英国留学報告

澁谷 聡一

平成22年卒の澁谷聡一です。2019年の1月よりUniversity College London (UCL) 付属のGreat Ormond Street Institute of Child Health (GOSICH) にてPostDocとして勤務しております。幸いにも2020年の4月より日本学術振興会の海外特別研究員として採用され、地に足のついた研究生活を送ることができるようになりました。採用に伴う留学期間の延長を承認してくださった山高教授に感謝申し上げます。

研究内容としましては再生医療をベースとした食道グラフトの作成と、胎児肺に物理的圧縮を加えるex vivoモデルを用いた肺低形成の病態解明の二つを主題として継続しています。前者は私の留学以前より数年続く一大プロジェクトであり、多数の人間が入れ替わり立ち替わり関わる中で自分の役割を定義する必要がある一方、後者はモデルの立ち上げから自身が中心となって参画している研究であり、最終的にいかに論文として形にするかを視野に入れて進めることが求められます。両テーマとも、徐々にではありますが成果が出始めており、研究の喜びを感じられるようになりました。特に、豚への食道グラフト移植手術は年内の施行を目標としており、楽しみの一つであります。また上記の主要研究に加え、UCL内でのCOVID-19に関連した研究や、他大学との国際共同研究に参加する機会も多く、Paolo De Coppiラボという肩書きを介して研究の世界を様々な角度から見ることができています。外科医としてかつ日本人として世界に爪痕を残すために必要とされるものは何か、それが今後、自身がキャリアを形成していく上で、課題となるのではないかと感じています。 臨床を離れて2年が経過し手術が恋しいですが、外科医としてのセンスを磨く機会はいつでもどこにでもあると気づけたことは幸いでした。COVID-19によるロックダウンのおかげで 『華やかなヨーロッパ留学』 とは程遠い生活ではありますが、邪念を捨てて精進して参ります。引き続き、同門の先生方からのご指導、ご支援、よろしくお願い申し上げます。

social distanceを保ちつつの集合写真
豚を扱うトレーニング