呼吸器内科

呼吸器疾患と睡眠時無呼吸症候群

呼吸器内科 塩田 智美

呼吸器内科が診る慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息は睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)との合併が多く知られています。SASは睡眠中に繰り返し呼吸が止まり、繰り返し体内の酸素が低下します(低酸素血症)。COPD、気管支喘息、ほか呼吸器内科領域の病気は昼間からすでに低酸素血症であることが多く、SASを合併すると、睡眠中はより低酸素血症が悪化し、呼吸器の症状(息切れや咳など)も悪化することが多いと報告されています。逆に適切なSASの治療をすると症状が改善することも報告されています。また呼吸器内科が診る病気には、神経や筋肉の病気が原因で、昼間に低酸素血症に加え呼吸運動が弱いことにより炭酸ガスが貯まる病気(高二酸化炭素血症)がありますが、この場合にもSASを合併することが報告されています。睡眠中に、より低酸素血症や高二酸化炭素血症が悪化して苦しくなったり、起床時に頭痛を自覚します。SASと炭酸ガスを排除する治療により症状が改善します。呼吸器、神経、筋肉の病気があって、いびきや熟睡感の低下、睡眠中に苦しい、日中の眠気、起床時の頭痛などでお困りでしたら睡眠・呼吸障害センターまでご相談ください。

関連リンク