トロント留学体験記

矢﨑 悠太

私は2019年5月よりカナダ・トロントにあります、The Hospital for Sick Children(トロント小児病院)のAgostino Pierro先生の研究室へ、瀬尾先生の後任という形でresearch fellowとして留学させていただいております。

こちらへ来た当初は私の英語の不勉強がたたり、住まいの確保や銀行口座の開設はもちろんのこと、ハンバーガーひとつ注文するのもひと苦労でした。それからおよそ3ヶ月が経ち、普段の生活にもようやく慣れて来たところです。トロントの街は非常に都会的で過ごしやすく、ほとんどのことが徒歩・自転車圏内で済んでしまいます。一方で中心地から少し離れると森や湖など雄大な自然が広がり、休日にはハイキングやキャンプなどを楽しむことができます。また、こちらは基本的に親切な人が多く(変な人や路上生活者も日本より多いですが)、ラボでも街中でも、困っていると声をかけてくれます。

さて、肝心の仕事(研究)の方はと言いますと、これまで基礎研究のきの字もやってこなかった私にとってこの3ヶ月は目新しいことの連続でした。幸い、同じラボに静岡県立こども病院からいらしている日本人の先生がおり、仕事・生活の両面で大変助けて頂いております。しかしPCRのマシンの使い方からマウスの解剖の仕方まで、何から何まで初めて見聞きするものばかりで慣れるまでとても苦労しました。自分でプロジェクトを立案し、カンファで何度もダメ出しを食らいながらもようやくGOサインをいただくことができ、今後はモデルマウスを用いたNECの病態解明、およびマウス/ヒト腸管オルガノイドの研究に取り組んでいく予定です。

私自身まだまだ未熟で何も実績を残せてはいませんが、このような海外への留学の機会をいただけたことは非常に貴重であり、人間的にも医師としても成長できるのではないかと考えています。快く送り出してくださった山髙教授はじめ医局の先生方に感謝しつつ、少しでも還元できるようにこれからの研究に励んで参りたいと思います。