アイルランドより

平成16年卒  藤原 なほ(2011.5~2013.6)

アイルランドは暗く長い冬を越え、緑眩しく美しい季節を迎えています。こちらに来て、やっと1年、もう1年というのが正直な感想です。前任の土井先生の偉大な業績を前に、不安と迷いの中で研究をスタートした時のことを昨日のことのように覚えています。新しい扉を次々に開くように新しい知見を得る日々は、新鮮であり、臨床医学とはまた違うものでした。

現在、2つの研究プロジェクトに携わっています。一つは、アイルランド国立ダブリン大学にて、重金属カドミウム投与による鶏の臍帯ヘルニアモデルを利用し、責任遺伝子と蛋白解明のための研究をしています。また、Prem教授とともに、ナイトロフェン投与によるラットのCDHモデルを利用した病態解明と、それに関連しておこる肺低形成に注目し、その分子学的なメカニズムと将来的な臨床治療への応用を研究しています。昨年9月のオーストリア・グラーツでのPSRで初めて研究結果を発表できるチャンスをいただき、自分が苦手とするプレゼンテーションを鍛錬できる貴重な場だと再認識しました。

基礎研究を勉強したいという自分の想いを叶えていただいた宮野名誉教授・山髙教授をはじめ、あたたかく送りだしてくださった同門会の沢山の先輩方、ならびに医局員の皆様にこの場を借りて心から感謝申し上げます。

臨床で鍛えられたタフな精神と身体で、結果を残し帰国できるよう、1日1日を邁進するだけです。

(2012.12記)