対象疾患

糖尿病ってどんな病気?

ご存知の通り血糖値が上がり、尿の中に糖が出てきてしまう病気です。
教科書的には、多尿・口渇・多飲といった症状があります。しかし実際は、ほとんど何も症状を感じていない方が多数おられます。
自覚症状がなくても血糖値が300~500mg/dl位まで上昇していることもあります。この状態を放っておくと、ある日突然合併症が出現することも十分考えられます。

糖尿病の種類

糖尿病の特徴は血糖値が増加することですが、この原因は血糖値を下げるホルモンであるインスリンの量が減ったり、効きが悪くなることによります。現在、糖尿病はその原因によって、大きく3種類に分かれています。

1.1型糖尿病

自分の体の中で、膵臓の中のインスリンを出す細胞を攻撃する因子が産生され、どんどん膵臓の中のインスリンを出す細胞が壊れて(なくなって)しまい、インスリンが出なくなってしまう病気です。ほとんどの人でインスリン注射が必須となります。

2.2型糖尿病

最も頻度の高い糖尿病です。肥満・運動不足によりインスリンの効きが悪くなるとともに、膵臓のインスリンを分泌する力が低下する病気です。治療は、食事療法や運動療法だけで十分な人から経口薬を使う必要のある人、インスリン注射が必要な人と様々です。はっきりした原因はわかっていません。

3.その他の糖尿病

特殊な遺伝子異常など、はっきりとした原因のある糖尿病です。

糖尿病の問題点

1. 動脈硬化がすすみやすい。

糖尿病は、動脈硬化を引き起こす非常に重要な因子です。上手く管理できないと、同世代の中で、より早く脳卒中や心筋梗塞で倒れる可能性が高くなります。

2. 細かい血管が詰まりやすくなり、特徴的な合併症が起こりやすい。

糖尿病で、血糖値が高いと、細かい血管が詰まりやすくなり、下記のような病気が起こります。

  1. 糖尿病網膜症:目(網膜)の血管がつまりやすくなり、眼の奥で出血が起こる。最終的には、失明することもある。
  2. 糖尿病腎症:腎臓の血管が障害される。老廃物が上手く排泄できなくなり、最終的には、人工透析に頼らないと生きていけなくなる。
  3. 末梢神経障害:手足(末梢)の神経機能が低下し、冷え、しびれを感じ、最終的には、痛みを感じなくなり、そのことが原因で足が壊疽し、足の切断にいたることもある。

いずれの合併症も症状がほとんど無く、ある日突然合併症が襲ってくることが多いのです。ですから、症状がないから大丈夫ではなく、症状がないうちに、早めに糖尿病の管理をして、合併症を発症させないようにするのが、賢い糖尿病との付き合い方です。早期発見・早期治療が大切です。

治療

基本は食事療法です。つぎに、運動療法です。この両者を行ってみて、血糖値が改善しない場合は、内服薬を併用し、必要に応じて、インスリンも使います。

<食事療法>

ご自身の1日必要摂取カロリーを把握して、それを守るようにしましょう。 当科では、栄養士と協力して、ご自身の日頃の食生活を上手に管理できるようになるようにお手伝いします。

<運動療法>

運動の基本は1日1万歩です。ただし、正しい運動量・運動回数は個人差が大きいので、必ず医師に確認しましょう。当院ではスポーツクリニックで、運動療法士と個別にご相談できるシステムもございます。

<薬物療法>

今、使用されている薬剤は本当にご自身に合っていますか?内服薬については、担当医や薬剤師と必ずご相談下さい。ただし食事療法が全くできなければ、どんなにインスリンを注射しても、内服薬を飲んでも動脈硬化を抑制することは困難です。インスリンは、血糖値を下げる唯一のホルモンで、この作用が足りないから糖尿病になるわけですが、同時に、食べたいだけ、食べて、血糖値を下げるのに必要なインスリンを射てば肥満になります。従って、正しい食事療法と、必要最小限の薬剤量で糖尿病を管理することが重要です。

糖尿病である。あるいは、その予備軍であると言われ、病院への受診を勧められているが、病院に行くべきかどうか迷っている方、以上の理由でより早期の病院への受診をお勧めします。どうぞお気軽に、当科の医師に相談しにお越しください。また、「他の病院でこのように診断されましたが、順天堂ではいかがでしょうか?」といったセカンドオピニオンをご希望される方も増えており、われわれの診療の範囲内で、出来る限りお答えしております。

対象疾患表

代謝疾患糖尿病
高脂血症
高尿酸血症
糖原病等のその他の代謝疾患
内分泌疾患甲状腺疾患(バセドー病等)
副甲状腺疾患
下垂体疾患(クッシング病等)
副腎疾患(原発性アルドステロン症等)
脂肪萎縮症等のその他の代謝疾患