郭清、挙上胃作成)
6進行胃がんの幽門側胃切除
十二指腸潰瘍手術
左胸腹連続切開法による下部食道/胃上部がん手術
7上腹部正中切開による早期胃がんの胃全摘、噴門側胃切除
EEAを用いた食道-空腸吻合
胸腔鏡下食道平滑筋腫核出
腹腔鏡下逆流性食道炎手術
8食道がん腹部操作(腹部リンパ節郭清、挙上胃作成)
左胸腹連続切開法の開閉胸
上腹部正中切開による早期胃がんの胃全摘、噴門側胃切除(pouch再建法)
食道がん胸腔内操作
結腸再建による食道がん腹部操作
9膵脾合併切除を伴う上腹部正中切開による進行胃がんの胃全摘、噴門側胃切除
腹腔鏡下逆流性食道炎手術
食道がん頸部食道-挙上胃吻合
10胸腔鏡下食道平滑筋腫核出
食道がん頸部リンパ節郭清(側頸部)
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