ダブリン留学記

中村 弘樹

 2016年9月から2018年12月まで、山髙教授にご尽力いただきダブリンへ留学をさせていただきました。ダブリンへは今まで多くの先輩方が留学され、かつ素晴らしい仕事をされており自分も努力をつづけなければならないぞ、結果を残さないといけないぞという気持ちで現地へ向かいました。ボスはかの有名なプレム教授。数多くの業績を残され世界の小児外科医で知らない人はいない方です。留学生に対してご理解がありとてもお優しい方ですが、その優しい笑顔の中にある眼光の鋭さは常人のそれではありませんでした。すべてを見透かされているような、そんな感覚をもちました。

 初めての海外生活で戸惑うことも多々ありましたが、プレム先生は私たちをご自分の家族のように迎え入れて接して下さいました。家族と過ごす大切さと人への接し方について常日頃からご指導を受け、人生への考え方が一変しました。これはダブリンへ来た1番の収穫となりました。

 仕事の方は、「やればやるだけ応えてくれる」環境で、充実した時間を過ごすことができました。プレム先生のご指導に必死についていくと、次のチャンスが巡ってくる。最初はプレム先生の発表スライドの簡単な作成を依頼されるだけでしたが、それを積み重ねることで少しずつ信頼を得ていけた感覚がありました。目標としていた先輩の業績にはとてもおよびませんでしたが、結果的に2年3ヶ月滞在させていただき、論文11本、教科書のチャプター8本、学会発表10回、ISPSRではプライズ受賞もさせていただきました。これはひとえに、プレム先生のご指導と、山髙先生に多くのご指導をいただいたおかげだと確信しております。山髙先生を始め、医局の先生方にこの場をお借りして御礼申し上げます。誠にありがとうございました。